Fさんの日々の記録と山歩き

 山歩きが生き甲斐の団塊世代オッサン、ある事無い事日々感ずるままに綴っていこうと思います。

北ア、常念山脈縦走3日目(大天荘テント場~燕岳~中房温泉)

2022年09月19日 | 山歩き

9月14日(水)     天気=晴れ時々曇り

05:15大天荘テント場➜ 05:25~35大天井岳➜ 06:08~25切通岩➜ 06:45~502699mピーク➜ 08:08蛙岩➜ 08:33~52燕山荘➜ 09:07~09燕岳➜ 09:26~37燕山荘➜ 10:04~12合戦小屋➜ 10:58第2ベンチ➜ 11:36燕岳登山口(中房温泉)

 

 今朝も4時前に起床して、具無しインスタントラーメンと漬物だけの朝食を済まし、昨日より一寸早めの5時15分に大天荘のテント場を出発した。テント場から約10分ほどで常念山脈の最高峰、大天井岳〈2922m〉に着いた。

大天井岳山頂

 山頂には既に10名ほどの人々が日の出を待ち構えており、やがて東の地平線をオレンジ色に染めて真紅の朝陽が昇った。壮大な自然のシンフォニーに、待ち人達から「オー」という感嘆の声が洩れた。

山頂からの日の出

同 上

 常念岳や燕岳という人気の山が近くにあるせいか、大天井岳は北アルプスの中では何となく地味な存在だ。あと78m高けりゃ堂々3千m峰の仲間入りして、もっと人気の山になっただろう。

 大天井岳を後にすると、鞍部の切通岩まで200m余の標高差を一気に降る。切通岩は今回のコースで唯一出会う岩場だが、梯子と鎖がしっかり設置されているので危険無く通過できる。

大天井岳から切通岩への降り

切通岩手前の道

切通岩の岩場

 岩場を登り切るとその後は気持ちの良い尾根道が続く。と、そこで安心したのがまずかった。浮き砂で靴底を滑らせ、何という事も無い場所で転んで右膝をしたたかぶつけてしまった。

 ぶつけた場所が砥石みたいにザラザラした花崗岩の石だったので、傷口から見る見る血が滲みバンドエイドでは止血できないほど出血した。仕方ないのでバンドエイドの上から包帯できつく巻いたら、どうやら止血は収まったようだ。それでも歩くのにさほど支障は無かったのでホッとした。

2699m峰から大天井岳方面

 その後は無理せず慎重な脚運びで歩いて行く。2699m峰の先から150mほど標高を下げ、鞍部から大下りの頭へ向かって登り返す。大下りの頭を越えてしばらく進むと蛙岩で、岩と岩に挟まれた狭い隙間を通過する。

大下りの頭への登り

蛙岩の通過

 蛙岩を過ぎると、目前のピーク上に要塞のような燕山荘の建物が見えてきた。緩やかに登って、8時半過ぎに燕山荘へ到着した。燕山荘から燕岳へは空身で向かう。

蛙岩から燕山荘が建つピーク(右手前)と燕岳(左奥)

燕山荘から燕岳方面

 白砂と花崗岩の岩が点在する自然庭園のような道を辿って、燕岳(2763m)の山頂に着いた。何度も訪れた山頂だが、ここから展望する槍穂高を始めとする北アルプスの眺めは相変わらず素晴らしい。

登山道沿いの名所「イルカ岩」

燕岳直下の道

燕岳山頂

山頂から槍ヶ岳方面の眺め

 燕山荘に戻って時計を見ると09:26、コースタイムが2時間50分ほどなので、急いで降れば燕岳登山口を12:30に発車するバスに乗れそうだ。水分とエネルギー補給した後に、合戦尾根コースを下山する。

燕山荘

 合戦ノ頭(2488m)を通過して、直下に建つ合戦小屋で一息入れる。此処は休憩だけの山小屋で、多くの登山者が名物のスイカを美味しそうに食べていた。

合戦小屋

 合戦小屋から先はあまり休む事は無く、良く整備された道を富士見ベンチ、第4,第3、第2、第1ベンチと次々に通過して、11:36分に燕岳登山口へ降り立って登山が終了した。

燕岳登山口

 登山口傍の売店でまずはビールをグイッと飲みたかったが、運転を控えているのでソフトクリームを買う。それが甘くて濃厚でとても美味しかった。

 

 バスは13:25穂高駅へ着き、近くの町営駐車場に停めていた車に戻ると公営の宿ヴィレッジ安曇野へ向かう。此処は入浴料金が550円とリーズナブルなので、よく利用している施設です。

 お風呂に入って三日分の汗と疲れを流すと、生き返ったような気分になる。幸い右膝の傷も出血が止まっている。ソコソコ天気にも恵まれた三日間の山旅は、存分に楽しむ事ができました。後期高齢者目前の私だが、70代まだまだ青春です。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

北ア、常念山脈縦走2日目(蝶ヶ岳~常念岳~大天荘テント場)

2022年09月17日 | 山歩き

9月13日(火)     天気=晴れ時々曇り一時雨

05:28蝶ヶ岳ヒュッテ➜ 05:51横尾分岐➜ 06:06~22蝶槍➜ 07:12~252592mピーク➜ 07:56~08:092512mピーク➜ 09:32~45常念岳➜ 10:24~47常念小屋➜ 13:24大天荘テント場

 

 朝4時前に起床した。外はまだ暗いし寒いので、寝袋から出るのにちょいと勇気がいる。朝飯は具無しのインスタントラーメンと漬物少々だけ、ちっとも美味くは無いが、麺はエネルギー補給、汁は塩分補給の為と思って食べている。

 テントを撤収して蝶ヶ岳テント場を出発したのは5時半頃、丁度朝陽が出る時間だったが、雲が多くて見栄えのしない日の出だった。広々とした尾根を20分余歩くと横尾へ降る道が左へ分岐していた。

蝶ヶ岳の日の出

 分岐からしばらく歩いて槍ヶ岳のミニチュア版みたいな蝶槍に着く。昨日長塀尾根コースですれ違った女性から、「蝶槍付近で熊を見たので気をつけて」と言われたのだが、幸いにして熊さんと遭遇する事は無く、代わりに雷鳥夫婦と出会えたのはラッキーだった。

蝶槍ピーク

蝶槍で見かけた雷鳥夫婦

 蝶槍から常念岳までの間には2592m峰と2512m峰の二つピークがあり、このアップダウンがけっこう厳しかった。2512m峰を越えるといよいよ常念岳に向かって標高差約360mの登りが始まる。

2592m峰山頂から蝶槍方面

2512m山頂から常念岳

 忍の心で急な山道を黙々と登り、2512m峰から約1時間半ほどで常念岳(2,857m)の山頂へ達した。岩が積み重なったような山頂からは360度の展望で、雲は多めながらも槍穂高連峰を始め北アルプスの山々が望まれた。

常念岳への登り

常念岳山頂

山頂から穂高連峰方面

 山頂を後にすると40分程の降りで、10:24に常念小屋へ着いた。軽食でもと思ったが、「食事は11時から」と小屋の人に言われる。仕方ないのでガーリックポテトとポカリスエットを売店で買い栄養補給する。

常念岳から常念小屋への降り

常念小屋

 常念小屋を出発すると、今度は大天井岳に向かって登りになる。しかし常念岳への登りに比べれば、こちらの方がだいぶ楽な道だ。横通岳の肩まで達すると、その後は緩やかで歩き易い道になった。

