monologue
夜明けに向けて
 



 今日は『愛する事』について少し我々の考えを伝えておこう。

 人は本来自分以外の生命体を求め愛する事で成長してゆく筈だが現状ではその機能が果たされていない。それは何故だろうか?と考えてみた事があるか?この事を調べていて、自分の生命を分かち与える行為を『愛する』と呼ぶという事が意外に知られていない事実に我々は気付いた。そして残念な事には『命』の意味するところのものを理解出来ていない人が殆どであるという事も判明した。

 『命』とは大きく分けて2つの流れで出来ている。それは『人』の要素と全く同じで、つまり物質的な要素とより精妙な霊的物質とで出来ていて双方の方向性はプラスとマイナスになっている。物質的肉体はその細胞生命維持と保全の為に機能し、霊体はその母胎である宇宙生命の流れに沿って肉体を含む全人格の進化を促進するために機能する。多くの人々は物質的な体の機能のみに拘泥している様子だ。これは大変情けない事だが、人間が物質文明の栄華を追う事に奔走し続けた結果と言うほか無い。物質文明の栄華に奔走した結果、『見えるもの、触れる事が可能なもの』つまり物質的なものしか信じない人種が成立してしまった。太古の昔から綿々と流れてきた精神文明と、その担い手である魂、或は心と呼ばれる人間の霊的な体の方は軽視されているのが現状だ。霊的な体の持つ宇宙指向性が機能していない人間の行き着く先は、人間が最も恐れているであろう破滅でしかない。

 物質的生命の機能が霊的生命の機能を上回っている状態の人間にとっての『愛する』行為は細胞生命維持機能に則したものでしかない。つまり平たく言えば細胞生命の意図する子孫繁栄指向性に裏付けられた行為が中心に据えられたものでしかない。


 あなた方プロジェクト要員は、プロジェクト遂行の為に如何なる努力も惜しまないであろう。しかし、いつもこの本来の意味においての『愛する』という事を念頭においておかなければならない事を覚えておいて欲しい。あなた方が霊的にも物質的にも愛し合い励まし合う事、つまり全人格的にお互いに関わり合う事で、我々とのコミュニケーションも円滑に行われひいてはプロジェクトもうまく機能するのである。全的に認め合い、受け入れ合う事がコンタクトの意味するところであり、コンタクトとは部分接触では有り得ない。少なくとも我々の方法では無い。我々は、あなた方の全人格的な成長を軸にプロジェクトを遂行しているからである。以上の事をコンタクト第2期の年頭の今、よく考えて貰いたい。

 そして、もう一度コンタクトの一番最初の自分の意識状態を思い出し現在の意識状態と較べてみて欲しい。

              宇宙連合・銀河連合地球救済計画進行委員会






1988年3月26日
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