山本藤光の文庫で読む500+α

著書「仕事と日常を磨く人間力マネジメント」の読書ナビ

314:せっかく

2020-10-31 | 新・知だらけの学習塾
314:せっかく
――第11講義:知育タンスの引き出しよりすぐり
せっかく」は「折角」と書きます。この漢字は中国の故事に由来し、「鹿の角を折る」という意味です。由来を説明した文章がありました。

――漢の時代、充宗という学者がいた。傲慢だった充宗は周囲からひどく嫌われていたが、学者として彼にかなうものは誰もいなかった。

 そんな彼をみごとに打ち負かした学者がいました。

――充宗が五鹿という国の出身だったことから、世間は「よくぞ鹿の角を折った」と喜び、高慢な人の鼻をくじくことを「折角」というようになった。(『世界で一番おもしろい漢字の本』青春出版社文庫)
山本藤光2019.01.22


松浦寿輝『川の光』読むぞ

2020-10-31 | 妙に知(明日)の日記
松浦寿輝『川の光』読むぞ
気になっている本があります。松浦寿輝(まつうら・ひさき)『川の光』(中公文庫)です。近々読んで見たいと思っています。本書にはほかに、『月の光・川の光外伝』(中公文庫)と『タミーを救え・川の光2』(上下巻、中公文庫)があります。動物が主人公の作品は好きなので、きっとおおいに楽しませてもえるでしょう。
山本藤光2020.10.31

313:姓名の字画占い

2020-10-30 | 新・知だらけの学習塾
313:姓名の字画占い
――第11講義:知育タンスの引き出しよりすぐり
姓名の字画占いにこっている人への一発。

――姓名の、しかもその字画で、人の運命が左右されるものであれば、まるまっこくて、字画のない名前の西洋人の運命は、どうなるというのだ。(郡司利男『国語笑字典』カッパブックス)。

笑ってしまいました。

山本藤光2018.10.13


住野よる『か「」く「」し「」ご「」と「』に期待

2020-10-30 | 妙に知(明日)の日記
住野よる『か「」く「」し「」ご「」と「』に期待
■コロナはインフルエンザよりも怖くない。そろそろ宣言してもいいのでは。死亡率もインフルよりもはるかに少ないのは明かです。このままでは日本全体が萎縮してしまいます。■住野よるの新刊文庫『か「」く「」し「」ご「」と「』は、タイトルから妙です。もちろん、今度も読んでみます。デビュー作は輝いていました。しかし、最近の作品はそんな輝きが認められません。やはりデビュー作を越える作品は、なかなか書けないものなのですね。ただし今回の「」には期待しています。
山本藤光2020.10.30


312:ぜいたく

2020-10-29 | 新・知だらけの学習塾
312:ぜいたく
――第11講義:知育タンスの引き出しよりすぐり
「ぜいたく」について、いいなと思っている文章があります。おすそわけさせていただきます。

――人は誰でも病気になる。病気にかかってしまうと、その苦悩は耐えがたい。だから、医療を忘れてはならない。衣食住に薬を加えた四つのものが手に入らない状態を貧しいという。この四つに不足のない状態を富んでいるという。この四つ以外のものを求めてあくせくするのを贅沢というのである。(荻原文子『ヘタな人生論より徒然草』第123段・河出書房新社)

『ヘタな人生論より徒然草』は「山本藤光の文庫で読む500+α」で紹介済みです。
山本藤光2018.12.19

川上弘美『東京日記3+4』文庫に

2020-10-29 | 妙に知(明日)の日記
川上弘美『東京日記3+4』文庫に
■「ニュース女子」は、良質な番組です。昨日ネットで視聴しました。地上波や新聞では伝えないニュースを、コメンテーターのおじさんたちが、若い女子に解説する仕組みになっています。政府は中国に行っている日本企業に、帰国を呼び掛けています。助成金を出したのは、世界初の試みのようです。日本政府は本気で、脱中国へと舵をきったのですね。■川上弘美『東京日記3+4』(集英社文庫)が出ました。前作があまりにもおもしろかったので、続けて読んでみます。日記文学の新しい形が、生まれたように思います。
山本藤光2020.10.29


309:成功と失敗

2020-10-28 | 新・知だらけの学習塾
309:成功と失敗
――第11講義:知育タンスの引き出しよりすぐり
大好きな思考法があります。「成功したらワシのお陰、失敗したら監督のせい」

――ご存知「球界の春団治」こと、阪神の川藤幸三さん。阪神ファンのあいだでは、いまでも抜群の人気を誇っている。その川藤さんに「代打の心得」について尋ねてみたことがある。
「そんなもん簡単な話や。代打でいってカーンと打って成功したら、ワシのおかげや。もし打てずに失敗したら、この場面でワシを使った監督が悪い。そう思ってやっとった。まぁそんぐらいに思ってやらな、こな仕事はやってられんで」(青島健太『長嶋的、野村的・直観と論理はどちらが強いか』PHP新書P160)

この言葉に思わずニヤリとするのは、わたしだけでしょうか。
山本藤光2018.12.24

『山崎豊子先生の素顔』と『係長・山口瞳の処世術』がいい

2020-10-28 | 妙に知(明日)の日記
『山崎豊子先生の素顔』と『係長・山口瞳の処世術』がいい
■プロ野球のドラフト会議が終わりました。クジで若者の将来を決めるのは、あまりにも残酷だと思います。優秀な選手が人気球団に偏らないためである、と説明されています。しかしどうしても、腑に落ちません。■今月読んだ本のなかで、いいなと思ったものを2冊紹介します。いずれも作家の身近にいた人が書いた作品です。
野上孝子『山崎豊子先生の素顔』(文春文庫)
小玉武『係長・山口瞳の処世術』(小学館文庫)
2つの作品は著者の暖かい視点が印象的で、非常に共感を覚えました。
山本藤光2020.10.28

310:すん

2020-10-27 | 新・知だらけの学習塾
310:すん
――第11講義:知育タンスの引き出しよりすぐり
『すぐに使える言葉の雑学』(PHP)を読んでいて「うんともすんともいわぬ」の「うん」「すん」の由来を知りました。室町時代にポルトガルから伝わった「うんすんカルタ」が由来とのことです。ポルトガル語で「うん」は「一」、「すん」は「最高」の意味で、当時は大流行したそうです。しかしやがて誰も見向きもしなくなり、ここから発生した言葉が「うんともすんともいわなくなった」とのことです。
山本藤光2018.08.22


『中原中也全詩集』がいい

2020-10-27 | 妙に知(明日)の日記
『中原中也全詩集』がいい
『中原中也全詩集』(角川ソフィア文庫)は、時々適当なページを開きます。分厚い文庫なので、いつ開いても新しいページが登場します。詩は書評にしにくいのですが、私には朝の音読が元気の源になっています。『谷川俊太郎詩選集』(全⒋巻、集英社文庫)とともに、朝の音読本として重宝しています。
山本藤光2020.10.27