横通岳への登りから常念小屋方面

 横通岳を過ぎると次は東天井岳への登り、山頂まで随分遠く高く感じたが、思ってたより早く東天井岳の肩へ登り着いた。此処を過ぎると、目指す大天井岳が姿を現した。

横通岳から東天井岳(左奥)へは緩やかな道

東天井岳を越えると奥に大天井岳が見えた

 緩やかに登って行くと遠くに大天荘の建物が小さく見え、午後1時半頃に大天荘のテント場に到着した。蝶ヶ岳のテント場も良かったが、ここのテント場も広々として眺めが良くとても快適な環境だ。

大天荘の建物が見えてきた(小屋の奥が大天井岳山頂)

大天荘

大天荘のテント場

 テント設営しビールを飲んでいたら、パラパラと雨が降り出した。しかし雨は本降りにはならず、夕刻には陽射しも戻ってきた。夕食を終えると安曇野の里が見下ろせる東側稜線に移動して、スマホでブログを作成し妻へ無事を連絡した。

テント場から夕暮れの槍ヶ岳

 朝が早いので、今日も午後6時半過ぎには寝袋へ潜り込む。此処は蝶ヶ岳より200mばかり標高が高いので、その分だけ寒い夜になった。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

北ア、常念山脈縦走1日目(上高地~蝶ヶ岳)

2022年09月15日 | 山歩き

9月12日(月)     天気=晴れ時々曇り

08:31上高地➜ 09:14~18明神➜ 10:00 ~25 徳沢➜ 13:23長塀山➜ 14:12~14蝶ヶ岳➜ 14:16蝶ヶ岳ヒュッテテント場

 

 昨夜は梓川サービスエリアで車中泊、今朝方穂高町営の無料駐車場に車を停めて、電車とバスを乗り継ぎ朝8時過ぎに上高地へやってきた。バスターミナルから少し歩いて梓川に架かる河童橋に着く。

上高地バスターミナル

 橋上から眺める穂高連峰の眺めは、相変わらず素晴らしい。観光遊覧の人達が「ワァ凄~い」何て歓声を上げてる傍で、「その凄い所へ俺は行くんだぞ」とザックを背負い自意識過剰なモチベーションで、上高地から自然探勝路を徳沢へと出発する。

河童橋から穂高連峰の眺め

探勝路入口の歩行者への注意標識

 梓川沿いの自然探勝路は歩き易い平坦な道だが観光の人も多く、「シロートさんに負けるわけには行かねえ」と少し気負って歩いたので、徳沢に着いた時には身体が汗ばんでいた。

梓川河畔から明神岳の眺め

徳沢の徳沢園売店兼食堂(ソフトクリームが一番人気)

 徳沢園の食堂で何か軽食でもと思ったが、店内は混雑して注文しても待たされそうなので、コーヒーだけ頼んで行動食でお腹を満たした。徳沢からいよいよ登山の開始、長塀山まで標高差1000mの長い登りが続く。

徳沢の蝶ヶ岳登山道入り口

 長塀尾根コースは、蝶ヶ岳手前まで樹林帯で展望は無く単調な道程です。若い頃の気分で「蝶ヶ岳に早く着いたら、今日のうちに常念小屋まで行っちゃおうか」何て夢想したが、その目論見は長塀尾根を歩き始めてすぐに吹っ飛んだ。

長塀尾根コース中間点の道標

 重いザックが肩に食い込み、脚は上がらず汗ばかりが噴き出す。「汗が出るのは若い証拠」何て言う余裕も無い。そんな私の横を蝶ヶ岳から下山の人が何人も、「こんにちわ」と声を掛けてすれ違う。「イイなあ重力に引かれて降る人は・・」

コースの途中には池塘もあった

 徳沢から約3時間で長塀山(2565m)に着いた。なんだかんだ言いながら、コースタイムより少ない時間で来られたからまあいいか。長塀山からは途中に池塘などもある緩やかな道なので余裕もでてきた。

長塀山山頂(展望無し)

 やがて森林限界を超え稜線間近の道をジグザグに登ると、蝶ヶ岳(2677m)の山頂へ着いた。雲は多めながらも360度の大展望で、槍穂高連峰の山波が素晴らしい眺めです。

蝶ヶ岳山頂間近

蝶ヶ岳山頂

 山頂直下に蝶ヶ岳ヒュッテが建ち、その横のテント場でテントの設営に取り掛かる。直に狭いながらも快適なマイホームが完成しました。夕食まで一時、テントの中から雄大な山々を眺めつつ飲むビールの何と美味な事、これぞ至福の時間です。

テント設営

蝶ヶ岳ヒュッテと奥に常念岳

夕暮れ迫る槍穂高連峰

 夕食はレトルトカレーにレトルト煮つけと漬物、みそ汁の簡素なメニューだったが、お腹ペコペコだったので美味しく頂けました。夕食後は安曇野の里が望める稜線の東側(通信電波が届くので)に移動して、スマホでブログを書いたり、妻へ連絡したりした。

安曇野山麓の眺め

日没寸前に、西から東の空へ黒い光りの筋が伸びた(穂高連峰の山影だろうか?)

 午後6時半過ぎにはテントに入り、寝袋に潜って横になった。夜半時折ゴロゴロという雷鳴が聞こえテントの布地越しに光ってはいたけれど、雨も降らず快適に眠る事ができました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今日は常念岳を越えて大天井岳のテント場まで縦走

2022年09月13日 | 山歩き

9月13日(火)           天気=曇り時々晴れ一時雨

0531蝶ヶ岳テント場➜ 0932~0945常念岳➜ 1324大天井岳テント場

 

蝶ヶ岳から常念岳を越えて大天井岳のテント場までやって来ました。若い頃には上高地からたった1日で大天井岳まで歩いた事もあったけど、この歳になると2日がかりでやっとこさです。体力が落ちた分だけ、山が高く険しく見えてきます。

でももうすぐ後期高齢者になろうかという歳になつても、テント担いで北アルプスの稜線を歩けるのは、ありがたい事だと感謝感激です。明日は燕岳を登ってから、中房温泉へ下山する予定です。早く温泉に入って汗だらけの身体をスッキリさせたい。

常念岳から穂高連峰の眺め

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

北アルプス、今宵は蝶ヶ岳でテント泊

2022年09月12日 | 山歩き

9月12日(月)

0831上高地➜1000~1025徳沢➜1412蝶ヶ岳

昨日は梓川サービスエリアで車中泊、今朝方上高地へやって来た。久しぶりに見る穂高連峰の眺めが相変わらず素晴らしい。

上高地から梓川沿いに徳沢まで歩く。幕営装備を背負って徳沢から長塀山まで続く標高差1000mの長い登りがきつかった。午後2時過ぎ大汗掻いて何とか蝶ヶ岳のテント場に到着した。

久しぶりに北アルプスでのテント泊、槍穂高連峰を眺めつつ缶ビールを飲む気分は最高ビールは最高です明日は常念岳を超えて、大天井岳まで縦走の予定です。

なお登山の詳細は後日のブログで紹介します。

蝶ヶ岳から雲湧く槍ヶ岳

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

富士山(富士宮コース)登山

2022年08月12日 | 山歩き

8月10日(水)     天気=晴れ時々曇り

06:35五合目バス停➔ 06:55六合目➔ 07:32~39新七合目➔ 08:07~14元祖七合目➔ 08:39~48八合目➔ 09:12~19 九合目➔ 09:40~48九合5勺➔ 10:09~15富士宮口山頂神社➔ 10:27~34 剣ヶ峰➔ 11:00~05白山岳➔ 11:12~24吉田口山頂神社➔ 11:44~47富士宮口山頂神社➔ 12:16~23九合目➔ 12:38~41八合目➔ 12:56元祖七合目➔ 13:15~21新七合目➔ 13:41六合目➔ 13:50五合目バス停

