9月5日(土) 天気=曇り
07:40ヒスイ峡登山口発→ 09:30サカサ沢出合→ 10:38~49岡集落分岐→ 12:10~35明星山→ 13:39~45岡集落分岐→ 14:45サカサ沢出合→ 15:51ヒスイ峡登山口着
「明星山登らないかい?」と岳友 I さんからメールが届いた。北海道の長旅から戻ったばかりであまり遠出したい気分じゃ無かったが、新潟県西端に聳える明星山は大岩壁の山として有名だ。面白そうなので参加する事にした。
山の先輩Sさんと我々夫婦の3人で出発、昨日は I さんが住む安曇野の古民家に宿泊した。今日の予報は「晴れ」だけど、明星山が近づくにつれスッキリしない天気に変った。国道から小滝川沿いに遡ると、右手に明星山の大岩壁が見えてきた。聞きしに優る大威容だ。
ヒスイ峡展望台から見る明星山大岩壁
ヒスイ峡フィッシングパークを過ぎて、吊り橋の架かる地点が登山口だった。路肩に車を停め、準備を終えるとユラユラ揺れる吊り橋を渡り出発する。川を渡った所に登山口標識があり、そこから樹林帯の登りが始まる。
登山口の吊り橋
登山口標識
樹林帯の登りは気持ちよく歩けたが長くは続かず、やがて右前方に明星山の西壁が見えて来て、その直下に道は続く。岩壁下の道は壁から落下したであろう岩がゴロゴロして甚だ歩き辛く、歩みが遅くなる。
樹林帯の道
前方に明星山西壁が見えてきた。
西壁直下の道
西壁沿いに登る
見上げる岩壁
登山道からヒスイ峡方面を振り返る。
登山口から2時間程でサカサ沢の間際を通過する。地図で見るとここから岡集落分岐点まで、直線で約400m程の距離だ。しかし実際の道は違った。倒木のある小沢から一旦サカサ沢源流に降り、再び樹林帯を詰めるという迂回路で、サカサ沢の所から岡集落分岐点まで1時間も費やしてしまった。
サカサ沢出合から岡集落分岐点への道
倒木の小沢を横切る。
樹林帯のう回路
やっと岡集落分岐点に到着
ここから一旦小沢に降って、その後は山頂へ向け急登が始まる。木の根と複雑な形状の岩が絡む踏み跡は障害コースのようで、スンナリとは進めず中々頂上が近づかない。分岐点から1時間、明星山(1188m)の山頂標識に着いた時はホッとした。
山頂へ向かう岩と木の根の道
岩場の道
山頂からの展望を楽しみにしていたが、生憎と周囲はスッポリと霧に包まれている。それどころかポツポツと雨粒らしきものも降り始めた。「ヤバいここは石灰岩の山だから濡れると岩が滑る。滑ると降りが大変だ。」と休憩もソコソコに下山を開始する。
明星山山頂
滑りそうな岩と木の根と泥土が織り交じった道は、降りでも容易じゃない。気を遣いながら慎重に降り、岡集落分岐点まで戻ってようやく一息つけた。そこから先も草木が覆い足元の見えぬ道で実に歩き難い。時々ウワッとかオットとか声を発しながら降って行く。
滑りそうな泥道の下山道
危惧した雨も降らず、下界の見える西岸壁の下まで戻った時は、これで無事に下山できると安堵した。登山口に着いたのは午後3時50分で、登り4時間半、下り3時間15分もかかってしまった。
岩壁下まで戻ってホッと一息
登山口到着
登る前は1千mちょっとの低山だからと甘くみていたが、全くの見込み違いで、明星山は小粒ながら手強い山だ。下部樹林帯を除いてはとに角歩き辛い道で、登山口標識に書かれていた「登り3時間、下り2時間」は、相当の健脚者でなくては無理だろう。そして雨天時には登らぬ方が賢明だ。
でもそんな苦労の分だけ登り甲斐もあってドップリ山を堪能でき、終わってみれば楽しい山行だった。噂に聞く明星山の岩壁も予想以上の大迫力で、これを見れただけでも来た甲斐があったというもの、企画してくれた I さんどうもありがとうございました。