2月6日(木)
お昼過ぎに大山登山を終えて大山ケーブルカーで下界へ戻って来た我々夫婦、「さあ温泉に浸かって汗を流すだけ」と階段状の坂を降っていた時、突然何か蹴躓いて転倒した。

大山ケーブル駅で下車
まるでプールにダイブするように、顔面からコンクリートの地面に激突した。一瞬何が起こったのか訳が分からず呆然と倒れた場所へ座り込んだ。痛みはさほど無かったが、額辺りからの出血が酷い。近くで工事をしていた作業員の人達が「大丈夫ですか?」と声掛けしてくれ、「救急車を呼びますよ」と119盤へ電話してくれた。
妻がタオルなどで傷口を塞いでくれたので、どうやら出血を収まった。「何で転んじゃったんだろうか」と茫然自失の態でいると、下の方から救急車のサイレン音が聞こえ、救急隊員の人達が私の元へ駆けつけて来た。
救急隊員達は私の事故の状況とケガの状態を確認し、その後救急車に収容された。病院へ向かう間、意識はハッキリしてたので「アア、救急車は全然停まらないんだな」と思いつつ身を任せていた。
やがて救急車は、本厚木駅近くの「仁厚会病院」へ到着した。脳整形外科の診察室で、温厚そうな中年の男性医師の診察を受けた。その時脳へのダメージを心配した医師から、突然「100―7は?」と問われた。

仁厚会病院
運転免許高齢者講習でもやった事なので、間を置かず「93」と答えた。その後、脳のCT検査やレントゲン検査を受け、脳や骨には何の問題も見つからないと医師から告げられた。
しかし「ジワジワと脳内出血する怖れもあるので、今日は車の運転は厳禁、電車で帰宅するか、近くのホテルで泊まってください」と宣告された。電車で帰るのも面倒臭いので、この日は病院近くのビジネスホテルに予約の電話を入れて宿泊した。そして翌朝、大山ケーブルカー駐車場まで戻り、車で我が家に帰宅しました。

宿泊した厚木市内のホテル・マンスティズ
マア今日はそんな顛末で、人生で初めて救急車で運ばれるというとんでもない一日となりました。容姿や知恵は少々悪くとも、足腰の強さだけは誰にも負けぬが自慢だったのに、その自慢の鼻がポッキリへし折られてしまいました。
人気テレビドラマ「ドクターX」で、米倉涼子演じる天才外科医「大門未知子」が、手術を前に「私、失敗しないので」という決め台詞がある。私も山へ行った時は「僕、転ばないので」と秘かに自負していたのだが、もうその決め台詞は言えなくなった。