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著書「仕事と日常を磨く人間力マネジメント」の読書ナビ

感性を磨く:めんどうかい186

2018-09-27 | 営業リーダーのための「めんどうかい」
感性を磨く:めんどうかい186
――第15章:日常道
私は好んで、「感性」という言葉を多用します。感性とは、感じる力のことです。共感力、創造力、発見力などを重ね合わせた言葉です。何度も説明していますが、感性を磨くには「良書を読む」「優れた人と交わる」ことが大切です。
共感力を高めるには、もうひとつ方法があります。「私」という1人称を「きみ」に変えるだけで、会話に広がりが生まれます。相手のいったことに対して、「きみのいうことはもっともだ」「いいね、それ」と応じられるようになればいいだけのことです。相手に共感すると、自然に胸襟(きょうきん)を開いてくれます。

 最後に「人間力」を、考えてみたいと思います。「人間力」は3要素で成り立っています。3つの要素が高いレベル(第5段)で融合し、はじめてプロフェッショナル・ビジネスパースンとなります。

仕事と日常は、説明がいらないでしょう。「知的活動」について、紹介します。 知的活動とは、仕事と日常に対して、どう向き合っているかをはかるステップです。どんなによい仕事をしていても、社内だけで完結してしまっていれば、「知的活動」のレベルが低くなります。




『仕事』のステップアップ
第1段:与えられた仕事を着実にこなすことができる
第2段:与えられた仕事に工夫を加えることができる
第3段:新しいどんな仕事にも十分に対応することができる
第4段:だれからも尊敬される仕事をすることができる
第5段:自ら企画し、新しいビジネスを展開することができる

『日常』のステップアップ
第1段:楽しみながら取り組んでいる小さな研究テーマを持っている
第2段:そのために積極的に資料や情報を収集している
第3段:収集した資料や情報を論理的に整理している
第4段:整理したものを第三者に発信している
第5段:小さな研究は社会的な価値があり、新しいビジネスとなり得る可能性がある 

『知的活動』のステップアップ
第1段:知的な刺激を求め、その場へ足を運んでいる
第2段:知的な刺激を受けられる人と、積極的に交わっている
第3段:知的な人脈が、横展開されている
第4段:自らの下に、知的な刺激を求めて複数の人が集う
第5段:新しいビジネスを展開することができる 

第5段のゴールはすべて「新しいビジネス」になっています。つまり3つの要素が完璧にこなせたら、総合力は15段ということになります。あなたは何段ですか?

いいたいことは3つ:めんどうかい185

2018-09-26 | 営業リーダーのための「めんどうかい」
いいたいことは3つ:めんどうかい185
――第15章:日常道
言葉は消えます。相手に何かを伝えたいとき、この大前提を忘れてはなりません。あなたが10分間、話し続けたとしましょう。相手の記憶に残るのは、どのくらいの分量でしょうか。たかが知れています。あなたがしゃべったことの大半は、あっという間に消えているのです。
 結婚式のあいさつなどで、長々としゃべりまくる人がいます。聞き手がいらついているのも知らず、本人は自分の言葉に酔いしれています。ムダな労力なのですが、気にも留めていません。

 私は会議などのあいさつのときに、必ず「いいたいことは3つある」と切り出します。与えられた時間が、5分でも30分でも構いません。いいたいことを、3つのパーツに分けるのです。この方法を見出してから、話がまとまるようになりました。
 
 会議の冒頭にいつも「いいたいことは3つある」とやるものだから、部下たちは必ず笑いました。そして2つめを終えると、「ああ、また考えている」とはやし立てます。私は意図的に、3つめを話す前に間を空けます。すると部下たちも一緒に、3つ目を考えます。話し手の立場になって、考えてもらうことが大切なのです。
 どうしても3つめが思い浮かばなかったら、部下に振ってしまいます。「3つめ、何かないか」。これで十分なのです。

