山本藤光の文庫で読む500+α

著書「仕事と日常を磨く人間力マネジメント」の読書ナビ

255:禁色

2020-08-31 | 新・知だらけの学習塾
255:禁色
――第11講義:知育タンスの引き出しよりすぐり
三島由紀夫に『禁色』(新潮文庫)という作品があります。この作品を読んだときには、本当の意味の「禁色」を誤解していました。谷沢永一の著作を読んで、初めて本来の意味を知りました。

――推古天皇の時代(592-628年)には、「冠位の制」によって、位の高い者は冠も衣も紫のものを着用すべしと法に定められていた。(谷沢永一『教養が験される341語・知らない日本語』幻冬舎文庫)

推古天皇の時代、「禁色」は、紫色だっとわけです。ただし「禁色」は時代によって違っています。禁色ではない色のことを「ゆるし色」といわれたようです。三島の小説により、禁色は男性同士の愛などと誤解のないように。
山本藤光2018.11.14

阿刀田高『短編小説を読もう』に触発されて

2020-08-31 | 妙に知(明日)の日記
阿刀田高『短編小説を読もう』に触発されて
■今日で8月は終わります。秋風は吹かず、猛烈な暑さは居座ったままです。それはさておき、読書の秋。本日は読みたい本を数冊、書棚から漁ることにします。■立憲民主党の石垣のりこ参院議員は、安部首相の退陣について、「大事な時に体を壊す癖」や「危機管理能力のない人物」と語りました。これはひどすぎると、当然炎上しています。こんなバカ議員がいるから、立民は信用できないのです。■阿刀田高の短篇小説に関する論評はすぐれています。昨日『短編小説を読もう』(岩波ジュニア新書)、『短編小説のレシピ』(集英社新書) 、『海外短編のテクニック』(集英社新書)を取り出し、赤線部分の再読をしました。短篇小説の世界は、詩の世界と似ています。そんな世界の魅力を阿刀田高は、わかりやすい言葉で教えてくれています。
山本藤光2020.08.31


254:嫌い

2020-08-30 | 新・知だらけの学習塾
254:嫌い
――第11講義:知育タンスの引き出しよりすぐり
女+子で好きや好ましいという意味が発生しました。若い女の子を意味するのが「好」という漢字です。では「嫌」にはどんな意味があるのでしょうか。これを説明してくれている文章があります。

――「嫌」の「兼」は、飽きるや倦(う)むという意味。女に飽きるや倦むから「嫌い」という意味が派生した。(『ことばの選び方大全』青春出版社)

漢字の由来を知るのは楽しいことです。
山本藤光2019.02.08

森見登美彦『太陽と乙女』がいい

2020-08-30 | 妙に知(明日)の日記
森見登美彦『太陽と乙女』がいい
■ポスト安部は、中国を遮断すると主張する人がなるべきです。安保も経済も、中国を念頭に回すべきです。中国にある日本の工場を、タイやベトナムに移転させる。このくらい大胆な舵取りを願っています。■私の書棚には、「すきま読書」というコーナーがあります。ちょっとしたすき間時間に、取り出して読む本を並べています。短篇やエッセイが多く、現在は森見登美彦『太陽と乙女』(新潮文庫)を読んでいます。このエッセイがおもしろい。森見の不思議な世界を垣間見ることができます。
山本藤光2020.08.30


253:競争

2020-08-29 | 新・知だらけの学習塾
253:競争
――第11講義:知育タンスの引き出しよりすぐり
競争」という熟語は、英語のcompetitionの訳語です。この訳者は、福沢諭吉とのことです。著書『福翁自伝』にそのことが明記されているようです。(日本語語源辞典をまとめました)

平等を説いた福沢諭吉が「競争」を編み出したのは意外ですね。
山本藤光2019.03.17

狗飼 恭子『一緒に絶望いたしましょうか』購入

2020-08-29 | 妙に知(明日)の日記
狗飼 恭子『一緒に絶望いたしましょうか』購入
■安部総理辞任。非常に高く評価していただけに残念です。しかし病気の再発ですから仕方がありません。これまでの功績に感謝いたします。ポスト安部は河野太郎。女系天皇について考えを改めたら、この人以外なし。■狗飼 恭子(いぬかい・きょうこ)
は『冷蔵庫を壊す』(幻冬舎文庫)を推薦作としています。久しぶりに新刊文庫をみました。『一緒に絶望いたしましょうか』(幻冬舎文庫)には、「人を愛することは絶望し続けること」との帯がついています。理解不能なコピーに、興味をもちました。
山本藤光2020.08.29


252:共感力

2020-08-28 | 新・知だらけの学習塾
252:共感力
――第11講義:知育タンスの引き出しよりすぐり
拙著『人間力マネジメント』のなかで、「共感力」をいちばん大切な能力と何度も書いています。読書中にこんな文章と出逢いました。

――共感性とはセンスを展開したことばで、英語ではsensitivity になる。これは、かねがねvitality (やる気)、creativity(創造性)と並んで、人材の三大要素とされてきたものである。(鎌田勝『知的リーダーシップ』知的生き方文庫)

共感力、意欲、創造力。3つの単語を突き出されてみると、なるほどと思います。
山本藤光2018.11.10


宮下奈都『つぼみ』に期待

2020-08-28 | 妙に知(明日)の日記
宮下奈都『つぼみ』に期待
■本日午後5時に、安部総理の会見があります。ちまたでは体調問題に関連すること、などと噂されています。そんなことなら、いちいち会見は不要です。安部総理はこれからの1年間の、日本の青写真を示してくれると確信しています。足を引っぱるマスゴミを、黙らせるような明るいビジョンが飛び出すはずです。■宮下奈都は、『スコーレNo.4』(光文社文庫)を推薦作としています。今度、『つぼみ』(光文社文庫)が文庫化されました。帯にあるとおり、『スコーレNo.4』の「もうひとつの物語」という位置づけになる作品集です。じっくりと読んで、紹介させていただきます。
山本藤光2020.08.28

251:希望

2020-08-27 | 新・知だらけの学習塾
251:希望
――第11講義:知育タンスの引き出しよりすぐり
ちょっと古い資料ですが、いいなと思った文章を紹介します。

――希望というものは、願いが叶った時のイメージが明確でなくては段々と力を失う。イメージという名の肥料をやり続けなければ、痩せていくものなのだ。(桐野夏生『柔らかな頬』自作を語る、「本」1999年5月号)

「夢」と「希望」は、似ていますが異なる概念です。夢も希望もない、という言葉があります。つまり二つは別物なのです。
 あの人と交際したいな、というのが夢。あの人がこっちを向いてくれた、が希望が生まれた瞬間。夢はぼんやりと遠くにあり、希望はそこに到る過程に生まれるもの。
山本藤光2019.04.23

カッスラー『タイタニックを引き揚げろ』購入

2020-08-27 | 妙に知(明日)の日記
カッスラー『タイタニックを引き揚げろ』購入
■クライブ・カッスラー『タイタニックを引き揚げろ』(上下巻、扶桑社文庫)が出ました。これまでの新潮文庫が入手困難でしたので、嬉々として買い求めました。訳者は新潮文庫と同じ中山善之です。したがってリメイク版の新刊文庫といえます。奥付をみると扶桑社は、ずいぶん多くのカッスラー作品を文庫化しています。知りませんでした。
山本藤光2020.08.27