たーさんの裏街道を行く!!

世界中の街角から数々の失敗談,ちょっとエッチな話,面白情報をお届けします。(ノンフィクション)

たーさんの裏街道を行く トルコ編 Vol. 25

2008-11-23 | トルコ編




「こんにちは。久しぶり。」
「たーさん、お久しぶり。いつまでイスタンブールにいるの?」
「明後日のフライトでミュンヘンに出る。」
「ねえ、この間面白いものがあったから、おみやげにしようと思って買っといたのに、Fったら、今朝“たーさんと会う”って言うのよ。」
「ほほう・・・。」 ちらとFのほうを見るとそっぽを向いている。
「で、今日は母のところに行く予定だったんだけど、子供を預けて一緒に来たのよ。」
「ふーん。」 どうやらFとしては、ワイフとベイビーがお母さんのところにいれば、今夜は羽目がはずせると思って
期待していたらしい。
「さ、挨拶も終わったことだし、めしを食いに行こう。F、運転を頼むよ。」
「OK」

4人で車に乗り込み、アジア側に向かって海峡にかかる橋をわたる。
トルコ人の親日のひとつの理由でもある橋だ。
(日本が施工を請け負った橋なのだが、工期を大幅に短縮して完成されたこの橋は、日本人の勤勉さを示すものとして、建築・土木業界のお手本になっているのだ。)

橋を渡ってから20分ものんびり走ると、そのレストランはある。
海に向かってぽっつり建っているので、知らなければ民家と間違える造りになっている。
幸い営業中。
電話に出なかった理由は? 買出しに行っていた。というなんとものどかな・・・・。

Dさんとしては、お約束のごとく、テーブルに着くなりラクを頼むが、こちらはこれ以上飲むと食事どころではなくなったしまうので、Fに頼んでワインをとってもらうことにした。 トルコの地ワインもなかなか捨てたもんじゃない。

伝統的トルコ料理のスタイルで、小皿に盛られてきたものを皆で取り分けて食べていく。
結局、一人では飲みきれないということで、ラクも飲む羽目になっているのだが、魚がなにせい新鮮だし、ここのところ不足していた野菜が採れるのは有難い限り。 ギリシャ仕立てのドレッシングも実にいい味を出している。

「やー、Dさん。 ここはおいしいねえ!」
「だろう。ちょっと遠いからあまり来れないんだが、時間があるときにはここでのんびりする。」
「とはいえ、一人では来れない?」
「そう!飲んじまうからなァ。今日みたいに誰か運転できる人間がいないとな。」
「Fは飲めないからちょうどいい?」
「そういうこと。」
「いつも運転手だよ。」とF。
「いや、F。運転手やるだけでこの料理が食べられるなた毎日やってもいいけどなァ・・・」
「毎日ではやりたいところだけどさ・・・おっと!」 横からワイフがつついている。
「だよなあ。ワイフが料理を作って待ってるのに、毎日はこれないわな。」
「なんて言いながら、結構Dさんと一緒に食べに行ってるのよ。まるで未亡人だわ。」
「まあ、可愛いベイビーが一緒なんだから、大きいほうはいいんじゃないの?」
「そうねえ・・・」

いじられやすいキャラのFはここでも散々だが、元々は大手会社のバイヤーをやっていたので、英語には全く不安がないし、物腰も堂々としているのだが、このメンバーで集まってしまうと、残念ながら、いいとこなしだ。
特にワイフには弱み(いつかご紹介)を握られているので、全く逆らえない。

「ところで、おみやげって?」 出掛けにFのワイフが言っていたのを思い出した。
「ああ、そうそう。 2週間位前に母と銀食器を買いに行ったんだけど。覚えてる?銀のマーケット?」
「覚えてるよ。いつもあそこで皆さんにブレスを買ってもらったりしてるからね。」
「そこで、いいのが見つかったのよ。たーさん、ナザルボンジュを欲しがってたでしょ?」
「ドアにかけるおっきいやつ!」
「そ、それが見つかったから買っといた!」
「有難う。いくらだった?結構したんじゃない?」
「いいの。母からのプレゼント。」
「ええーっ!それはまずいよ。 いくら?はらうから。」
「ほんとにいいのよ。母もたーさんのこと知ってるしね。よろしくって。」
「なんで?会ったことあったっけ?」
「ない!けど、前に家に来たとき、皆で写真とったでしょ?あれを引き伸ばして飾ってあるから、母がうちに来ると必ず話しがでるの。」
「ふーん、それでか。」
「そんなわけだから、気持ちよくもらって。」
「ありがたくもらいます。明日にでも探しに行こうと思ってたんだ。開けても?」
「どうぞ、どうぞ。」
マーケットのこととて、袋はスーパーの袋みたいな奴で、箱もボール紙みたいなものだったけれど、中のナザルはそれはそれは、あっし好みの洒落たセンスのものだった。 さすがフランス留学のせいか、センスは抜群だ。
「こりゃあ・・、ばっちりだ。本当に有難う。お母さんにも宜しく伝えてください。」

食事もうまいし、お目当てのナザルは手に入ったし、美人の奥さんもいる。
急に酒がまわってきた感じだ。

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