見るため聞くため:めんどうかい184

2018-09-25 | 営業リーダーのための「めんどうかい」
見るため聞くため:めんどうかい184
――第15章:日常道
人間は元来、怠け者です。できるだけ楽をしたいと思うし、のんびりと暮らしたいとの欲求も強いものです。
 そんな人には、万歩計をつけてあげたい。1日1万歩を義務とします。平日に実行できなければ、休日にそのしわ寄せが回ります。ただ歩けばよい、という話ではありません。私が勧めるのは、有効なフットワークのことです。
 
 優れた人の話を聞きに行く。アポイントメントを取っての面談でも、受講料を払ってセミナーへ参加するのもよし。これらなら価値は高い。月に1度くらいは、こうした機会を持ちたいものです。
 書店に足を運ぶ。できるだけ、行きつけの書店を決めておく。そうすると、新しく入荷した書物を発見できます。タイトルや帯を見て、興味のあるものはパラパラとめくってみる。きっと何かが見つかります。立ち読みして、よさそうだな、と思ったら買い求めます。
 
 百貨店などの美術展へ行ってみる。電車のなかや新聞に、広告が出ています。月に1度がムリなら、四半期に1回でも構いません。奥さんが買い物をしている間に、のんびりと一巡する。いいなと感じたら、絵葉書でも買い求めます。もっと知りたくなったら、図書館へ行けばよい。感性が磨かれることでしょう。
 
 散歩をする。できれば、軽いデジカメを持って行きたいものです。季節の変化を、デジカメに収める。私は、「人と建物」というテーマで写真を撮っています。たとえば、窓拭きをしている人と高層ビル。田植えをしている夫婦とわらぶき屋根の民家。こうしてテーマを決めておくと、写真を撮るのが楽しくなりますし、感性が磨かれます。
 
 いかがでしょうか。1日1万歩は、楽しみながら実行したいものです。

Q:自己革新のために実行したいことをいくつでも選んでください。
A:
□①平日に、知を磨く時間を毎日作る  
□②休日に、知を磨く時間を必ず作る
□③朝の時間を有効活用する      
□④月に1冊以上の新書を読む
□⑤ライフワークを決める       
□⑥観察するテーマを決める
□⑦読書を継続する          
□⑧散歩を日常に取り入れる
□⑨毎日、何がしかの文章を書く    
□⑩積極的に優れた人と交わる
□⑪外部セミナーなどに参加する    
□⑫やろうとすることを家族と部下に宣言する
□⑬その他(                                 )

書くということ:めんどうかい183

2018-09-24 | 営業リーダーのための「めんどうかい」
書くということ:めんどうかい183
――第15章:日常道
文章を書くということは、極めて創造的な作業です。考えを整理しておかなければ、文章は書くことができません。書くべきことが明確でなければ、文章は形にはなりません。しゃべることと書くことは、二大コミュニケーション・ツールです。ところが、文章を書くことを苦手としている人は多いのが現実です。
その理由は、文章を書くための基礎を学んでいないためでしょう。私たちは学校教育に問題あり、と思っています。与えられた問題の解答を導き出す教育では、文章を書くための感性は育ちません。

文章を書くことの意義について、触れている専門書を引用してみます。
「文章を書くということは、(1)情報を収集し、(2)それを整理し、(3)文章を執筆し、(4)それを発信するという、情報処理全体を視野に入れて、それぞれの段階を考慮しなければならない。」(『電子メディア時代の文章法』國文学2000年2月臨時増刊号)

 上記の(1)(2)は、やろうと思えば、誰にでも実行可能です。問題は(3)文章を執筆する部分です。ここを上達させるための方法は、3つしかありません。
 
・文章上達に関するハウツー本を読む。
・文章の指導を受ける。
・継続して書く習慣を身につける。

知の資産を磨く:めんどうかい182

2018-09-23 | 営業リーダーのための「めんどうかい」
知の資産を磨く:めんどうかい182
――第15章:日常道
「知の資産」リストが完成したら、いかにそれらを磨くかを考えなければなりません。4つの資産について、考えてみましょう。

