山本藤光の文庫で読む500+α

著書「仕事と日常を磨く人間力マネジメント」の読書ナビ

130cut:結び

2019-07-03 | 完全版シナリオ「ビリーの挑戦」
130cut:結び
――Scene19:終りの始まり
影野小枝 釧路湿原と併走しながら、車は釧路空港へと向かっています。さっき細岡の展望台で釧路湿原を眺めながら、早めの昼食をとりました。藤花温泉ホテルの女将からいただいた、おむすびを食べました。漆原さん、ここへ移住するといっていました。新谷さんは長野に戻って、百姓をするといっていました。
新谷 覚えているか? きみの会議に参加させてもらった帰りに、車のなかで山崎めぐみちゃんの作文を読んだことがあったな。あのとき、きみは「対(つい)をつなぐ」といったよな。会社と家族って、対ではないけど、あの作文を読んで、部下たちの家族の姿がくっきりと浮かびあがった。
漆原 それが家族を招待してのリボン・アワードを生んだ。
磯貝 漆原さんも新谷さんも、奥さんやお子さんたちが納得したら、「321」計画を実践することになりますね。
新谷 そうなんだ。納得あっての実行だ。
漆原 うちの家族は、昔藤花ホテルのスィートルームに泊まったことがある。子どもは大学生2人なので、東京に置いてこなければならない。かえって喜ぶと思う。かみさんは依存なしだ。
新谷 奥さんに、もう話したのか?
漆原 いや、まだだ。展開を想像していったまでさ。
影野小枝 みなさん、新たな世界へと挑戦ですね。名残惜しいのですが、釧路空港はもうすぐです。標茶町とみなさんに、お別れをいわなければなりません。さようなら。またお会いしましょう。

あとがき

『ビリーの挑戦』第2部をやっと書き終えました。この原稿を書いている間に、古希の誕生日を迎えました。誕生日は年に1回の、有益な贈り物だと思います。足下にあった難事を忘れさせてくれ、思考を未来に導いてくれます。やるぞという元気を、もたらしてくれます。

漆原清明はどこか私に似ています。そして磯貝も、私の経歴に似ています。石川は若いころの私にそっくりですし、新谷は親友だった、故佐藤敏幸にそっくりです。標茶町の藤花温泉ホテルは、その佐藤敏幸が経営していました。今は奥さんの淑子さんが切り盛りしています。本書が刊行されたら、彼の墓前に持っていこうと思います。

漆原清明の部下たちが成長する姿は、私が若いころに見たものと同じです。いつも「仕事は楽しいかい?」「奥さんは元気かい?」と部下たちに声をかけていました。些細なことを、ほめまくってもいました。漆原清明は、それをきちんと再現してくれました。

10年前に上梓させていただいた著作のほとんどが絶版状態になっていました。本書にはそれらの著作のエキスも盛りこまさせていただきました。『世界一ワクワクする営業の本です』(日本実業出版社・2005年)、『人間系ナレッジマネジメント』(医薬経済社・2005年)、『強いチーム手帳』(ユート・ブレーン・2005年)を、よみがえらせることができたました。ただし『世界一ワクワクする営業の本です』は、オーデオブックになっており、FEBEで買い求めることができます。

2,018年7月7日、私が札幌の責任者だったころの部下と奥さん17名が集ってくれました。部下たちのほとんどが定年になっていました。
本書は仕事と家族を両立させてきた、孫のいる元部下たちにも捧げたいと思います。

129cut:標茶町の朝

2019-07-02 | 完全版シナリオ「ビリーの挑戦」
129cut:標茶町の朝
――Scene19:終りの始まり
影野小枝 昨日は遅くまで、Rファミリーの集いが続きました。山崎さん家族は早朝にホテルを出ています。漆原さんと新谷さんは、磯貝さんの運転する車で、ドライブしています。私も助手席に乗せてもらっています。
漆原 空気がおいしいな。
磯貝 ホテルの女将さんに、地図を書いてもらいました。まっすぐに釧路空港に向かうのはもったいないということで、まずは標茶高校へ向かいます。
新谷 女将さんに聞いたけど、日本一敷地面積が広い高校らしい。
影野小枝 筆者の山本藤光さんの出身高校です。
磯貝 ほら牛がいます。サイロもあるし、牛舎もある。
漆原 ここが高校だなって信じられない。こんなところで学んだら、のんびりした人間が育つ。
磯貝 ではこれから標茶町塘路へ向かいます。ここは釧路湿原のど真ん中です。
影野小枝 標茶町の観光ガイドばかりでは、退屈すると思います。漆原さんと新谷さんの会話を中心に、お伝えすることにしますね。
新谷 以前きみが「12321」理論を教えてくれたよな。独身、結婚、出産、そして子どもが独立し、夫婦だけになり、やがて伴侶を失う。おれたちはまだ中間点の「3」だけど。やがて「2」になり「1」になる。老後に楽しく続けられる何かを、早く発見するべきだな。
漆原 同感だね。いつまでも仕事、仕事では、下りの2と1が貧相なものになってしまう。
新谷 実はね、実家を継いでいる兄が癌なんだ。それでおれが戻って、百姓を継がなければならないかもしれない、
漆原 きみの実家はたくさんの人を雇った大きな農家だよな。
新谷 株式会社にしているんで、兄貴がいないと手が回らない。
漆原 会社を辞めるのか?
新谷 三枝さんにはまだ話していない。でもそうなると思う。
漆原 奥さんや子どもたちは、賛成しているのか?
新谷 これも運命だと、納得している。
漆原 そうか。おれも藤花の温泉に浸かって、標茶町へ移住しようと考えていた。小さな書店でも経営して、あとは文筆活動をしたい。
新谷 ここはビリー誕生の聖地だからな。温泉もあるし、牛もいるし、釧路湿原もある。そして何より空気がうまい。
漆原 下りの2と1を、真剣に設計しなければならないな。
磯貝 あ、丹頂鶴です。ほら湿原のところ。親子ですよ。
影野小枝 飛び立ちました。美しいですね。

128cut:研修ビデオ制作会社

2019-07-01 | 完全版シナリオ「ビリーの挑戦」
128cut:研修ビデオ制作会社
――Scene19:終りの始まり
監督 38歳の漆原清明は、全国最下位の釧路営業所に赴任した。やる気のない、とんでもないチームだった。そこで最初にやったのが、標茶町藤花温泉ホテルでの1週間の合宿だった。
助手 一切の営業活動を止めて、腹を割って話し合いをしました。
監督 命令する、提出させるの世界を、考えさせる、聞き取るの世界に変えた。
助手 みんなが納得したら、「それいいね」っていいながら、実行プランに落としこんでいく。そのあとに「1日のPDCAサイクル」を導入したんでしたね。
監督 MR活動をはじめる前に、本日の成果を思い描かせる。
助手「朝書き日報」も導入しましたね。
監督 第2部では、SSTプロジェクトに続いて、残酷なSSTアカデミーを立ち上げました。
影野小枝 監督たちの思い出話は、もういいでしょう。寂しいですけど、あと数カットでお別れしなければなりません。

127cut:藤花温泉ホテルの出陣式

2019-06-30 | 完全版シナリオ「ビリーの挑戦」
127cut:藤花温泉ホテルの出陣式
――Scene18:帰ってきたビリーの挑戦
河野 では只今から、新たな旅立ちに向けた出陣式を開催したいと思います。もうできあがっている人もいますが、これからが本番です。山崎さん、知床から着いたばかりでお疲れでしょうが、乾杯のご発声をお願いします。
山崎 ご指名ですので、ひと言。私はこの藤花温泉ホテルで生まれ変わりました。当時若かった漆原さんに鍛えられ、仕事とは何か、人生とは何かを学びました。そして本日、ともに仕事をした仲間と巡り会えて、非常にうれしく思っています。ご出席なさったみなさんのますますのご活躍を祈念して、乾杯したいと思います。ご唱和をお願いします。
一同 カンパイ!
新谷 風呂上りの一杯はおいしい。
漆原 さっき温泉に浸かって、ここで合宿をした日のことを懐かしく思い出したよ。石川くんも山崎くんも、孤独で方向性を見失った凧みたいだった。
山崎 漆原さんには、たっぷりと鍛えていただきました。
石川 仕事って、みんなで力を合わせてやるものだ、と教えてもらいました。感謝しています。
磯貝 山崎さん、知床はどうでした?
山崎 たくさんの動物に出会った。キタキツネ、リス、シカ……。娘のめぐみが大喜びだった。
新谷 クマやタヌキは出なかったのかい?
山崎 さすがに出なかったですね。でも明日は釧路湿原を通って、釧路空港まで行くので、丹頂鶴には会えそうです。
河野 明日は女将にお願いして、タヌキ汁を作ってもらいますか?
漆原 タヌキは煮ても焼いても食えないの。猛毒がある。
新谷 タヌキとヒラメをぶちこんだ、鍋なんてどうだい?
漆原 もっとひどいものになっちゃうぞ。タヌキの付属品の3人は
そっくり辞めてしまったようだね。
新谷 またつるんで、どっかに潜りこむんだろう。外資は英語さえ流暢にしゃべれれば、いいんだから。
桑田 漆原さん、CP社のCPって、どんな意味なんですか?
漆原 R製薬の評価がEABCPと5段階だったじゃない。その最低の評価の2文字をいただいた。これ以上落ちることはない。どん底から這い上がるぞ、との決意かな。
河野 岸本さん、来られなくて残念がっていました。彼女は社長秘書室で、元気にやっています。
影野小枝 バラバラになったピースがこうして集まり、また明日からは新しい世界での挑戦が始まります。

126cut:Rファミリーの出陣式

2019-06-29 | 完全版シナリオ「ビリーの挑戦」
126cut:Rファミリーの出陣式
――Scene18:帰ってきたビリーの挑戦
影野小枝 標茶の藤花温泉ホテルです。ここはモール温泉といって、お湯が黒いんですよ。そっと話し声に耳を澄ませてみます。
漆原 懐かしいな、ここで合宿をしたんだったな。
河野 さっき石川くんから聞きましたが、漆原さんはこの温泉でばらばらだったみんなを1つにしたんですね。
石川 漆原さんは、ピカピカの1年生でしたね。全国ビリのチームをトップに押し上げた、聖地がここだったんですよ。
新谷 いいお湯だね。入ったときはヌルヌルしているけど、出るとさっぱりしている。不思議なお湯だ。
河野 2人ともいなくなっちゃったんで、寂しいですよ。
漆原 合併が告げられた日、社長は衛星テレビでどういったか、覚えているかい?
新谷 チャンスだ、を繰り返した。何がチャンスだと情けなくなってしまったよ。

125cut:みんな集まった

2019-06-28 | 完全版シナリオ「ビリーの挑戦」
125cut:みんな集まった
――Scene18:帰ってきたビリーの挑戦
影野小枝 標茶町の藤花温泉ホテルです。ロビーには受付台が
用意されています。磯貝さんと石川さんが受付をしています。
漆原さん、片岡さん、三枝さん、新谷さんはすでに温泉に浸かり、お酒を飲んでいます。
河野 C社札幌支店副支店長です。R製薬での最終職位は札幌支店長でした。はい、会費です。
影野小枝 受付で自己紹介するポイントが書いてあります。河野さんはその手順で受付を済ませました。
山崎 C社京都支店長です。R製薬では札幌1課長をしていました。
桑田 B製薬山梨営業所長です。R製薬ではSSTアカデミー事務局長でした。
乾 D社マーケティング部部長です。R製薬では千葉営業所長でした。
山之内 E社札幌支店学術部長です。R製薬では旭川営業所長でした。太田 C社釧路営業所長です。R製薬では札幌3課MRでした。
影野小枝 続々と集まって、受付を済ませた方は、漆原さんたちの宴席に合流しています。少しフイルムを早回しにして全員集合の場面をご覧いただきます。
三枝 森永のタヌキに追い出されて、R製薬を辞めました。現在はK製薬の営業本部長をしています。こうしてRファミリーが勢ぞろいした場に参加できて、たいへんうれしく思います。
磯貝 そのタヌキなのですが、誰かがメールを転送したらしく、「参加する」といってきました。
漆原 それで私の名前で丁重に、「タヌキとヒラメはお断りします」と返信させてもらいました。
片岡 温泉でヒラメは泳いでいなかったし、今宵はタヌキも出没しない。最高の集いだよ。
石川 ここは私たちダメMRを再生させた、漆原さんの聖地です。磯貝さんの発案で、こうしてみんなで集まれたことに、感激しています。

124cut:Rファミリー

2019-06-27 | 完全版シナリオ「ビリーの挑戦」
124cut:Rファミリー
――Scene18:帰ってきたビリーの挑戦
影野小枝 CP社の3人は居酒屋で飲んでいます。
漆原 忙しくなったけど、仕事が楽しいね。
磯貝 研修が終わったとき、受講者にハグされました。あれはうれしかったです。いい仕事をさせてもらった、と胸が熱くなりました。
片岡 今度は三枝本部長や新谷さんと一緒に仕事ができる。何だか昔にもどった感じがするよ。
磯貝 R製薬のOBは、さまざまなところで活躍していますね。いちどみなさんに声をかけてみましょうか?
漆原 いいね、それ。
磯貝 せっかくやるのなら、標茶の藤花温泉がいいですね。あそこはビリーの誕生の聖地ですから。
漆原 そんな遠くで、みんな集まるかな?
磯貝 とりあえず空き状況を確認してみます。土曜日に懇親会で、日曜日に自由解散ということでやってみましょう。
片岡 Rファミリーの勢ぞろいか、楽しみだな。

123cut:A社のゴジラ・キャンパス

2019-06-24 | 完全版シナリオ「ビリーの挑戦」
123cut:A社のゴジラ・キャンパス
――Scene18:帰ってきたビリーの挑戦
影野小枝 A社のゴジラ・キャンパスが終了を迎えました。ちょっとのぞいてみましょう。
磯貝 みなさん、ゴジラ・プロジェクトは終りました。6回のプログラムはもちろんですが、ゴジラ・キャンパスで「桃太郎の謎に迫れ」からはじまり、「面白看板を探せ」「消えゆく風景を撮れ」などの課題に、まじめに取り組んでいただきありがとうございます。みなさんはCPプロジェクト卒業者として、今後は株式会社コラボプランのホームページ「めんどうかいキャンパス」で、積極的な知の交流をしていただくことになります。
小乃 「めんどうかい」っておかしな名前ですが、面談・同行・会議の頭の文字を重ねたものです。「めんどうかいキャンパス」には、さまざまな会社の人たちが参加しています。すべてハンドルネームを使っていますので、会社名も個人名もわかりません。ただし全員がCP受講者ですので、安心して参画してください。
磯貝 それではこれから終了式を行います。まずはCP社代表の漆原からお願いします。
漆原 半年間みなさんは、熱心によくがんばってくれました。「ゴジラ・プロジェクト」は、古い体質をみごとに打ち壊し、新たなカルチャーを醸成しました。さきほど小乃から報告があったように、半年間でみなさんの担当したMRは2ケタアップの実績を上げました。非受講者の平均値はマイナス4%だった現実を考えると、これは画期的なことです。みなさんの暗黙知は確実に、育成対象MRに移植された、と断言いたします。ありがとうございます。
A社事務局長 CP社から学び、実践した仲間から学び、みなさんの力でMRのレベルアップを成し遂げました。素晴らしい成果を上げていただき、ありがとうございます。MRの意識と行動が大幅に改善されたのは、2度目のアンケート結果に明白に表れています。意識の質、行動の質を高めれば、結果は自ずから着いてくる。CP社の教えにしたがい、私たちはひたすらMRの意識と行動に着目し続けました。多くのMRは「仕事が楽しくなった」といっています。この言葉は「ゴジラ・プロジェクト」の、大切な財産になりました。
A社社長 最終報告を聞いて、びっくりしています。みなさんは本当によくやってくれました。CP社が第1回目に、みなさんに与えた課題が「桃太郎の謎に迫れ」でしたね。正直にいうと、そんなことを1か月考えて何になる、と心配していました。でも「ゴジラ・キャンパス」でのみなさんのやりとりを見ていて、「ゴジラ・プロジェクト」成功の確信を持ちました。みなさんが知っている世界の中に、違う文脈が入りこんできました。そしてみなさんは「考える」世界を学びました。これが漆原さんがいちばん最初にいった「人間系ナレッジマネジメント」の原点だったのです。なぜ家来がイヌ、サル、キジなのか。ネコではダメなのか。家来が出てくる順番はどうなっているのか。そんなことを考えたことのある人は、いないと思います。さっき漆原さんと話していたら、今度は「花咲爺」をやるといっていました。みなさんの成功を次なるステップにつなげるために、終った本日から2組目の「ゴジラ・プロジェクト」のスタートを決めました。先輩として、次に参加する営業リーダーへの支援をよろしくお願いします。
影野小枝 終りましたね。受講者がやってきて、漆原さんや磯貝さんととハグしています。泣いていますね。さすがに小乃さんは女性ですので、握手だけのようです。みなさん「ありがとう」と告げて、帰って行きます。私も思わずもらい泣きしてしまいました。


122cut:ともだちってありがたい

2019-06-23 | 完全版シナリオ「ビリーの挑戦」
122cut:ともだちってありがたい
――Scene18:帰ってきたビリーの挑戦
影野小枝 CP社の狭いオフィスです。新谷さんがきています。
漆原 しばらくだね。コンペで落選して以来だ。
新谷 A社のゴジラ・プロジェクトの記事を読んだよ。CP社のいい宣伝になっている。
漆原 磯貝くんが例の梅田健太に頼んで、書いてもらった。あの記事のお陰で、プロジェクトに一層の弾みがついた。
新谷 ゴジラの方は、もうすぐ終わるんだろう。ところで今日は相談なんだが、例のSSTもどきは中止になった。営業リーダーから猛反発され、支店長からも反対された。2週間の研修をしただけで、頓挫してしまったよ。
片岡 あれはQ社にパクられたうちの企画だった。
新谷 そうなんだよね。Q社の責任者は、1日×6回をやりたがって企画を持ってきた。CP社のプログラムと同じなので 追求したら、「CP社がマネしている」と返してきた。それで「CP社の代表とはずっとR製薬で仕事を一緒にやっていた」と伝えた。びっくりしていたよ。それ以来、何もいってこない。
漆原 相談って何だい?
新谷 「1日×6」をやることに決めた。うちの三枝本部長がQ社が持ってきたパンフを見て、「これをやろう」っていってきた。営業リーダーの底上げは緊急の課題なので、SSTもどきの代わりというわけだ。それでゴジラ・プロジェクトの記事を見せて、「このプログラムは、CP社のオリジナルです」と説明した。やってくれるかい?
漆原 喜んで。
新谷 ただしあまり予算がない。
漆原 きみのいい値でかまわない。梅田健太の記事といい、きみの機転といい、ともだちってありがたいと痛感している。

121cut:A社CPプロジェクトの第1回

2019-06-22 | 完全版シナリオ「ビリーの挑戦」
121cut:A社CPプロジェクトの第1回
――Scene18:帰ってきたビリーの挑戦
影野小枝 A社におけるCPプロジェクト、第1回がはじまりました。
A社社長 これから半年間の長い研修がスタートします。「同行」「会議」「面談」を中心に、CP社から学び、それを現場で実践してもらいます。1か月後に実践経験を持ち寄り、みんなでそれを語り合うことで、より高いステージを目指します。これを6回繰り返すのですから、漆原代表のいう「暗黙知」がMRに移植されないはずはありません。みなさんには多額の投資をし、時間を与えました。しっかりと「ゴジラ・プロジェクト」に取り組んでいただきたいと思います。
漆原 CP社の漆原と申します。いよいよ、ゴジラ・プロジェクトのスタートです。20回のフル同行で必ず、MRは高い水準に到達します。それを信じてください。
磯貝 では最初のプログラムを開始します。みなさんが持参した先月の営業会議のプログラムは、グループごとに壁に貼ってあります。まずはその前で、自分の営業会議の自慢をしてください。質問は自由に行ってください。自慢コーナーが終わったら、自分なりの今月の営業会議案内を作成してもらいます。作成が終わったら、どこを改善したのか、なぜ改善したのか、何を削除したのかを語り合っていただきます。小乃講師のレクチャーは、それが終了してから行います。レクチャーを聞いてから、赤いボールペンで、さらに改善点を表記してもらいます。その際もグループで、改善理由を話し合ってください。
影野小枝 いきなり立ちんぼのグループ討論がはじまりました。