山本藤光の文庫で読む500+α

著書「仕事と日常を磨く人間力マネジメント」の読書ナビ

220131:村田沙耶香のこと

2022-01-31 | 妙に知(明日)の日記
220131:村田沙耶香のこと
■ソウル共同の記事からの引用です。この記事どこかがおかしいのですが。分かりますか。――韓国の文在寅大統領は30日、北朝鮮のミサイル発射を受け、同国による核実験と大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射の凍結措置が「破棄目前まで近づいたと考えられる」と述べ、強い危機感を示した。――破棄目前まで近づいた、は認識の甘さがあらわれています。とっくに破棄しまくっているんですけど。■村田沙耶香(むらた・さやか)は『授乳』(講談社文庫)を推薦作として紹介しています。最近では『コンビニ人間』(文春文庫)が海外で話題になっています。ところが新しく文庫化された二冊は、なんだかシュールなタイトルで驚いています。まだ未読です。タイトルのみ紹介させていただきます。
――となりの脳世界(朝日文庫)
――変半身(ちくま文庫)
山本藤光

220130:内海隆一郎の作品

2022-01-30 | 妙に知(明日)の日記
220130:内海隆一郎の作品
■イギリスをはじめヨーロッパ各国は、コロナへの規制を緩和しはじめました。理由は、以下CNNニュースからの引用です。――症例数以上に重視されているのは、現在世界で猛威を振るっているオミクロン株の重症化率が低いらしいという点だ。――つまりオミクロンを、単なる風邪と位置づけたということです。まともな見識だと思います。■内海隆一郎(うつみ・りゅういちろう)は、人情豊かな作風でたくさんの作品を読んでいます。本日は私の蔵書のご紹介。作品名の頭の■は文庫、〇は単行本、▽は収録作品、――は書評掲載本、×は在庫なし本です。
■欅の木(小学館文庫D-2)
○欅の木(小学館2010谷口ジロー・作画)
――山本藤光の文庫で読む500+α掲載
■蟹の町(講談社文庫31-1解説:伊藤桂一)
▽あの秋/木津川/蟹の町/雪洞にて
・蟹の町
――角川書店アンソロジー:本屋でぼくの本を見た(角川文庫)
■欅通りの人びと(講談社文庫31-2解説:宮沢俊樹)
■帰郷ツアー(講談社文庫31-3解説:清原康正)
▽熱海まで/筆跡/娘の立場/スペイン土産/真夜中の電話/先輩の娘/二十九歳/帰郷ツアー 
■人びとの旅路(新潮文庫8-1解説:永倉万治)
■街の眺め(文春文庫9-1解説:串田孫一)
■一杯の歌(文春文庫9-2)
■北の駅(徳間文庫8-1解説:高橋ちはや、初出1995)
×だれもが子供だったころ(河出文庫7-1解説:山口泉)
■風の渡る町(小学館文庫2-1宗肖之介)
〇風の渡る町(徳間書店1992)
■居酒屋志願(小学館文庫2-2解説:清原康正)
▽居酒屋志願/その日まで/二人の噂/湯けむり/小さな風景/人びとの挿話 (収載作品)
■湖畔亭(集英社文庫8-1解説:高橋ちはや)
▽湖畔亭/蛍の宿/海鳴り温泉/晩秋の宿 (収載作品)
■波多町(集英社文庫8-2解説:稲葉真弓)
○波多町(集英社1992)
――筒井康隆:本の森の狩人(岩波新書)
■鰻のたたき(光文社文庫10-1解説:宗肖之介)
×鰻の寝床(光文社文庫10-2解説:宗肖之介) 
○鰻の寝床(光文社1997)
×風のかたみ(光文社文庫10-3解説:宗肖之介/kindle)
▽ゴールデンバット/オルガンの音/残り蛍/青いバット/ショットグラス/うたごえ/ツあの故郷/風のかたみ (収載作品)
■郷愁(光文社文庫10-4解説:斎藤眞爾)
▽キルトの模様/メタルブルー/花野へ/Eメール―・エレジー/ジャンク・マジック/帰郷/冬の星/帰郷――サウダーデ (収載作品)
×人びとの忘れもの(ちくま文庫9-1解説:常盤新平)
〇人びとの忘れもの(筑摩書房)
■金色の棺・藤原三代の謎を開く(ちくま文庫9-2)
×人びとの情景(PHP文庫3-1解説:岩下寿之)
▽駅前商店街の人びと/人びとの情景 (収載作品)
■人びとの季節(PHP文庫3-2解説:吉田永宏)
×父から娘に贈る「幸福論」(PHP文庫3-3解説:平田好輝)
■狐の嫁入り(PHP文庫3-4解説:東郷隆)
〇木に挨拶をする(筑摩書房)
〇地の螢(徳間書店)
〇島の少年(河出書房新社1997)
〇魚の声(集英社)
〇北のジム(集英社)
〇遅咲きの梅(筑摩書房)
〇丹塗りのぽっくり(筑摩書房)
〇懐かしい人びと(PHP)
×懐かしい人びと(PHP文庫3-5解説:安宅夏夫)
〇30%の幸せ(メディアパル)
×翼ある船は(講談社)
〇朝の音(朝日新聞社)
〇早春の故郷を離れて(毎日新聞社)
【内海隆一郎】1937年生まれ。「ハートウォーミング」と呼ばれる独自のスタイルによって市井の人々を描くことを得意とし、これまで5作品が直木賞候補となった。1969年(昭和44年)、処女小説「雪洞にて」が第28回文學界新人賞を受賞した。しかし翌年、受賞第一作である小説「蟹の町」が第63回芥川賞候補となるも落選。
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220129:江坂遊『猫の扉』がいい

