山本藤光の文庫で読む500+α

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220430:宇佐見りんの原点『かか』文庫に

2022-04-30 | 妙に知(明日)の日記
220430:宇佐見りんの原点『かか』文庫に
■宇佐見りん(1999年生まれ)『かか』(河出文庫)が文庫になりました。本書は2019年の文藝賞受賞作品です。本作は2020年、三島由紀夫賞を最年少で受賞しています。また野間文芸新人賞候補にも選ばれました。その後、『推し、燃ゆ』で2020年下半期の芥川龍之介賞受賞しています。綿矢りさ、金原ひとみに次ぐ、史上3番目の若さでの受賞となりました。(ウィキペディアより)■『かか』は芥川賞受賞作の原点となる作品です。宇佐見りんには、大作家になる才能があります。デビュー作は未読でしたので。『推し、燃ゆ』のような満足感を得られることを期待しています。
山本藤光

220429:川端康成『千羽鶴』の続編

2022-04-29 | 妙に知(明日)の日記
220429:川端康成『千羽鶴』の続編
■韓国から新大統領が派遣した、特使団が来日しています。新大統領の親書をたずさえて。そんな折り、昨日の産経新聞朝刊を読んで愕然としました。韓国が竹島で海洋調査をするというのです。日本は完全に舐められています。岸田が特使団に会ったようですが、そんな甘っちょろい対応が、舐められた要因でしょう。完全に正体が見えるまでは、韓国を甘やかしてはいけません。親日姿勢をみせているようには思いますが、いつもの嘘かもしれません。毅然とした対応をお願いします。■川端康成『千羽鶴』(新潮文庫)の収載作品は、「千羽鶴」「浜千鳥」です。その続編である「春の目」と「妻の思ひ」は未収載です。このなかの「春の目」が、新潮社情報誌「波」(2022年5月号)に掲載されました。「川端康成没後50年」の特集に組み込まれていました。■幻の作品と思っていましたので、驚きました。さっそく書棚から『千羽鶴』を取り出しました。まずはこれを再読してから、幻の作品を読みたいと思います。
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220428:小峰元のこと

2022-04-28 | 妙に知(明日)の日記
220428:小峰元のこと
小峰元をご存知でしょうか。若いころはもっぱら、小峰元のユーモアミステリーを満喫しました簡単なプロフィールを紹介しておいきます。――1921-1994。1948年、雑誌「百面相」にて、「仮面の花嫁」を発表、またこの年「百万塔の秘密」を刊行した。その後も少年向け小説を執筆。毎日新聞社在職中、1973年に:アルキメデスは手を汚さない(で第十九回江戸川乱歩賞を受賞する。■現在手に入るのは『アルキメデスは手を汚さない』(講談社文庫)くらいだと思います。タイトルがユニークなので、他の作品も紹介しておきます。
――ピタゴラス豆畑に死す
――パスカルの鼻は長かった
――デオゲネスは午前三時に笑う
――プラトンは赤いガウンがお好き
――ヒポクラテスの初恋処方箋
――パンドラの恋愛能力共通一次テスト
――親不孝のすすめ
――ヘシオドスが種蒔きゃ鴉がほじくる
(以上は講談社文庫)
――ソロンの鬼っ子たち(文春文庫)
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220426:荻原浩のこと

2022-04-26 | 妙に知(明日)の日記
220426:荻原浩のこと
■新大統領のもと韓国は、親日へと舵を切ったようです。現在来日している、議員団からのメッセージです。以下時事ニュースからの引用です。――代表団を率いる鄭鎮碩国会副議長は記者団に、「未来の共同の課題を共有している隣国として、協力を緊密に維持強化していくことで一致した」と語った。懸案の元徴用工や慰安婦問題を念頭に、「新しい転換期をつくるため、諸懸案について誠意をもって対話していきたい」とも述べた。■ネット動画では、巨人ウォーカーの肩の弱さが話題になっています。「ウォーカー」「肩」で検索してみてください。笑ってしまいます。左翼から二塁までは、ワンバンドでなければ届かないほどです。それにより日曜日の中日戦では、左翼へ飛んだらどの選手もプラス1塁を狙い、ことごとく成功させていました。さて巨人はどう再生させるのでしょうか。打力に魅力があるだけに、今後のなりゆきに注目です。勝敗の行方よりも、彼の動向に興味があります。■荻原浩(おぎわら・ひろし)のプロフィールは、ざっくりと次のとおりです。――1956年生まれ。広告制作会社、コピーライターを経て、1997年『オロロ畑でつかまえて』(集英社文庫)で第10回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。その後はなかなかヒット作が出ず鳴かず飛ばずの時期が続いたが、若年性アルツハイマーをテーマに2004年に発表された『明日の記憶』(光文社文庫)が、翌年(2005年)の第2回本屋大賞の第2位にランクインする。そしてその1か月後の同年5月、第18回山本周五郎賞に輝く。2016年 - 『海の見える理髪店』(集英社文庫)で第155回直木三十五賞受賞。(ウィキペディア参照)■「山本藤光の文庫で読む500+α」では『明日の記憶』(光文社文庫)を取り上げています。――紹介文のなかの「鳴かず飛ばずの時期が続いた」に注目してください。私が推薦文を書いたのは、そんな苦境のなかから生まれた作品です。そして見事に、直木賞作家に名を連ねたのです。
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220425:原田ひ香『三千円の使いかた』53万部

2022-04-25 | 妙に知(明日)の日記
220425:原田ひ香『三千円の使いかた』53万部
■インドがロシアに甘い理由を、伝えてくれている記事がありました。ずっと不思議に思ってきたのですが、これで納得です。以下デイリー新潮からの引用です。――独立してから75年しか経っていないインド人の脳裏に英国支配下の人権蹂躙の記憶が鮮明に残っており、植民地時代の積もり積もった不満から「欧米人に人権や民主主義について説教される筋合いはない」との反発が広まっている。■53万部の大ヒットのようです。原田ひ香『三千円の使いかた』(中公文庫)をやっと半分まで読みました。文体が私のリズムと合わず、結構難儀しています。ただし、若い読者に受ける意味はわかります。お金について、これほどていねいに考える習慣を、多くの人は持ち合わせていないでしょう。ときには切なく、滑稽な本書は、これまでになかった世界を切り開いてくれました。だから文体が合わないなんていわずに、ゴールを目指します・
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220424:雑誌「本屋大賞2022」購入

2022-04-24 | 妙に知(明日)の日記
220424:雑誌「本屋大賞2022」購入
■日刊ゲンダイの記事からの引用です。――これからは戦車への奇襲を仕掛けられる市街戦ではなく、開けた土地での『戦車vs戦車』の地上戦が激化すると考えられます。地上戦をサポートするために、ロシア軍が『スホイ35』などの戦闘機を展開してくるのを見越し、NATO側も動いた。――戦闘機も米欧からウクライナに供与されています。■毎年発行を楽しみにしている、雑誌があります。「本屋大賞」(本の雑誌社)です。書棚には2007年からの、バンクナンバーがならんでいます。今年の「本屋大賞2022」は、逢坂冬馬(あいさか・とうま)『同志少女よ敵を撃て(早川書房)とソン・ウォンビョン『三十の反撃』(祥伝社)でした。昨日雑誌を買い求めてきました。今から紹介文を読むのが楽しみです。■特にソン・ウォンビョンは『アーモンド』(祥伝社、kindle)につづく2度目の受賞です。本書は「山本藤光の文庫で読む500+α」で紹介済みです。ちなみに今回の受賞作は、2つとも「必ず読むぞ」の待機本コーナーでスタンバイ中です。
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220423:武田綾乃のこと

2022-04-23 | 妙に知(明日)の日記
220423:武田綾乃のこと
■ロシアへの制裁のなかで、こんなこともやっていたのですね。共同の記事のおすそわけです。――ロシアの川で生まれたサケ・マスに関する日本とロシアの漁業交渉が妥結したことが23日、分かった。北海道周辺の日本の排他的経済水域(EEZ)内での日本漁船の操業条件が決まる。■前にも書きましたが、1992年生まれの武田綾乃に注目しています。ずっと学園部活ものがたりに、退屈していました。それが2019年『その日、朱音は空を飛んだ』(幻冬舎文庫)で吉川英治文学新人賞候補。2020年『愛されなくても別に』(講談社)で織田作之助賞候補。2021年、同作で吉川英治文学新人賞を受賞、と大ブレイクしています。■武田綾乃は好きな作家として、綿矢りさ、辻村深月の名前をあげています。中でも『蹴りたい背中』と『凍りのくじら』に一番大きな影響を受けたようです。この2作品は「山本藤光の文庫で読む500+α」で紹介しています。ぜひ2人のような、揺るぎない作家になってもらいたいものです。現在『バブル』(集英社文庫)を読んでいます。本書は映画のノベライズ作品です。■現状でのイチオシ作品は、『愛されなくても別に』です。文庫になったら、紹介させていただきます。
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220422:パウロ・コエーリョ『11分間』もいい

2022-04-22 | 妙に知(明日)の日記
220422:パウロ・コエーリョ『11分間』もいい
■JB・Pressに、興味深い記事がありました。ウクライナ東部への、ロシアの第2段階総攻撃に対する予見です。長い記事なので、ポイントのみ引用します。――ウクライナ軍は、ロシア軍の第2段階の総攻撃を凌ぎ切るだろう。そして、ロシア軍に再び重大な損害を与えることができると予想する。――米欧から提供されている兵器は、ロシアみたいなポンコツではありません。その威力で、ウクライナが勝利するとの予測です。■パウロ・コエーリョは『アルケミスト』(角川ソフィア文庫)を推薦作として紹介しています。コエーリョには、もうひとつ傑作があります。『11分間』(角川文庫)がそれです。11分間とは、セックスの正味所要時間からとったタイトルです。ちょっとエッチで味わい深い作品です。
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220421:曾野綾子『ビショップ氏殺人事件』がいい

2022-04-21 | 妙に知(明日)の日記
220421:曾野綾子『ビショップ氏殺人事件』がいい
■フランス大統領選挙に関して、デイリー新潮からの引用です。決選投票は24日となっています。――現職のエマニュエル・マクロン大統領(共和国前進)楽勝と見られたフランスの大統領選挙で、親ロシアでNATO脱退を唱える極右のマリーヌ・ルペン候補(国民連合)が健闘し、予断を許さない。【八幡和郎/評論家】――民意はそよ風にも左右されます。自民党も今のていたらくでは、同じことになります。核共有、憲法改正、敵基地攻撃保有を、しっかりとやらなければ、同じ轍を踏みますぞ。■曾野綾子『ビショップ氏殺人事件』(中公文庫)は、ミステリー短篇集です。まだ表題作しか読んでいませんが、ミステリーとして高い評価ができます。全体評価は他の作品を読んでからとします。以下ネットで拾ったエピソードです(ひかりTVブックス)。――表題作は、『宝石』誌の編集に携わった江戸川乱歩がみずから依頼した経緯があり、しかも本格物。乱歩は本作を掲載できたことを「いささか自慢していいのではないかと思っている」と自讃している。――曾野綾子は社会人になったばかりのときに、『誰がために愛するか』(文春文庫)を読んだだけでした。それだけに異質作品に触れられて、うれしくなりました。
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220420:北杜夫『どくとるマンボウ航海記』再読開始

2022-04-20 | 妙に知(明日)の日記
220420:北杜夫『どくとるマンボウ航海記』再読開始
■昨日の「闇のくまさん」動画のおすそわけです。三菱重工は世界に先駆けて、超小型原子炉の開発に成功したそうです。核爆発を起こさない安全な原発で、2030年代には運行可能とのことです。これで中国資本に蹂躙されている、太陽光発電は不要となります。誇らしい日本の技術です。■北杜夫(きた・もりお)『どくとるマンボウ航海記』(新潮文庫)の再読を開始しました。『楡家の人びと』(上下巻、新潮文庫)とこちらの、どっちを紹介しようかと迷いました。北杜夫らしい、明るく元気をもらえる作品の方がふさわしいと結論づけました。
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