 

 富士登山は4年前に吉田口コースから妻と二人で登って以来だから、今回は私にとって70代初めての富士登山となります。そんな私に富士山は、どんな形で歓迎してくれるのか、楽しみでありちょっぴり不安な思いもあります。

 昨日は富士山麓にある水ヶ塚公園の駐車場で車中泊をした。ここから富士宮コース五合目登山口行きのシャトルバスが発着しています。昨日公園へ着いた時は土砂降り雨だったが、今朝方は綺麗な青空が広がった。

 朝5時半にバス停乗り場の列へ並び、6時発の一番バスで出発した。満席のバスは、富士スカイラインを30分ほど走り、一気に標高2380mの富士宮五合目登山口まで我々を運んでくれた。

朝一番バスで富士宮口五合目へ向かう

 4年前の10月に宝永山登山で此処へ来た時は、五合目に立派なレストハウス&食堂が建っていたのだが、今は取り壊されて跡形も無くなっていた。指導員の人達の見送りを受けて、五合目登山口を出発する。

五合目登山口を出発

 出発してすぐの所に富士宮コース唯一の公衆トイレがあるので、此処で済ましていた方が無難です。登山口から山小屋が2軒ある六合目まで、宝永山ハイキングコースも兼ねているので歩き易い道です。

貴重な五合目の公衆トイレ

六合目の宝永山荘

 六合目からいよいよ山頂目指して、ジグザグの急登が始まる。最初から焦って歩くと高山病を発症するので、七合目までゆっくりゆっくり牛歩の歩みです。

六合目から富士山への急登が始まる

 六合目から37分で新七合目に着き一息入れて水分補給、更に28分登って元祖七合目に着き、此処で標高が3千mの大台を超える。もう3千mかと思うかまだ3千mかと思うかはその人の体調次第、まだと思う人はこの先厳しい道程が持っています。

新七合目の小屋が見えてきた

新七合目の御来光山荘

元祖七合目の山口山荘

 3千mを超えると高山病の兆候か、頭が薄ぼんやりとしてきた。こういう時は意識して、肺から大きく息を吐く。すると反動で大きく息が吸える。七合目を過ぎるといよいよ胸突き八丁、苦しい登りが続く。元祖七合目から25分で八合目の小屋に着き、そこから更に24分で標高3460mの九合目に着いた。

八合目の池田館

傾斜がきつくなる九合目への登り

九合目の萬年雪山荘

 高山病予防で休憩の都度、水をタップリ補給する。九合目を超えれば山頂部がもう間近に望める。しかし歩けけども中々近づいて来ないのが辛いところです。

九合目から九合五勺への登り

 九合五勺にある最後の小屋を過ぎ、最後の踏ん張りでジグザグを繰り返して行くと、やがて山頂の鳥居が見え午前10時9分に山頂神社に到着した。五合目登山口からここまで所要時間約3時間30分は、思ってた以上の好タイムで、どうやら富士山は私を歓迎してくれてるようです。

九合五勺の胸突山荘(富士宮コース最後の小屋)

山頂の鳥居が見えてきた

山頂の神社に到着

 神社で手を合わせた後、最高峰の剣ヶ峰へ向かう。山頂神社で満足したのか、剣ヶ峰へ向かう人は意外に少ない。ズルズル滑りそうな最後の急坂を登って、10時27分最高峰の剣が峰(3776m)に登頂した。

山頂神社から剣ヶ峰へ向かう

剣ヶ峰直下の急坂

日本最高所、剣ヶ峰山頂

 日本最高地点からの展望は、何度眺めても感無量です。剣が峰を後にすると、富士山火口縁をグルリと廻るお鉢巡りコースに向かう。緩やかなアップダウンを繰り返して剣が峰に次ぐ高さを持つ白山岳と吉田口山頂の鞍部に着く。

剣ヶ峰から富士山の火口

お鉢巡りを吉田口山頂へ向かう

お鉢巡りコースの奥に白山岳

 剣が峰に次ぐ高さを持つ白山岳には登山道が無く入口にはロープが張られている。しかし山頂部への薄っすらとした踏み跡が見えたので、この機会を逃したら登るチャンスは無いと思い、ロープを潜り踏み跡を辿って鞍部から10分ほどで白山岳(3756m)に着いた。

白山岳山頂

 山頂には標識は無く、小さなソーラーパネルと山頂標石があるだけです。登山者で賑わう富士山頂で、此処だけには誰一人いない。強烈な西風が寒くて早々に山頂を後にした。

白山岳から剣ヶ峰方面

 白山岳から吉田口山頂に着くと、一番人気の高いコースだけに富士山頂銀座と言いたいぐらい登山者で賑わっていた。吉田口山頂から山中湖や河口湖など下界の景色を眺めつつお鉢巡りを歩いて行くと、やがて御殿場口の山頂に着き、そのすぐ先が富士宮口山頂神社で、お鉢巡りが終わった。

吉田口山頂

吉田口山頂から山中湖を見下ろす

吉田口山頂からお鉢巡りを富士宮口山頂へ向かう

御殿場口山頂

 此処から富士宮口五合目に向かって下山する。富士宮コースは富士登山道の中では最短距離なのだが、登山と下山が一緒の道なのが難点だ。お昼を過ぎても小屋泊りの登山者が続々と登って来る。中にはツアー登山で何十人もの団体さんもいる。

 登山道は登り優先なので、登って来る人に道を譲りながらの下山は少しばかり苛立たしかった。それでも降りは重力が引っ張ってくれるし、空気も濃くなっていくので脚が軽い。九合目、八合目の小屋を通過して、新七合目の小屋に着き腕時計を見ると午後1時15分、頑張れば午後2時五合目発のバスに間に合いそうだ。

砂礫ばかりの山と思ってた富士山も六合目近くでは意外に緑がある

 これを逃すと更に1時間待ちなので、新七合目からは休憩を取らず足早に降って午後1時50分に五合目バス停に到着した。山頂神社からここまで下りの所要時間は約2時間、何度か転びそうになったけど転倒もせず無事に登山を終える事ができました。

午後2時発の下りバスに間に合った

 2時発のバスに乗って30分後水ヶ塚公園へ戻ると、富士山の晴天が嘘のように雨がシトシト降っているのが意外だった。車に乗ると、御殿場市内の御胎内温泉へ向かう。ここは公営の綺麗な日帰り温泉で料金も大人600円とリーズナブル、けっこうお気に入りで何度か訪れています。広い露天風呂に浸かって富士山を眺めつつ山の汗を流す。

 久々に一人で思いっ切り日本一のお山を歩いたが、そんな私に富士山が「お前もまだまだやれるじゃないか。老骨に鞭打ってこれからも頑張れよ」と励ましてくれたような気がします。実に痛快な登山でした。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

北八ヶ岳、茶臼山~縞枯山~雨池

2022年07月31日 | 山歩き

7月30日(土)     天気=晴れ後曇り時々雨

06:00麦草峠駐車場➔ 06:35~432232mピーク➔ 07:18~32茶臼山➔ 08:15 ~40 縞枯山➔ 08:58 ~09:07雨池峠➔ 09:24林道出合➔ 09:36雨池分岐➔ 09:43~10:06雨池➔ 10:20林道出合➔ 10:25麦草峠分岐➔ 11:08麦草峠駐車場

 

 昨日は佐久地方に大雨洪水警報が発令され、我々が車中泊していた佐久平パーキングエリア近くでも、大地を揺るがすような落雷が幾度もあった。こりゃ登山は無理かなと朝目覚めたら意外に晴れ渡った好天気になった。

 佐久平パーキングエリアから車を走らせて、朝6時前に登山口の麦草峠無料駐車場に着いた。この駐車場は人気が高く週末はいつも満車状態、我々が着いた時には辛うじて2台ほどの空きがあり、何とか車を停める事ができた。

早朝の麦草峠駐車場(朝6時でほぼ満杯)

 準備を終えると6時に、麦草峠から茶臼山への登山道へ入る。この辺りで既に標高2千m越えなので吹く風が爽やかだ。苔むした森林帯の道を30分ほど歩くと、展望の良い2232mピークに着いた。たおやかな茶臼山の山頂が、前方に望める。

登山口傍の茶水池で雨池への道が右に分岐する

静かな森の中の道

2232mピークから茶臼山

 2232mピークから茶臼山へは中々の急登で、急に標高の高い所へ来たせいもあって何となく息切れがする。やがて急登が終わり緩やかになった道を進むと、縞枯山への登山道分岐があり、分岐を左折して数分進むと展望抜群の茶臼山(2384m)だった。

茶臼岳山頂

 山頂からは南に八ヶ岳主峰の赤岳や天狗岳、北は蓼科山や北横岳、遠くには北アルプスや御岳、中央アルプス、南アルプスの山々が素晴らしい眺めです。15分ほど景色を楽しんだ後、縞枯山へ向け出発する。

山頂から南に、南八ヶ岳の高峰群と右奥に南アルプス

山頂から北に、北横岳や蓼科山

西の彼方に中央アルプスや御岳、北アルプス

 縞枯山の山名由来は、山腹の森林帯の一部が縞状に枯れているからその名がついたと随分昔に聞いた事がある。何故縞枯山の周辺にだけこんなに枯れ木が多いのか、不思議な気もする。

茶臼岳と縞枯山鞍部の枯れた木々

 茶臼山との鞍部から緩やかに登り返すと「展望台へ至る」と書かれた標識があったが、パスして縞枯山へ向かう。GPSで縞枯山と表示された地点に着いたが、山頂標識が見当たらない。実際の縞枯山(2403m)はそこから更に100mほど奥にあった。山頂は標識が有るだけで、樹林に囲まれて展望は全く無かった。

岩がゴツゴツした歩き難い縞枯山への道

地図上の縞枯山山頂付近

縞枯山山頂

 縞枯山を後に急坂を足早に20分ほど降ると、登山道が交差する雨池峠だった。交差地点を右に曲がって、雨池へ向かう道に入る。この道は地図に記載されている旧道が荒廃して、新たな新道が最近開設されたようだ。

登山道が交差する雨池峠

雨池へ向かう新道(道は明瞭)

 新道をしばらく降ると、荒廃した林道に降り立った。右に曲がってその林道を10分余進んで行くと、雨池分岐と書かれた標識があり、左へ曲がってその道を降ると、すぐに雨池の湖面が前方に見えた。

林道出合

しばらく林道を進む

 雨池は、標高2千mの地点に水を湛える静かな山上の湖です。初めて訪れた場所ですが、去り難い雰囲気の別天地でした。雨池から麦草峠への道は、林道までしばらく木道歩きだが、この木道が老朽化して今にも壊れそうで、靴を乗せると滑りそうだしビクビクしながら歩いた。ある意味今日のコースで、ここが一番難所だったかも知れません。

雨池湖畔

雨池から滑りそうな古い木道を進む

 木道から再び林道に出て、その林道を少し進むと麦草峠への道が右に分岐していた。林道から麦草峠へは、概ね緩やかな登りで森の中を行く。苔むす森は明るい雰囲気で、歩くのが苦にならない快適な道でした。

林道から麦草峠へ向かう道が右に分岐する

苔むす森の道

苔の森

 林道の分岐から40分ほどで登山口傍の茶水池が見え、麦草峠へ戻って来ました。今日の行動時間は約5時間、雨池を過ぎた辺りから時折ポツポツと雨滴が降るような天気だったが、何とか濡れずに登山口へ戻って来る事ができました。

茶水池

麦草峠駐車場へ戻ってきた

 車に乗ると一般道を走り、下仁田町の日帰り温泉「荒船の湯」で登山の汗を流す。久々に歩いた苔むす森と湖の北八ヶ岳でしたが、気分爽快に歩く事ができました。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

北ア、乗鞍岳登山(詳細)

2022年07月04日 | 山歩き

7月1日(金)     天気=晴れ曇り

08:55肩の小屋口→ 10:03~10肩ノ小屋→ 10:53~11:10剣ヶ峰→ 11:47~58肩ノ小屋→ 12:22~28富士見岳→ 12:51~55大黒岳→ 13:10~33畳平→ 13:44~50魔王岳→ 13:58畳平→ お花畑→ 14:15~15:05畳平

 

 昨夜は長野道の梓川SAで車中泊、熱さとトラックの騒音で眠れぬかと思ったが、ヘンな夢を見てたから少しは眠れたようだった。陽の明けぬうちに梓川SAを出発し、7時前に乗鞍高原観光センターバスターミナルに着いた。

乗鞍高原観光センター前のバスターミナル

 今日から今シーズンの畳平行きバスが運行するので、大勢の人がバス待ちをしていた。一番バスが朝8時にスタート、オープンセレモニーで写真撮影をしていたから、もしかしたら我々が並んだ写真が信濃新聞辺りに載るかもしれない。

畳平へ向かう今シーズンの一番バス

 バスは乗鞍エコーラインを50分ほど走り、畳平手前の「肩ノ小屋口バス停」に着いた。ここには夏まで残る大雪渓があり、我々の他に幾人かの人が下車をした。

肩ノ小屋口バス停

 バスから外へ出た途端、強力な冷風に身が引き締まる。一気に標高2600m地点に来たせいか、高山病の兆しか若干頭痛がする。バス停から大雪渓を登り始めたが地図を見ないで盲目的に歩いたので、出足から道間違いをして肩ノ小屋まで1時間近くかかってしまった。

大雪渓の登り

肩ノ小屋手前の雪渓

 肩ノ小屋は既に営業中で、畳平から登って来た人達でけっこう賑わっていた。ここから乗鞍岳最高峰の剣ヶ峰に向け急な登山道が始まる。登山道は大勢の登山者が行き交い、まるで盛夏の富士登山みたいな混み具合だ。

肩ノ小屋から剣ヶ峰への登り

剣ヶ峰への登山道(眼下に肩ノ小屋)

 剣ヶ峰と朝日岳を繋ぐ稜線に達すると一気に視界が広がり、眼下に残雪で覆われた権現池が望まれた。前方に見える剣ヶ峰に向かって稜線を進み、最後はしばしの急登で剣ヶ峰(3026m)に着いた。

権現池

前方の剣ヶ峰を目指す

山頂直下の頂上小屋

剣ヶ峰山頂

 山頂からは360度の展望が広がる。若干雲が多めながら北の穂高連峰や西の白山を望む事ができた。乗鞍岳に登ったのはこれで3回目、30数年前の5月連休に、妻と二人テント泊で残雪の山頂を踏んだのが最初の乗鞍岳だった。

山頂から穂高連峰方面

山頂から西隣の大日岳方面

 乗鞍岳は信仰の山なので立山の雄山と同様に山頂神社が在り、神官が参拝者の応接をしていた。山頂を後にすると往路を肩ノ小屋へと降って行く。小屋へ着いたのがお昼前、小屋には喫茶コーナーもありドリンクや軽食もできるようだ。

山頂の奥宮神社

 小屋から車も走れる広い遊歩道が畳平へ続いている。畳平へ行くには時間が早いので、遊歩道の途中から富士見岳へ向かう。富士見岳山頂(2817m)からは、眼下に鶴ヶ池や畳平のバスターミナルが望まれた。

畳平へ向かう遊歩道(前方の山が富士見岳)

富士見岳山頂手前

富士見岳山頂

富士見岳から眼下に畳平お花畑とバスターミナル

 富士見岳を降ってエコーラインに着くと「私疲れたから畳平で待ってるワ」と妻が言うので、私は一人で更に大黒岳を登る。大黒岳(2772m)は平坦な山頂で、穂高連峰や富士見岳越しに剣ヶ峰眺めが良かった。

大黒岳の登り口

大黒岳山頂

大黒岳の登りからエコーラインを挟んで富士見岳

鶴ヶ池

 畳平バスターミナルに着いたが、次のバスまで約2時間近く待ち時間があるので、ついでに魔王岳と畳平のお花畑遊歩道も歩いてみた。魔王岳はポツリと小さなピークで、乗鞍スカイラインが眼下にウネウネと望まれる。畳平のお花畑の遊歩道は南側半分が工事中で立入禁止だったが、ハクサンイチゲやイワカガミなどの高山植物が見頃だった。

畳平バスターミナル(日本で一番高いバス停)

魔王岳山頂

山頂から畳平方面(一番奥に剣ヶ峰)

山頂から乗鞍スカイラインと奥に穂高連峰

お花畑から畳平バスターミナルビル

お花畑遊歩道(左側歩道が通行止め)

ハクサンイチゲの群落

 畳平から15:05発のバスに乗り、乗鞍高原観光センターへ戻って来た。今日は心地よい天気に恵まれて爽やかな山歩きができました。今宵は標高1600mの休暇村乗鞍高原泊りなので、猛暑を忘れて温泉とグルメを楽しみたいと思います。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

初夏の乗鞍岳ハイキング

2022年07月01日 | 山歩き

7月1日(金)     天気=晴れ時々曇り

猛暑の中とにかく涼しい所へ行こうと長野県の乗鞍岳へやって来ました。標高2700mの畳平登山口までバスで簡単に来れるので、乗鞍岳は日本で一番楽に登れる3000m峰かも知れません。

畳平の気温が何と15度です。急に標高の高い所へ行った為高山病で若干頭痛はするけれど、登山道に吹く風は爽やかで気持ち良く歩いて乗鞍岳最高峰の剣ヶ峯山頂に立つ事ができました。

剣ヶ峯山頂

できるものなら猛暑が収まるまでずっと山に居たい心境だが、そうもいきません。今宵は山腹の休暇村乗鞍高原に宿泊し、明日は灼熱地獄の我が家に戻らねばなりません。尚登山の詳細は後日のブログにて。

 

 

 

 

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大菩薩山系、大蔵高丸~ハマイバ丸ハイキング

2022年06月11日 | 山歩き

6月9日(木)     天気=曇り

07:50湯ノ沢登山口→ 08:08登山道分岐→ 09:53~10:08湯ノ沢峠→ 10:43~51大蔵高丸→ 11:15~40ハマイバ丸→ 12:06大蔵高丸→ 12:35~44湯ノ沢峠→ 13:30登山道分岐→ 13:40湯ノ沢登山口

 

 眼の治療を受けてた妻が先日の通院で、「もう普通の生活に戻って大丈夫ですよ」と医師から回復を告げられた。普通の生活が大丈夫なら山歩きも大丈夫だろうと、さっそく山梨県の大菩薩山系へ出掛ける事にした。

 最高峰の大菩薩嶺から最南部の滝子山まで長々と連ねる大菩薩の山稜は、ハイキングコースとして人気が高い。今日向かったのは山稜の中間地点に聳える大蔵高丸とハマイバ丸で、いずれの山も大菩薩の中では地味なピークだが、「秀麗富嶽」の山と地図には書かれている。

 早朝車で我が家を出発し、中央道の大月インターで高速道路を降り、大峠に向かう山岳道路を20分程走って、湯ノ沢峠への登山口に着いた。道路の路肩に車を停めて、ここから歩き始める。

登山口から林道を登って行く

 通行止めのゲート脇を通過して、林道をしばらく遡る。20分足らずで林道終点に着き、標識に従い右へ曲がって大規模な森林伐採地の外柵沿いに登って行く。

右に分岐する登山道の標識

伐採地の柵沿いに登って行く

 しばらく柵沿いの道を登ってGPSを確認すると、湯ノ沢峠とは全然違う方向へ進んでいる事に気が付いた。登って来た道を引き返し、GPSを頼りに右へ曲がって小さな沢を渡ると、湯ノ沢峠への道があった。この道間違いで30分程時間をロスしてしまった。

此処で柵沿いから離れ、左へ曲がるのが正しい道(標識が無いので分り難い)

小さな沢を渡ると湯ノ沢峠へ向かう薄い踏み跡がある(下山時)

 薄い踏み跡を登って行くと、「湯ノ沢峠→」と書かれた標識が有り、これで正規に道に戻ったと安堵した。標識から先は、鬱蒼とした樹林帯の中を細々とした踏み跡が続いている。

「湯ノ沢峠→」と書かれた標識

 セセラギが聞こえる沢沿いの道は幽玄な雰囲気で、異次元の世界へ迷い込んだような気持ちになる。やがて道は急登となり、沢を離れ左へトラバースするように登って行くと、大菩薩嶺から滝子山へ続く縦走路が交差する湯ノ沢峠へ着いた。

緑に染まりそうな静寂の道

同 上

苔むした岩

縦走路が交差する湯ノ沢峠

 峠で一休みした後、左へ曲がって大蔵高丸への道へ入る。峠から先は草原が広がる明るい尾根道で、気分良く歩いて行ける。道の途中には鹿除け防護柵の扉が3カ所ほど設置されている。

湯ノ沢峠のお花畑(道の両側に進入禁止のロープが張られている)

鹿除け防止柵の扉

 この辺りは鹿害が酷いのだろうか。そういえば時折「ピーッ」という鹿の鳴き声も聞こえてくる。草原から樹林帯の緩やかな道になり、2度ほどジグザグを繰り返すと、大蔵高丸(1781m)の広々とした山頂へ着いた。

大蔵高丸山頂

山頂から雲の下に甲府盆地を望む

 山頂は360度の展望で富士山の眺望が良いはずだが、残念ながら雲に隠れて見る事は出来なかった。大蔵高丸からハマイバ丸への道も草原と樹林帯が入り混じる明るく快適な尾根道が続く。ここでも鹿除け防護柵が2カ所ほど設置されていた。

道沿いのツツジ

ハマイバ丸手前のピーク

 大蔵高丸から25分程でハマイバ丸(1752m)の山頂へ着いた。こちらの山頂は樹林帯に囲まれ大蔵高丸ほどの展望は無く、南側だけ切り開かれ天気が良ければ富士山を望む事ができるようだ。

ハマイバ丸山頂

 山頂で30分足らずコーヒーブレイクした後、来た道を引き返す。ハマイバ丸から1時間ほどで湯ノ沢峠へ戻って来た。峠の西側直下まで林道が通じているので、休憩がてら様子を見に行ってみた。林道終点には立派な避難小屋とトイレがあり、ここまで車で来れば、大蔵高丸やハマイバ丸へは楽々と登る事ができるだろう。

湯ノ沢峠直下の林道終点

 峠へ戻り、沢沿いの道を登山口へ降って行く。午後になって雲が厚みを増し今にも雨が降って来そうな空模様なので気が焦る。下りは道に迷う事も無く、峠から1時間足らずで車を停めている登山口へ戻って来た。

登山口のゲートに戻って来た

 湯ノ沢峠へのコースは随分前に一度歩いており、その時は分りやすい道だった。しかしその後林道終点付近が大規模な伐採地に変って、標識も殆ど無いので道が分り難くなっている。今後この道を歩く人は慎重な地図判読が求められるだろう。

 車に乗ると大月を経由して小菅村の日帰り温泉「小菅の湯」に向かい、山の汗を流した。今日は梅雨の合間の登山日和で、山の生気と新緑とセセラギに元気と英気をもらう事ができました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

奥秩父、西沢渓谷ハイキング

2022年05月30日 | 山歩き

5月29日(日)     天気=晴れ

08:44西沢渓谷入口駐車場→ 09:05ネトリ橋分岐→ 09:30二俣吊り橋→ 09:45~52三重ノ滝→ 10:08竜神ノ滝→ 10:16貞泉ノ滝→ 10:26~48母胎潟→ 11:05方杖橋→ 11:28シャクナゲ橋→ 11:44~55展望台→ 12:03大久保橋→ 12:27山の神→ 12:51~13:10ネトリ橋分岐→ 13:29西沢渓谷入口駐車場

 

 マンションのエレベーターで、山友のJさんとバッタリ出くわし、「今週末、妻と奥秩父の西沢渓谷でも歩こうと思ってるんだけど、どお?」と誘われた。現在妻は眼科に通院しており、医師から「当分の間過激な運動は控えるように」と注意されているが、渓谷の遊歩道歩きぐらいなら大丈夫と妻が言うので、Jさん夫妻と一緒に出掛ける事にした。

 奥秩父山脈を貫く雁坂トンネルが完成した事で、高速道路を利用しなくても山梨県へのアクセスが楽にできるようになった。私の車で朝6時に出発し、秩父市街地を経由して2時間半ほどで西沢渓谷入口の駐車場へ着いた。

 甲武信岳への登山口がある西沢渓谷入口には登山で何度も訪れているが、西沢渓谷へは黒金山から下山した時に通過して以来40年ぶりの再訪となる。今日は遊歩道歩きだけなので、飲み物とお菓子だけを小さなサブザックに入れて出発する。

 西沢渓谷へ向かう車道を歩き始めて、すぐに車両止めのゲートがある。その脇を通り抜け20分ほど歩いて、ネトリ橋分岐へ着く。ここには以前見なかった、洒落た造りの綺麗なトイレが建っていた。

西沢渓谷入口のゲート

 ネトリ橋分岐からダートの林道を少し進むと、甲武信岳へ向かう戸渡尾根コースの登山口がある。このコースは30年以上前に、正月山行で何度も登った懐かしい道だ。登山口から更に20分ほど歩くと東沢が分岐する二俣吊り橋に着き、西沢渓谷の歩道は、その先から始まっている。

戸渡尾根コース登山口

廃業した登山口近くの西沢山荘

二俣吊り橋から見る東沢(30数年前山仲間と登った懐かしい沢)

 今日の関東地方は30度を超える今年一番の暑さだが、渓谷を吹き渡る風はTシャツ1枚では肌寒いほどの涼しさです。渓谷沿いに三重ノ滝、竜神ノ滝、貞泉ノ滝が次々に現れ、人面洞、カエル岩などの奇岩も点在する。

三重ノ滝手前

三重ノ滝

人面洞付近

貞泉ノ滝

 母胎潟を過ぎ方杖橋を渡った先で、歩道は通行止めになっていた。Jさんの話によれば、「水害に土砂崩れで歩道が損壊した」そうだ。この先には日本百名滝の一つ「七ツ釜五段ノ滝」という名瀑があるけれど、残念ながらその全貌を見る事は出来なかった。

母胎潟付近

同 上

方杖橋

方杖橋から七ツ釜五段ノ滝の最下部が辛うじて見える

 通行止め地点から仮設の道を急登し、山腹を巻く森林軌道跡地へ登り着いた。その昔、この森林軌道は奥秩父の山奥から延々と続き、トロッコが重力だけの自然の力で、30数キロ先の塩山駅まで走っていたというから驚きだ。

通行止め地点から仮設の道を登る

軌道跡地に展示されていたトロッコ

 帰りはその軌道跡を降って行く。この道は緩やかな降り勾配がどこまでも続き、脚が勝手に進んで行く感じで大変歩き易い。しかし急傾斜の山腹を削った道なので、もし転落したら何百メートル下の谷底まで止まりそうにない。

急な山腹を巻く軌道跡

展望台(奥秩父の山々が望める)

大久保橋

森林業務者の安全を祈願した山の神

 やがてカワズ池と呼ばれる地点で軌道跡を離れ、林道を降ってネトリ橋を渡り、ネトリ橋分岐のトイレへ戻って来た。分岐には東屋もあったので、ここでしばらく休憩した後、車道を歩いて西沢渓谷入口の駐車場へ戻った。

林道をネトリ橋へ降る

駐車場へ戻って来た

 今日は観光気分で軽い遊歩道歩きのつもりだったが、終わってみればタップリ4時間以上歩いて、けっこうな運動量だった。しかし下界は真夏日でも西沢渓谷を吹き渡る風は涼しく、新緑と清流に癒された一日でした。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

奥武蔵、大霧山~ツツジ山ハイキング

2022年05月24日 | 山歩き

 5月22日(日)     天気=曇り後晴れ

08:55橋場バス停→ 09:32粥新田峠→ 09:53~10:04大霧山→ 10:23~26旧定峰峠→ 10:53定峰峠→ 11:39~42白石峠→ 11:58~12:09高篠峠→ 12:34大野峠→ 12:56カバ岳→ 13:23~35刈場坂峠→ 13:40ツツジ山→ 14:26三田久保峠→ 14:45正丸駅

 

 たまには一人で思い切り山を歩いてみたいと思い、電車に乗って奥武蔵の山へ出掛けた。東武東上線、小川町駅で下車をして駅前から「白石車庫」行きのバスに乗る。休日とあって車内は混雑していたが、辛うじて椅子に座る事ができた。

 駅から20分程で登山口の橋場バス停へ着き、ここでトレランスタイルに着替えて粥新田峠へと歩き始める。車道をしばらく進むと右手にショートカットの登山道があり、そこを登ると再び車道に出て、その車道を進んで行くと、粥新田峠へ向かう道が左へ分岐していた。

橋場バス停から粥新田峠へ向かう車道

ショートカット道から再び車道へ

 峠に向かう道は昔からの峠道であろうか。緩やかで歩き易く、道端には小さな石仏が祀られていた。やがて車道が横切る粥新田峠へ着き、ここから大霧山への登山道が始まる。

粥新田峠へ向かう峠道

道端の小さな石仏

粥新田峠

 大霧山への道はほどほどの急登で、やっと登山の雰囲気になって来た。汗を滲ませ登って行くと、やがて頭上の視界が開き大霧山(767m)へ到着した。登山口から山頂まで約1時間足らず、中々いいペースで登ってこれた。山頂からは関東平野や武甲山など秩父の山々が見渡せた。

大霧山山頂

山頂から関東平野の眺め

 大霧山からは、外秩父七峰ハイキングコース沿いに南へ歩いて行く。旧定峰峠を経由して定峰峠までは、小さなアップダウンの快適な道が続く。休日は行楽の車で往来の多い定峰峠だが、秩父市へ降る道が現在通行止めなので行き交う車は少なかった。

旧定峰峠

定峰峠への道から笠山(左)と堂平山(右)

定峰峠

 定峰峠からは標高差約200mほどの登りが続き、川木沢ノ頭(874m)まで地味にきつかった。白石峠直前の急坂は泥坂地獄と化して、まともに降るのが困難で、ある意味ここが今日のコースの最難関だった。

定峰峠から白石峠への登山口

白石峠手前の泥坂(まともに降るのが困難)

 降り立った白石峠は車道の交差点で、歩く人より自転車族やバイク族の方が多く、移動販売のアイスクリーム店まであり、山の上とは思えぬ賑わいだった。

白石峠

 白石峠から外秩父七峰コースを離れ、大野峠目指して車道を南へ進む。お腹が減ったので最低鞍部の高篠峠で栄養&水分補給し、その後大野峠への登り坂に入る。丸山から関八州見晴台へ続く山稜の尾根上に達し、分岐を左へ曲がるとパラグライダーの発進地が在り、そこから北に堂平山方面の展望が望まれた。

高篠峠

尾根上の登山道分岐

パラグライダー発進地

 パラグライダー発進地の少し先の車道出合が大野峠で、ここから関東ふれあいハイキングコースを刈場坂峠へ向かう。この道は刈場坂峠まで概ね歩き易いが、中間地点のカバ岳を超えると奥武蔵で珍しい岩場を通過する。

大野峠

カバ岳山頂

岩場の道

 虚空蔵峠への分岐を過ぎるとやがて別荘地に入り、その奥の駐車場が刈場坂峠だった。峠からは北に展望が開き堂平山や小川町付近の市街地が望まれた。

虚空蔵峠分岐

刈場坂峠(奥の山は堂平山)

 刈場坂峠から再び登山道に入り、5分ほどの登りでツツジ山(879m)に着いた。登山地図ではこのピークを「横見山」と記しているが、山頂標識は「ツツジ山」となっている。どちらが正解なんだろうか。

ツツジ山山頂

 ツツジ山から正丸への降りは破線コースになっているが、道は明瞭で人があまり歩いていない分荒らされておらず、静かで気持ちの良い樹林帯の道だった。

 ツツジ山から45分程で今日最後の峠「三田久保峠」へ降り着き、そこから右へ曲がってジグザグに降って行くと、ツツジ山への登山口がある車道に着き、その車道を少し降ると頻繁に車が行き交う国道299号に合流し、国道を東へしばらく小走りに歩くと西武秩父線の正丸駅に到着した。

三田久保峠

ツツジ山登山口(小さな標識があるだけ明瞭ではない)

西武秩父線、正丸駅(左の食堂&売店は休業中)

 さっそくビールを飲もう思ったら駅前の食堂&売店は休業中、仕方がないので電車で東飯能駅まで行って、コンビニで缶ビールとつまみを買い駅前のベンチで痛飲する。ポテトチップとイカゲソが冷えた缶ビールとコラボして、一流料亭の高級料理にも勝る至福の味です。これを味わいたくて今日は頑張ったのです。

 スマホの歩数計を確認すると、今日は所要時間5時間50分、歩数33115歩、距離約26km、消費カロリー1220kcal、久々に思いっきり歩いたので気分は爽快ですが、脚は強張って筋肉痛になりそうだ。まだまだ修行が足りませんや。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

群馬県、つつじ見物赤城山ハイキング

2022年05月06日 | 山歩き

5月5日(木)     天気=晴れ

07:51利平茶屋駐車場→ 08:05ケーブルカー駅跡地→ 08:27~32山崖ノ滝→ 10:20~30林道終点→ 10:40登山道分岐→ 10:45~11:29鳥居峠→ 11:35登山道分岐→ 12:12~22ケーブルカー廃線跡→ 13:12ケーブルカー駅跡地→ 13:23利平茶屋駐車場

 

 先日山友Jさんから「赤城山のツツジが見頃です」とLINEが届いた。それなら夫婦連れで連休中の5日に、赤城山へ行きましょうという話がまとまった。

 連休渋滞を見越して、早朝5時半にJさんの車で出発する。目論見通り渋滞が始まる前に関越道~北関東道を通過して、朝7時40分頃に登山口の利平茶屋駐車場に着いた。

 昭和30年代ここでは赤城山ケーブルカーが運行され、赤城山観光の表玄関として大いに賑わったのだが、その後赤城山へ通じる山岳道路が開通した事で訪れる人が激減し、今では自然公園とキャンプ場があるだけの静かな環境になった。

 それでも今日は連休のせいか、ハイキングやキャンプを楽しむ人で駐車場には数十台の車が停まっていた。準備を終えると出発し、キャンプ場の中を歩いて行く。

キャンプ場を歩いて行く

 やがてケーブルカー駅の跡地に着き、左へ曲がって吊り橋を渡り荒れた林道を沢沿いに登って行く。しばらくすると堰堤に着き、その左手を奥に進むと、二段に流れ落ちる山崖ノ滝に着いた。

ケーブルカー駅跡地

沢沿いの荒れた林道を進む

山崖ノ滝

 ここから歩き難い道に変わる。急な沢の横をトラバースし、薄い踏み跡を辿って行く。急な登りで息も乱れるが、道沿いに昨夜ツツジやシャクナゲの艶やかな花が我々を励ましてくれる。

急な沢のトラバース

急登の道

道沿いのシャクナゲ

薄い踏み跡を登って行く

 林道へ向かう尾根に達すると、「行止り」と書かれた標識が行く手を阻んでいた。しかし薄い踏み跡が続いており、標識の横を通って痩尾根を進んで行く。やがて両側が切れ落ちたキレット状のコルを通過すると、長七郎山の山腹を巻く林道に向かって急登の道を登って行く。

「行止り」と書かれた標識

瘦せ尾根の道

両側が切れ落ちたキレット

根元が削り取られた土塔に乗かったような木

 出発してから約2時間半で、今日のコースの最高地点である林道の終点に着いた。展望の良い林道からは、群馬栃木県境の皇海山、日光白根山などの山々が望まれた。

ようやく林道終点に到着

展望の良い林道終点

 林道を降り気味に歩いて行くと、林道終点から10分程で登山道分岐に着き、そこから5分程で行楽人達で賑わう鳥居峠に到着した。慌ててマスクを付け、峠のベンチでコーヒーブレイクを楽しむ。Jさん夫妻差し入れの夏ミカンが乾いた喉にジューシーで、とても美味しかった。

林道を鳥居峠に向かって歩いて行く

鳥居峠のベンチでコーヒーブレイク

鳥居峠付近のツツジ

峠から覚満渕の眺め

 45分程休憩した後峠を出発、登山道分岐まで戻りそこから下山道を降った。下山の道はジグザグに刻まれて歩き易く、峠から40ほどでケーブルカー廃線跡と交差する地点に着いた。

分岐から下山道に入る

ケーブルカー廃線跡地

 交差地点のすぐ下に御神水が流れていたので、汲みに行ってみた。美人の水と知恵の水、二つの蛇口が有ったので、美人の水を水筒に汲んだ。これを飲んだらJ夫人と妻の美人度に幾らか貢献するのではないだろうか。

御神水

 廃線跡からはよく整備された道をノンビリと降り、13時20分過ぎに利平茶屋駐車場へ戻って来た。車に乗るとわたらせ渓谷鉄道水沼駅に隣接する水沼温泉センターへ向かい、山の汗と疲れを流した。

下山の道

利平茶屋駐車場へ戻ってきた

 今日ツツジ見たさに赤城山を歩いたが期待した程の満開では無かった。しかしツツジの他にシャクナゲの群落も見られたし、歩いたコースも変化があって面白く天気も爽やかだったので、J夫妻と楽しいハイキングができました。

 夕刻我が家へ戻った後J夫妻との飲み会で、山の話をツマミに飲んだ生ビールが、マア超絶に美味かったです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

浅草岳山麓の雪山ウォーキング

2022年05月01日 | 山歩き

4月28日(木)  天気=晴れ

 山菜も沢山収穫できたので、二日目は浅草岳の山麓で雪山歩きをする事になりました。浅草岳登山口へ向かう車道は旧ホテル大自然館前が除雪の最終地点で、ここから雪山歩きのスタートです。

旧ホテル大自然館前の除雪最終地点

 雪に覆われた車道を少し進んで右へ曲がる。ここから浅草岳へ向かうムジナ沢コースが始まります。山菜師匠Aさんの説明によれば「このコースは林道で、雪が溶けると道沿いにコシアブラやワラビなどの山菜が収穫できる」そうだ。

破間側源流の対岸に守門岳の山稜

底雪崩の跡

雪原を進む

 しかし今は森林帯の雪原で、僅かに残る登山者の足跡が道標になっている。40分ほど登ると平坦な場所に着き、沢の対岸に立派な滝が見えた。白嵓沢に在るから、白嵓ノ滝とでも呼べそうだが地図に滝の名前は載っていない。

白嵓沢の滝

滝の見える地点

 滝の見えた地点から更に10分ほど進んだ沢の手前辺りが林道の終点だとAさんが言った。ここから先は雪山装備を備えた登山者の領域で、空身で水や食料すら持たない我々は、ここを折り返し地点にして来た道を引き返した。

雪解け水の小さな沼(水芭蕉の蕾が咲き始めていた)

林道の終点付近

下山の道

除雪最終地点に戻って来た

 山菜採りも楽しいが、何の目的も無く雪の山野を彷徨い歩くのも、大自然の息吹を感じられて楽しいひと時だった。下山の途中遠くに望む雪の守門岳が誘っているようで、来年の春はあの頂へ登ってみたくなった。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

静岡・山梨県境、高ドッキョウ登山(詳細)

2022年04月24日 | 山歩き

4月21日(木)     天気=晴れ後曇り

09:29樽峠登山口→ 10:00~08樽峠→ 10:34イワカガミ群落地→ 11:43~12:15高ドッキョ→ 13:10~17イワカガミ群落地→ 13:37樽峠→ 14:03樽峠登山口

 

 高ドッキョウは山梨・静岡県境に聳える山で、山梨県南端の南部町に登山口がある。私が住む埼玉から行き難い山域だったが、中部横断自動車道が中央道の甲府から新東名道まで完通した事で、アクセスが随分容易になった。

 朝6時過ぎに我が家を出発して圏央道~中央道を経由し、中部横断道の富沢インターで高速を降り、一般道を20分ほど走って樽峠登山口に着いた。登山口まで続く林道の最後3キロほどは、舗装されてはいたがデコボコや落石があり気疲れする道だった。

樽峠登山口

 登山口には7~8台の駐車スペースがあったけれど、我々以外誰もいなかった。準備を終えると古びた木橋を渡って、樽峠へ向け出発する。樹林帯に刻まれた道は、古くからの峠道なのかよく整備されて歩き易い。

木橋を渡って樽峠へ

苔が美しい

 小さな涸れ沢を越えて急なジグザグ道を登って行くと、だんだん傾斜が緩み荒れた林道を横切ると、その上が登山道の交差する樽峠だった。峠から東へ行けば平治ノ段を越えて貫ヶ岳への道、我々は高ドッキョウが聳える西へ向かう。

涸れ沢を越える

樽峠

 高ドッキョウへは樹林帯で展望は無いものの、気持ち良い尾根道が続く。峠から30分ほど歩くと、イワカガミの群落地に遭遇した。事前に調べたネット情報には記載されておらず、チョット得した気分だった。

左側が自然林、右側が植林帯の気持ちの良い尾根道

イワカガミの群落地

 群落地を過ぎると痩せ尾根となり、ロープが張られた岩場や急斜面のトラバースなど緊張を強いられる要注意箇所が何か所かあった。やがて高ドッキョウの山頂部が樹林越しに見え、山頂直下の鞍部から標高差約150mの急登が山頂部の台地まで続く。

痩せ尾根の道

岩の割れ目を通過する

急斜面のトラバース道

山頂手前鞍部付近のミツバツツジ

山頂へ向かう急登

 今日のコースでこの急登が一番苦しかったが、やがて緩やかな道に変り山頂台地の奥まった場所に高ドッキョウの山頂標識が立っていた。樽峠から山頂まで約1時間30余、地図で予想していたよりアップダウンがあり、けっこう疲れたがマアマアのペースで歩く事ができた。山頂は雰囲気の良い小広場で、東面に展望が開き灰色雲の下に富士山が薄っすらと聳えていた。

高ドッキョウ山頂

山頂から富士山

 30分ほどでランチタイムを終え、山頂を後に下山を開始する。今日は午後から雨の予報なので、降られぬうちにと足早に来た道を戻って行く。下山の途中、フト前方を見ると黒い塊が見えた。それは一匹のニホンカモシカで、数秒我々を凝視すると不意に林の中へ消え去った。この遭遇もチョット得した気分だった。

前方にニホンカモシカが(熊さんで無くて良かった)

 山頂から1時間20分ほどで樽峠へ戻って来た。ネットを見ると健脚者は、この後貫ヶ岳も登っているようだが我々は天気が心配なので、とういうのは言い訳で体力的に余力が無いので峠から登山口へ下山した。

樽峠の石像(善なる登山者に賽銭泥棒は居ないようだ)

 午後2時過ぎに登山口へ戻って来た。結局今日の高ドッキョウは誰一人他の登山者に遭う事は無く、我々夫婦の貸切でした。スカッと晴れなかったのは残念だったが、雨に濡れる事も無く静寂の山歩きを充分に楽しませてもらえました。

登山口へ戻って来た

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする