奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その791)

2018-10-24 08:15:00 | 奈良・不比等
北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「日本の分断~切り離される非大卒若者たち(吉川徹著・光文社新書2018刊)」を読んだ。吉川徹(きっかわとおる1966生れ)氏は、阪大大学院(人間科学研究科)博士課程修了にて、現在は阪大教授である。専門は、計量社会学、計量社会意識論、学歴社会論とのこと。-----
「日本の分断」では、他の多くの学者が避けて通っているタブーな領域である処の、学歴社会の問題をあからさまに論じている。“男はつらいよ”の台詞じゃないが、“それを言っちゃお終めえよ”に当て嵌まる課題なのに臆面もなく吉川徹氏は書きこんでいる。勿論、ジェンダーや世代間の問題も並べておられるのでそれ程にセンセーショナルではないが、学問でも一つ間違うと炎上しそうな問題なので、読んでいて大丈夫なのだろうかと思った。そしてもっと呆(あき)れるのは、社会状況をモニターはするが、解決策を考えることはしないし、それは研究目的ではないと断言している。-----
今や大卒資格取得に1000万円を要する時代に、格差社会の教育による移行がスムーズに出来るのだろうかと疑問を呈してもおられる。-----
吉川徹氏はレッグス(非大卒若者・働く軽学歴男性・Lightly Educated Guys)なる造語をして、現代の日本社会が大卒と非大卒で人口ボリュームが半々であり、レッグスを大切にしないと日本社会はアメリカのように本当に分断されかねないと心配されている。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする