山本藤光の文庫で読む500+α

著書「仕事と日常を磨く人間力マネジメント」の読書ナビ

086:毎日が潤う

2018-12-29 | 銀塾・知だらけの学習塾
086:毎日が潤う
――第6講義:発信する
発信すると、受け手からのリアクションがきます。コメントだったり、「いいね」のボタン入力だったり、アクセス数で反応を確認することもできます。発信する人にとってこうした反応は、大きな励ましになります。

受け手は敏感に反応します。いい加減にやると、すぐに引いてしまいます。それゆえに一度やり始めたら、毎日が真剣勝負の場となります。

趣味のはんちゅうで集め、それを眺めているだけでは得られない反応が返ってきます。毎日に潤いをもたらすためにも、どうか「小さな研究」を発信してみてください。

ホームページも、簡単に作れるようになりました。何度も書いていますが、知のステップアップは、発信するで完結するのです。

深緑野分『ベルリンは晴れているか』初版第1刷

2018-12-29 | のほほんのほんの本
深緑野分『ベルリンは晴れているか』初版第1刷
この時期の書店には、ミステリー小説の特設棚ができます。何気なくのぞいたら、深緑野分『ベルリンは晴れているか』(筑摩書房)が1冊だけありました。評判の作品なので手に取り、奥付を見るとなんと初版第1刷でした。もうかったような気分になり買い求めました。重版なら絶対に買わなかったでしょう。大学生のときに安部公房にはまってから、単行本は初版以外には買わないと決めているのです。
山本藤光2018.12.29

半どん

2018-12-29 | 知育タンスの引き出し
半どん
老妻から「半どんのドンってどんな漢字?」と質問されました。まったく思い当たらないのでネット検索してみました。

――「半」は「半分」の意味、「ドン」は「ドンタク」の略である。 「ドンタク」は、オランダ語で「日曜日」「休日」を意味する「Zondag(ゾンターク)」に由来し、「博多どんたく」の「どんたく」の由来でもある言葉で、明治時代から使われている。 土曜日は半日が休みなので、半分のドンタクで「半ドン」と呼ばれるようになった。(語源由来辞典)

まさか博多どんたくともつながっているとは、思いもよりませんでした。
山本藤光2018.12.29

厳冬の韓国情勢

2018-12-29 | 妙に知(明日)の日記
厳冬の韓国情勢
乾ききって丸まった枯葉は、北風に吹かれてベランダを転がっています。日本は韓国との間で、また新たな火種を抱えました。レーダー照射事件は、明らかに韓国に非があります。それでも絶対に謝らない韓国。今後どうなってゆくのでしょうか。ベランダの枯葉のように、こそこそと尻尾を丸めてくれればいいのですが。
山本藤光2018.12.29

はなむけの言葉

2018-12-28 | 知育タンスの引き出し
はなむけの言葉
結婚式などで「はなむけの言葉」とよく使われます。この「はなむけ」の由来をご存知ですか。私はずっと「華向け」をイメージしていました。ところが昨日読んだ本に、「餞」という漢字があてがわれていました。餞別の「餞」です。――この「餞」という言葉は「馬の鼻向け」の略である。(『語源』青春出版社)馬の鼻を旅立つ人の背に向けて見送ったことから、この言葉が生まれたようです。
山本藤光2018.10.11

339:ショッピングセンター

2018-12-28 | 小説「町おこしの賦」
339:ショッピングセンター
――『町おこしの賦』第11部・駅前商店街の変身
可武威たちは新婚旅行で、ヨーロッパへと旅たった。明里も家族とともに、東京へ帰った。恭二と詩織の、二人だけの生活が戻ってきた。詩織は藤野温泉ホテルの経営を、可武威に譲ってから暇になっている。
テレビの週間天気予報を見ながら、詩織は梅を干す時期を探っている。梅干しにするためには、最低でも二日間天日干ししなければならない。すでに梅とシソは買い求めてある。
「恭二、明日と明後日、晴れだよ」
 詩織はテレビから顔を離し、恭二に告げた。
「つかの間の晴れだから、詩織は梅干し。おれは書斎の大掃除と洗車だな」

突然の来訪者があった。佐々木隆介は鮮魚店を営む、駅前商店街の会長である。手土産に、大きなキンキを二匹持ってきた。詩織は佐々木を、応接間に通した。部屋へ入るなり、恭二は丁重にキンキのお礼を述べた。佐々木は八十歳になろうとしていたが、まだかくしゃくとしている。
「久しぶりにいいのが入ったから、息子に頼んでもらってきた」
 佐々木はそういい、快活に笑った。
「ありがとうございます。大好物ですので」
「店に並べておいても、誰も買わない。高過ぎるんだよな」
「お店の方の景気は、どうですか?」
「あかん。うちみたいな小さな店は、問屋のいいなりの品ぞろえしかできない」
「河岸には行かないんですか?」
「ガソリン代を使って往復すると、その分アカになってしまう」

 詩織がコーヒーを運んできた。そして恭二の隣りに座る。佐々木は詩織に向かって、しゃべりはじめる。
「亡くなったあんたのご両親は、一番のお客さんだった。ホテルが大きくなっても、魚はうちで仕入れてくださった」
「佐々木さん、駅前商店街の生鮮食料品店で、精肉や鮮魚や青果の共同店は考えられませんか?」
 恭二はかねてから頭にあった、ショッピングセンターを提案してみた。標茶町駅前商店街は、縦長で移動がしんどい。それを一箇所にまとめたいと、ずっと考えていたのである。

「共同出資でやろうかという案は、ずっと以前からある。でも最近は、誰もいい出さなくなった」
「お年寄りが肉屋へ行って、佐々木さんの鮮魚店へ行って、吉田さんの青果店を回るのは大変な労力になります。一箇所で済ませたいという声は、たくさんあります。私はショッピングセンターの二階に、映画館を置きたいと思っています。昔はこの町に、映画館もありました。今では映画を観るために、わざわざ釧路へ行かなければなりません」
「映画館ですか? それならショッピングセンターも、賑わうかもしれん」
「商店街で、話し合ってみてください。みんなが前向きだったら、町としても話し合いに応じさせていただきます」

081cut:強いチームの構成

2018-12-28 | 完全版シナリオ「ビリーの挑戦」
081cut:強いチームの構成
――13scene:同行
影野小枝 さまざまな会社の幹部が集まる喫茶店「場」です。常連が談笑しています。
常連C 強いチームの条件って何だろう?
常連D やっぱり、マネージャーのリーダーシップだろうね。
漆原 何かの本で読んだのですが、成功したプロジェクトには、異なるタイプの3人が必ずいるそうです。まずは「引っ張る人」の存在。この人は若さで、強引にメンバーを引っ張る。次は「癒す人」の存在。最後は「まとめる人」の存在です。強いチームにも、このキャストが必要です。営業リーダーの役割は、チームをまとめることになります。
常連E 営業リーダーは、引っ張る人ではないの?
漆原 営業リーダーは「知のコンダクター」。まとめる人になるべきで、若きサブリーダーにチームを引っ張ってもらいます。
常連F 何でもいいけど、癒す人って何?
漆原 まじめなベテランの営業マンが理想です。飲み会のプロデューサーみたいな、イメージです。
常連C ウルちゃんのところは、トライアングルの構成になっているわけ?
漆原 引っ張る人が不在です。いま必死に育成中でして、現状は癒し系ばかりというところでしょうか。
常連D さっき営業リーダーは、「知のコンダクター」っていったよね。どんなイメージなの?
漆原 たとえば一つの成功例があります。それをチームに広げる。定着させる。それが大きな役割となります。その他にも、チーム内に良質な競争を持ちこむ。これは実績だけのことではなく、知識レベルを上げる競争も含まれます。つまり営業マンのレベルアップのための、知的な環境整備が使命となります。


085:発信するとは

2018-12-28 | 銀塾・知だらけの学習塾
085:発信するとは
――第6講義:発信する
発信するとは、大げさな行為ではありません。友人に向かって、読んだ本のおもしろさを語るのも発信する行為です。ただし正式にいえば、発信する定義にかろうじて引っかかっている程度です。

発信するとは、明確な意図を持って、それを待っている人に伝える行為です。現代では電話やメールがその代表格です。フェイスブックはおともだちに限定されて、運用されています。武者修行としては少し緩和された場ですが、肩慣らしのつもりで発信するのは構いません。

本のおもしろさを語る行為でも、そこにミステリー小説クラブなどの集いがあり、そこで語るのなら「発信する」行為となります。発信するためには、それなりの場が必要です。

最初に一番簡単な場の設定から説明します。ブログの作成です。これはいろいろなサイトで、簡単に立ち上げることが可能です。

あなたの「小さな研究」をブログ発信することをお勧めします。発信するとは壁に向かって、ボールを投げているような行為です。自らの小さな研究を究めたいのなら、第三者の目にさらすことが大切です。さらすとあなたの知のレベルは、格段に引き上げられます。


楽しみな『慶應義塾文学科教授 永井荷風』

2018-12-28 | のほほんのほんの本
楽しみな『慶應義塾文学科教授 永井荷風』
末延芳晴『慶應義塾文学科教授 永井荷風』(集英社新書)は、これまでの永井荷風論とは違った切り口で、大学教授としての永井荷風にフォーカスを当てたものです。ざっと目次を眺めた程度ですが、面白そうな構成です。永井荷風については、磯田光一が『永井荷風』(講談社文芸文庫)という著作を書いています。この2冊で新たな永井荷風像を構築してみるつもりです。できあがったら「500+α」に追記することにします。
山本藤光2018.12.28

2018-12-28 | 知育タンスの引き出し

「山笑う」という言葉をご存知ですか。俳句では春の季語になっています。有名なのは、次の句です。

――腹に在る 家動かして 山笑ふ(高浜虚子)
――故郷(ふるさと)や どちらを見ても 山笑ふ(正岡子規)

「山笑う」は春の季語ですが、山には四季を通じての季語があります。
「山眠る」:冬の季語
「山粧う」:秋の季語
「山滴る」:夏の季語

ここまで書いて、「やまをはる」「やまをかける」という言葉が浮かんできました。漢字は「山」です。なぜ「山を掛ける」というのでしょうか。調べてみました。

――「山」は鉱山のこと。鉱脈のありそうな山を見当をつける意から転じたことば。(日本語語源辞典)

「山を当てる」「山が外れる」も、ここからきています。
山本藤光2018.12.28