2022-01-29 | 妙に知(明日)の日記
220129:江坂遊『猫の扉』がいい
■またも方向性をひっくり返しました。今度は結果オーライなのですが。安部元首相の叱責があったし、高市政調会長の追求もあったし、グダグダ岸田もこうせざるを得なかったのでしょう。以下、当該記事です。――世界文化遺産の国内推薦候補に選ばれていた新潟県の「佐渡島の金山」について、政府がユネスコに推薦する方向で調整に入ったことがわかりました。(テレNEWS24)■江坂遊(えさか・ゆう)は『あやしい遊園地』(講談社文庫)でがぜん注目したショートショート作家です。ユニークなアンソロジーを編んでいました。タイトルは『猫の扉』(扶桑文庫)で、サブタイトルに「猫ショートショート傑作選」とありました。網羅されている著作者は、星新一、内海隆一郎、筒井康隆、ペロー、ラヴゼイ、サキなど、そうそうたる作家がならんでいます。猫好きの方にはお勧めです。
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220128:有吉佐和子『非色』が売れています

2022-01-28 | 妙に知(明日)の日記
220128:有吉佐和子『非色』が売れています
■ウクライナへの、ロシアの侵攻が迫っています。アメリカやヨーロッパは、次々に侵攻した場合の制裁を発表しています。抑止に動いています。しかし日本政府は、まったくの音なしです。ここで甘い態度をみせると、台湾が危険になります。中国は各国の対応をみています。■河出文庫で復刻された有吉佐和子『非色』がちょっとしたブームになっているようです。有吉作品はたくさん読んでいますが、本書の存在は知りませんでした。今、なぜ?と思って調べてみました。安岡章太郎は、『軟骨の精神』(講談社文庫)で絶賛していました。以下、本書のガイドをAmazonから。――待望の名著復刊! 戦後黒人兵と結婚し、幼い子を連れNYに渡った笑子。人種差別と偏見にあいながらも、逞しく生き方を模索する。アメリカの人種問題と人権を描き切った渾身の感動傑作!■さっそく書店へと走ることにします。
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220127:村山由佳『はつ恋』を読んでみた

2022-01-27 | 妙に知(明日)の日記
220127:村山由佳『はつ恋』を読んでみた
■デイリー新潮に笑ってしまった記事がありました。――反日教授として知られる韓国・誠信(ソンシン)女子大学の徐坰徳(ソ・ギョンドク)教授が、昨年来ヒートアップする「中韓キムチ論争」に言及し、「韓国のキムチをなぜ中国は奪おうとするのか。韓国人は少なくとも他国の重要な発明品を盗もうとはしない」などと発言した。――この人には韓国の本質が見えないのでしょうね。■村山由佳作品では、『BAD KIDS海を抱く』(集英社文庫)を高く評価しています。最近は、ほとんど新作を読む機会がありません。先日書店で、『はつ恋』(ポプラ文庫)のタイトルに魅せられて思わず買い求めました。男女の濃厚な交わりを描けるまでに成長した村山由佳は、どんな甘酸っぱい物語を紡ぎ出しているのかに興味がありました。ところが読んでみると、中年の男女の物語でした。これではいつもと同じ物語です。主人公を中高生にした、はつ恋物語を読みたかったのですが。
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220126:遠田潤子『ドライブインまほろば』文庫に

2022-01-26 | 妙に知(明日)の日記
220126:遠田潤子『ドライブインまほろば』文庫に
■何もしない岸田政権の支持率が下がりません。大手マスコミは、安部や菅のように岸田を叩きません。政府もマスコミも、中国にはものいわぬスタンスは同じです。だから以前のような、首相の揚げ足はとらないわけです。■中国の人権侵害に対する非難決議案の文面は、骨抜きになっています。佐渡金山の世界遺産登録は、韓国の猛反発で申請をたじろいでいます。保身のために風邪のようなオミクロンに、蔓延防止策を打ち出しました。何一つ踏み込まないまま、向かい風を避けているのが岸田政権の施策です。■遠田潤子(とうだ・じゅんこ)は、『雪の鉄樹』(光文社文庫)を推薦作として紹介しています。ところが最近文庫化された『ドライブインまほろば』(双葉文庫)は、走り読みの段階で推薦作を上回るできばえでした。じっくりと再読して、どちらに軍配を挙げるかを検討したいと思います。
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220124:『有栖川有栖の密室大図鑑』がいい

2022-01-25 | 妙に知(明日)の日記
220124:『有栖川有栖の密室大図鑑』がいい
■高市早苗政調会長の問いに、林外相は次のように答えました。以下、産経新聞から。――「佐渡島の金山」(新潟)の世界文化遺産推薦に関し「韓国への外交的配慮を行うことは全くない。韓国側の独自の主張は受け入れられず、強く申し入れを行った」と述べた。「登録を実現する上で何が最も効果的かという観点から総合的な検討を行っている」とも重ねて説明した。■先送りしないと断言していないので、この答弁なら申請は流れるでしょう。韓国では日本は強制労働を認めた、と大喜びしています。まるで韓国に忖度したとしか思えません。■『有栖川有栖の密室大図鑑』(創元推理文庫)は、クリスチアナ・ブランド『ジェミニー・クリケット事件』(『招かれざる客たちのビュッフェ』創元推理文庫)に所収されてます)の書評を書く参考に、と読み始めました。これがめっぽう面白くて、ついに41作のすべてを読んでしまいました。密室ミステリは楽しい。いずれご紹介させていただきます。
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220123:小田雅久仁『残月記』購入

2022-01-24 | 妙に知(明日)の日記
220123:小田雅久仁『残月記』購入
■政府は、新潟県の「佐渡島の金山」(佐渡金山)のユネスコ世界遺産登録申請を見送る可能性があります。これはゆゆしき事態です。韓国の猛反発におじけづき、日本の誇りを捨てたのではたまりません。情けない岸田政権。先送り。見送り。毅然とした政策決定ができない、岸田には呆れています。■本日9時からのNHK国会中継に、高市早苗政調会長が登壇するようです。佐渡金山の申請見送りに関して質問すると、ネットでは情報が拡散中です。期待してテレビを観ます。■小田雅久仁(おだ・まさくに)は『本にだって雄と雌があります』(新潮文庫)で、注目していた作家です。近作『残月記』(双葉社)の評価が非常に高いので、買い求めてきました。少し先になりますが、読むのを楽しみにしています。
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220123:奥泉光「桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活」シリーズ好調

2022-01-23 | 妙に知(明日)の日記
220123:奥泉光「桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活」シリーズ好調
■ABEMA TIMESの記事のお裾分けです。元横綱たちの、共通の見識はみごとです。
――「塩を大量にまくと滑る」説について元横綱・白鵬の間垣親方が「稽古が足りないからですね」とバッサリと切り捨てる一幕があった。
――元横綱・稀勢の里の二所ノ関親方からも出ていた。十日目の取組で豊山が敗れた後に足元の滑り具合を気にするような素振りを見せた際、二所ノ関親方は「未完の大器」と期待を寄せる豊山について「弱いから滑る」「言い訳にしてはいけない」と叱咤激励の言葉を送っていた。■いいね、この言葉。ぐずぐずの岸田首相に届けてもらいたい。■奥泉光「桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活」はシリーズ化されて、最近第3作『ゆるキャラの恐怖・桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活3』(文春文庫)が出ました。これまでの2作は大いに笑わせてくれたので、今回も期待大です。奥泉光は純文学路線を進んでいましたが、このジャンルでも豊かな才能を十分に発揮しています。『吾輩は猫である殺人事件』(新潮文庫)以来、この作家のミステリに魅せられ続けています。
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220122:加賀乙彦『わたしの芭蕉』復刊文庫に

2022-01-22 | 妙に知(明日)の日記
220122:加賀乙彦『わたしの芭蕉』復刊文庫に
■北朝鮮は、核実験や大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射の再開を示唆しました。これで脅威は一挙にふくらみます。岸田首相の施政方針演説では、国防についてまったく触れられていません。この宣言がでても、まだ動かないのですか。■松尾芭蕉に関する著作は、ずいぶん読んできました。ざっと列記すると次のとおりです。
――安部公房・ドナルド・キーン:反劇的人間(中公新書)
――嵐山光三郎:悪党芭蕉(新潮文庫)
――嵐山光三郎:芭蕉紀行(新潮文庫)
――大岡信:「折々のうた」の世界(講談社ゼミナール選書)P46、120
――大輪靖宏:なぜ芭蕉は至高の俳人なのか(祥伝社)
――桶谷秀昭:日本人の遺訓(文春新書)
――谷沢永一:紙つぶて(全)(文春文庫)
――田辺聖子:田辺聖子の古典まんだら・下巻(新潮社)
――田辺聖子:文車日記・私の古典散歩(新潮文庫14-4)
――山本サトシ:芭蕉・奥の細道事典(講談社α文庫)
――鷲田小弥太:日本を創った思想家たち(PHP新書596)
■加賀乙彦『わたしの芭蕉』(講談社文庫)の存在は知っていました。しかし入手できないままでした。それが復刊されました。うれしいことです。しかも帯には「活字を大きくしました」とありました。開いて読んでみましたが、老人にもやさしい活字でした。「奥の細道」の関連本はたくさんあります。ただ芭蕉の素顔に迫った本は、読んだことがありません。楽しみに書棚の「待機本コーナー」に収めました。ちなみに「奥の細道」の書評は発信しています。
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