「経験資産」は、自ら新しい世界に飛び込まない限り、広がりが生まれません。エスカレーター式にポジションが上がる企業の役職は、ほとんどの場合「経験資産」の価値を有しません。他に例のないような特殊な経験でなければ、「経験資産」とは言い難いのが普通です。つまり一過性のポジションは、適合しにくいということです。
当時の経験を、何らかの形で現在に活かしているか否か。これが「経験資産」見極めのポイントとなります。したがって、「経験資産」は、過去、現在、未来がつながっていることが大前提です。

では「経験資産」は、どう磨くのでしょうか。前記の通り、「経験資産」は、過去の経験知であり、磨きようがありません。現在にどう活用しているかが、「経験資産」の見極めとなります。過去の経験を現在に活かし、それをどのくらいの人と磨き合っているか。これが、「経験資産」を磨くということになります。

「知的資産」は、これまで継続して打ち込んできたものとなります。もちろん、ゴルフでも囲碁でも構いません。それが何かを発信するときに活用できれば、立派な「知的資産」と言えます。永年書き綴ってきた日記や、営業日報も「知的資産」となります。

「知的資産」は、自分のレベルがどんな域にあるのかを、絶えず検証する必要があります。また同好の人との交わりも、知を磨くためには大切なことです。

「人的資産」は、知的な刺激をもたらしてくれる、個人そのものです。前項で社内の人や顧客を除くことが原則と書きました。私たちが求めているのは、社外の、しかも仕事に直結していない個人です。社外の知を学ぶことで、社内知が高まるからです。

「技能資産」は、何でも構いません。何かを発信するときに活かせる技能なら、すべてが該当します。そして最も磨きやすいのが、「技能資産」でもあります。上達度合いを、自己確認できるのですから。

知の資産:めんどうかい181

2018-09-22 | 営業リーダーのための「めんどうかい」
知の資産:めんどうかい181
――第15章:日常道
この原稿は、タッチタイピングで書いています。外資系会社に入ったから、身についた「知の資産」です。あなたには、どんな「知の資産」がありますか。まずは、その虫干しからはじめたいと思います。「知の資産」だと思われるものを、何でも自由に書き出してみていただきたい。私の例を示すと、次のようになります。カッコ内は、当テキスト「コラボレーション・プロジェクト」への活用度合いを表します。
「経験資産」とは、自分の成長の一助となったと考えられる、組織や仕事上の経験のことです。○○部長などと書く、履歴書の求めているものとは違います。
「知的資産」は、自らの知的な営みのことです。
「人的資産」は必要とするときに、影響を与えてくれている個人名を記入してください。ただし、社内の人や顧客は除くことが原則です。
「技能資産」は、自分のスキルやノウハウのことです。

◇例:山本藤光「知の資産リスト」 
・経験資産:日本一広い敷地面積の標茶高校卒業(×)、MRから支店長までの営業経験(○)、SSTプロジェクト・SSTアカデミーの経験(○)、ホームページの運営(○)、たった一人の力により会社を創設(△)、4年間休まずに発信し続けている「藤光日誌」の執筆(○)
・知的資産:豊富な読書量(○)、ナレッジマネジメントの知識(○)、日本昔話の研究(△)、知育タンスの蓄積(○)
・人的資産:KEN研(異業種ナレッジマネジメント研究会)メンバー(○)、財団法人北海道在京学生後援会のOBたち(△)、出版や講演を通じてのメール仲間(○)
・技能資産:タッチタイピング入力(○)、文章を書くスキル(○)、感性を磨く文章教室のノウハウ(△)、9時就寝3時起床の習慣(○) 

KEN研は異業種交流会のことで、多くの有名企業の社員が手弁当で参加している研究会です。私が主宰しています。このなかで「標茶高校卒業」の部分は、まだ「知の資産」として活用できないでいます。 いかがでしょうか。一冊のテキストを作成するには、多くの知の資産を総動員しなければなりません。自分の知の資産を書き出し、常に磨きをかけることの重要性を理解いただけたでしょうか。

Q: あなたの『知の資産』を書き出していただきたい。人よりもちょっぴり優れていると思うものは、ちゅうちょせずにすべて書き出してください。人的資産には、固有名詞を当てはめること。できあがった「知の資産リスト」は、いつでも見られるように手帳にでも張っておくこと。そして、自分は「知の資産」を活用しているか、と自問自答することが重要です。
A:
経験資産:
知的資産:
人的資産:
技能資産:

朝の時間:めんどうかい180

2018-09-21 | 営業リーダーのための「めんどうかい」
朝の時間:めんどうかい180
――第15章:日常道
同じ1時間でも、朝と夜とでは明らかに長さが違います。朝の1時間は、結構難解な文章でも理解できます。ところが夜は脳が疲れているらしく、文章を消化するのに時間がかかります。これは体験的なもので、科学的な根拠はありません。実感として、そう思うのです。

 必然、私は朝に新書や専門書を読みます。通勤電車のなかでも、行きと帰りとでは読む本を変えていました。帰りの電車は、ミステリーやエッセイしか読みませんでした。
 朝の脳は、柔軟によく動きます。夜の脳は、かなり疲労困ぱいしています。脳の状況に合わせて、読む本を変える。この方法を取り入れてから、読書量は上がりました。朝の続きを帰りの電車で読んでいたときは、同じ活字の上を何度もたどっていました。脳が疲れているのでしょう。

 小学校では、「朝の10分間読書」を導入しているところが増えています。大切なことは脳を活性化させ、1日の※集中力を高めることなのです。この運動は、中学校にも高校にも広がっています。導入により授業中に騒がなくなった、という報告があるくらい効果が上がっています。

 人それぞれに、好きなジャンルがあります。月に1冊でよいから、ジャンルを離れた新書を読んでいただきたい。「知」の領域が広がり、好きなジャンルにまでプラスの影響が出てきます。読書の幅を広げるということは、自分の専門領域を深くする手段でもあります。
 
Q:朝の時間を活用しますか。意思があればその時間を記入してください。(単位:分)
A:

※集中力:集中力のある若手社員と、集中力のない若手社員では、学んだ「何か」の量は、確実に十倍以上の開きが生まれてしまうのである。しかも、恐ろしいことに、その若手社員時代の開きは、それから何年にもわたり、問題意識や仮説の洗練度の差や、集中力の鍛錬の差によって、さらに大きく開いてしまうのである。(田坂広志『暗黙知の経営』徳間書店)

社外の「知」と交われ:めんどうかい179

2018-09-20 | 営業リーダーのための「めんどうかい」
社外の「知」と交われ:めんどうかい179
――第15章:日常道
チーム内の交流も大切ですが、部下が積極的に社外の「知」と交わる指導をしてください。先の章において、社外セミナーは「形式知」なので、持続的な効果にはつながらないと書きました。セミナーが終わると同時に、そそくさと退席してしまう部下ならそうなります。
 セミナーに参加している人は、あらかじめプログラムを見てきています。つまり関心事が同じ人たちです。この人たちと接触を試みないのは、何とももったいない話です。出席者と、何枚の名刺交換ができたか。私はセミナーの参加価値は、そちらの方が大きいように感じています。 
 私は人とのコミュニケーション深度を表す、「知的刺激度10層」というスケールを持っています。下表どのくらいの「知的な刺激」を受ける可能性があるかで、層分けしたものです。社外セミナー参加者は、6層のコミ度としています。それは名刺交換し、やがて「9層:自ら電話をして会う人」になる可能性があるからです。

◎知的刺激度10層
10層:社外研究会または勉強会メンバー
9層:自ら電話をして会う人
8層:社内プロジェクトメンバー
7層:メールともだち
6層:社外セミナー参加者
5層:アフターファイブの仲間
4層:同窓会メンバー
3層:近所の人
2層:年賀状ともだち
1層:社内の顔見知り
0層:道行く人

「苦渋の人と交われ」は、9層、10層の人のことです。社内にも優秀な人がたくさんいます。しかし、私がいっている「苦渋の人」とは、社外の人のことです。社外の人との関係は、ギブ・アンド・テイクのバランスがとれていなければ、すぐに破綻(はたん)してしまいます。
社内の人の場合は、転勤や昇進でいとも簡単にバランスが崩れてしまいがちです。「人的資産」としては、圧倒的に社外の人に価値があります。

Q:あなたには社外に、「苦渋の人」がいますか。仕事上の顧客を除外して、具体的な固有名詞を記入してください。
A:


1日:めんどうかい178

2018-09-19 | 営業リーダーのための「めんどうかい」
1日:めんどうかい178
――第15章:日常道
 1日は、誰にでも均等に訪れます。企業人の1日をざっくりと検証してみましょう。睡眠7時間、通勤3時間、会社9時間、食事1時間、入浴など2時間……。いかがでしょうか。個人の事情で数字を入れ替えたとしても、ほとんどの人は空白の2時間を発見することと思います。
 問題はその2時間を、どう活用するかになります。これが「知的な毎日」作りの原点です。残念ながら、会社で「忙しい」人にはこの部分がありません。アフターファイブのつき合い酒も、貴重な2時間をむしばんでいます。
「知的な毎日」のために、平日の2時間を設計してみます。発見した空白の2時間を、何に使うか。読書、執筆、研究……。何だって構いません。あなたがやりたいことに、費やすべきです。ここをきっちりと、決めておかなければなりません。さもなければ、テレビを観続けているうちに、貴重な時間を失ってしまうことになります。
 張り切ってすべての時間を、「知的な活動」のためにあてがわないことも大切なポイントです。挫折するのが、目に見えているからです。1日30分くらいからはじめます。長続きするようなら、少しずつ時間を延長すればよいのですから。大切なのは、1日何時間ではありません。継続することです。毎日がつながることなのです。
 リフレッシュのためにも、休日は貴重な時間です。家族サービスや散歩など、普段できないことを行うべきです。ただし、知的な毎日を忘れてはなりません。休日には、大目の時間を確保すること。平日のコツコツをまとめるために、どうしても休日の豊富な時間が必要になります。
 「忙しい」を連発していた、くだんの人の休日を覗いてみましょう。午前10時、まだ爆睡中です。遅い朝食兼昼食を摂って、家族でショッピングセンターへ。戻ってきたらテレビをつけて、あとは一歩も動きません。早めにビールの栓を抜き、夕食のときには日本酒に変わっています。

ライフワークを決めよ:めんどうかい177

2018-09-18 | 営業リーダーのための「めんどうかい」
ライフワークを決めよ:めんどうかい177
――第15章:日常道
企業内でのあなたは地位や上司の方針により、自分自身を微妙に修正せざるを得ません。組織運営を円滑にするためには、仕方がないことです。唯我独尊を許されないのが、企業なのですから。
 あなたのライフワークは何ですか。この質問に、何人が明確に答えられるでしょうか。自己変革とは、何も企業内だけでのことではありません。まずは「知的な毎日」を創造しなければなりません。

Q:あなたのライフワークは何ですか。
A:

Q:平日の24時間につき、現状の時間を記入してください。(単位:時間)
A:
睡眠
通勤
会社
食事
その他
余った時間

Q:休日は、何時間をライフワークのためにあてますか。(単位:時間)
A:

「知的な毎日」の設計を実行したいと思いつつ、「忙しい」を口癖にしている人がいます。役職が上がったとたんに、「忙しい」を連発しはじめる人もいます。前者は、自分のことを「のろま」「仕事が遅い」と宣伝しているのです。しかし、本人はそのことに気づいていません。
後者は、部下に権限委譲できない「小心者」といっています。あるいは、自分は偉くなったと宣伝しているわけです。

 彼らの共通点は、落ち着きがないこと。考えて動かないから、動作に余裕がなくなります。見ていると、こちらまで息苦しくなるほどです。こうした人たちは、「知的な毎日」を創造することができません。「いま」に精一杯で、「未来」志向をする余裕が欠落しているからです。