80ばあちゃんの戯言

聞いてほしくて

家具と私(56)阪神大震災と私の家具(その2)

2011-03-25 14:09:02 | 家具
 ところで、その後、其の社長さんが、なんと静岡の家具業界のみなさん

を前にして、いかにして、家具を阪神大震災でも倒れなかったようにし

たかと言う講演をされたという話を聞いてびっくりした。

 社長さんはなにも知らなかったわけで、何もしていなかったし、第一、

家具も私の考案したもので、配送はそこの会社に頼んだが、私の言った

通りにしてくれただけであったのに、どういう風に話されたのですかと、

其の会社の従業員の方に伺ったらば、何でも上にゴムを詰めたと言って

黒板に図まで描いて説明されたということであった。

もちろんゴムなど挟むような見掛けの悪いことは私はしていなかった。

それを聞いた静岡テレビが社長にテレビ出演を依頼したそうで、私の

名前は一切出ず、社長さんのお手柄ということになったようであった。

それテレビから、お客様から注文が殺到したと話してくれたので、私は

それならお客さんを私に回してくださいといったのだが、一軒だけ

二世帯住宅のお宅の話を持って来てくれたのだが、それは特別に難しい

問題があったので、ご自分たちの手に負えなかったので、私のところへ

話を持ってきたに過ぎなかったようであった。




 其のお宅は三階建てで、そこのお宅へ伺って見たら、一階が会社、二階

が老夫婦、三階が、若いご夫婦とお孫ちゃんの二人のお住まいで、壁面

収納をしてくれといわれた場所の真ん中に太くて立派な丸い大黒柱が立っ

ていたのである。 

 そのところは壁面から25センチ出っ張っていたので、彼らは面倒だか

らと、私に話しを持ち込んだのだと私は思った。


 それでも、ちゃんと、みなさんのご要望を承って、表から見たら、大黒

柱が見えないようにしかもその前に収納もちゃんとできる工夫をして、

壁の前に壁面いっぱいの使い勝手の良い収納家具を作らせていただいた

のである。

とっても喜んでいただいたが、私は複雑な気持ちだった。

 それでも、もし、今後なんか家具の問題でアフターサービスをしなけれ

ばならないときがあるとすれば、、作ってもらったその会社で、アフター

サービスをさせなければならないという事を考えたら、残念ながら文句を

言えなかったのである。

         (つづく)

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