たーさんの裏街道を行く!!

世界中の街角から数々の失敗談,ちょっとエッチな話,面白情報をお届けします。(ノンフィクション)

たーさんの裏街道を行く グルメ編 

2012-02-24 | 中国編



とある地方都市で、徘徊していたら、イラン人が経営している喫茶店が。

こんなところで何をしているのか?という野暮な質問はしないが、

とにかく、こんな田舎でちゃんとしたコーヒーとツナメルトが食べれるのは

大歓迎!!!





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たーさんの裏街道を行く 閑話休題

2012-02-23 | 中国編



中国浙江省金華市南バスターミナル

到着して初めて見た景色


&カモを待ち受けるタクシーのみなさん


ごくごく一般的な出口専用口
ズルをするやつが多いので、入口と出口が完璧に分かれている。


乗りたかった輪タク
この時は重量オーバーでダメだったが・・・


出口をとりまくレストラン街??
衛生面はともかく安くてうまい!


殆ど売り切れのフルーツ
入口の近くには必ずと言っていいほどある。


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たーさんの裏街道を行く 中国編 No.303

2012-02-21 | 中国編


金華市から杭州まで。

硬座へ乗る皆さんの混雑をよそに寝台を予約していたあっしは、ポツリと一人でホームに。
ホームに入ってきた電車は宜昌から来ている電車だった。
宜昌から上海まで。
湖北省の宜昌といえば、昔から軍事的に重要な土地。政治家である屈原や中国四大美人の一人、
王昭君の故郷でもあり、三国の時代には夷陵の戦いの戦場だったところ。
一度通ったことがあったが、確かに美人が多かったような・・・気がする。

いやあ、寝台列車に乗るのは本当に久しぶり。
もう気分は”関口知宏の中国鉄道大紀行”的なノリだ。
電車を使っていいことは、中でもタバコが吸えるということくらいか・・・。

切符を見せて乗り込むと、トイレから遠い方から2番目のブロック。
指定席ではあるのだが、こちらはどうやら一家族らしい団体で占められていて、
あっしの座席では子供がスヤスヤ眠っていた。

起こすのもなんだし、荷物だけを座席の下に放り込んで、窓側の折りたたみ椅子を引き出し景色を眺めることにする。
本当に都会から2-3時間も離れてしまえば、景色は山と茶色(中国では黄色)の土しか見えない。

ほどなく車掌のおばちゃんが切符のチェックにやってくる。
「杭州南までですね。」
「そう。」
「座席は・・・、あら。」
「そういうわけで。」
「わかりました。それではこちらの下段を使ってください。差額はいりませんから。」
「いいの?」
「そうしてください。 駅がちかくなったら声をかけてあげますから。」
「ありがとう。」
「差額はいりませんからね。」

にっこり笑いながら去っていく車掌さん。
短い列車の移動ではあるけれども、こういう血の通ったやりとりが中国でできるのは嬉しい。
トイレも以前とは違い、長旅の列車にもかかわらず意外と綺麗。
路線や列車にもよるのかもしれないけれど、少なくとも今回乗った列車は掃除がひんぱんにされていて、
清潔を維持する感覚が行き届いてきているということなのでしょう。

下段をもらった席はもうすでに降りてしまったのか、中段・上段はからっぽ。
下段の反対側にはひらひらーっとしたお嬢さんが一人で乗っていた。こちらは田舎が宜昌だそうで、
叉烏に戻ってきたのだそうな。 短い区間で寝台に乗っているあっしに少し驚いている様子だった。
まあ、そりゃあ、普通はバスで移動するわな。

ホテルのクラークのおかげで、思いもかけず電車の旅ができたのは幸いだった。

せっかく杭州を通るので、市内に入って安く龍井茶の新茶を仕入れて行こうと考えていたのだが、
出発も遅れ、なんだかんだで、途中での遅延もあって、タクシー乗り場に並んだ時間では、どうにも
市内まで行って茶を選んでいる時間がとれそうにない。

あれだけ大騒ぎして飛行機に乗り遅れたのでは洒落にならないので、仕方がない、高いけれど茶は空港で買っていくしかないな。

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たーさんの裏街道を行く 中国編 No.302

2012-02-19 | 中国編


昨日撮った写真などを見ているうちに時刻は8:35AM。
そろそろゲートが開くのだろう。 係員が一人立っている。
がっ、8:48AM出発のLED時刻表がパッの変わり、”止在候車”の文字が。

「あっ!やばい。電車おくれてるな?」
「そうみたい。」

9時台前半で乗れれば、午後の飛行機には間に合うが、1時間以上も遅れるとアウト。
早速、係員に聞いてみると。

「遅れるって、何時になるの?」
「わかりません。」
「次の電車が先に来るのか?」
「わかりません。」
「誰がわかるんだ?」
「わかりません。」

まったく要領を得ない。
そうこうしているうちに、隣の9:05AM発の上海行きの検札がスタート。
埒があかないので、そちらに移動して交渉開始。

「午後の飛行機に乗るから、こっちに乗せてよ。」
「ダメです。」
「何で?」
「寝台があいているかどうか確認できませんから。」
「硬座でいいよ。立ってるから。」
「差額の払い戻しはできません。」
「誰が差額よこせって言った。乗せろと言ってる。」

いつの間にか、周りには学生と思しき集団が集まって来ていたのに気がついた。

「ったく、しようがないなあ・・・」 つい英語で独り言を言うと。
「May I help you ?」学生の一人が聞いてきた。
「おっ!君ら英語OKなの?」
「僕らは浙江大の学生です。今日は職業研修で来てるんですよ。」
「ああ、そう。実はかくかくしかじか。」
「わかりました。一緒に来てくれませんか?聞いてみます。」
小走りに辿りついたのは駅長室。
構内は禁煙にしているくせに、ここには堂々と灰皿が置いてある。
エンちゃんと学生君が駅長に談判してくれている間、失礼してタバコをば。
(そんな場合じゃないけど・・・)
見ると、どの列車が何時に到着するのか、刻々とボードにLED表示されている。
それによると、9:13AM到着と見える。

「この時刻は間違いないの?」
「こいつは間違いありません。」との駅長の答え。
ならば、許容の範囲。学生君にお礼を言って、もとの場所に一緒に戻る。
他の学生君達も心配してくれていたようで、一緒に言った学生君にどうだった、などと
聞いている。

「ありがとうねえ。」
「いいえ、また金華に来てくださいね。」 なかなか責任感の強い学生君。
 
結局9:10AMになってもゲートは開かずじまいだったが、9:20AM発車の表示になり
無事乗れそうだ。
最後にエンちゃんともう一度別れを惜しみつつ、ゲートを入ると、ホームへの通路付近には
先ほどの学生君達。 どうやら心配して見に来てくれたらしい。
人のことながら親身になって奔走してくれるこういった若者達のいる中国、もう十年も経つと
引き離されるのはどこの国になるのか・・・・?
皆さん手を振ってくれているので、こちらの皆さんにも、もう一度礼を言って、4泊5日の金華の旅を終了。

古い文化と新しい文化が混在している街、金華市。
やはり歴史のある街は、新中国になってから発展した街と違って、独特の風情がある。
古い古い習慣が日常に何らの違和感もなく、生かされていてなかなかに心地よい。


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たーさんの裏街道を行く 中国編 No.301

2012-02-13 | 中国編


早寝の予定がここ3日ほどメールをチェックしていなかったので、メールボックスが大変な
ことになっている。 明日も事実上移動で時間がとれなくなるので、とにかく返事をと
格闘していたら、いつの間にか12時を回ってしまった。
日本から持ってきていたセブンイレブンのビーフジャーキーとさっき買って来たビールがなくなった頃、携帯が鳴った。
エンちゃんからだ。

「ウエイ」
「エンでーす。」
「今日は有難うね。いろいろ助かった。」
「面白かったア。車の中で食べたお弁当もおいしかったし、おばさん達はいい人だったし。」
「うん。次に来た時はご飯もご馳走してくれるってさ。」
「ホント!行きたいなあ。」
「電話してあげるよ。」
「有難う。ところで今は何してたの?」
「ビール飲みながら、メールしてたよ。」
「まだ起きてる?」
「そこそこね。」
「これから行ってもいい?」
「仕事は?」
「終わってご飯食べてるところ。」
「そりゃあ・・・、いいけど明日の朝は早いよ。」
「30分くらいで着くわ。」

ああ、切っちゃった。
仕方がない。時間が近くなったらロビーで待っとくとしよう。

この時間になると、ロビーは照明も随分と落としてあって、フロントにも従業員がいないという、
なんとのどかなホテル。
こんな夜中に訪問する客などあろうはずがないし、ましてや大学御用達のこのホテルは特にそうであろう。
うす暗くなったソファーでタバコを吸っていると、ご一名様ご到着。
袋をぶら下げている。

「こんばんは。」
「こんばんは、いらっしゃい。」
「早かったでしょ?はいこれ。」
「なに?」
「お水と屋台の金華チャーハン。 一緒に食べよ。」
と言われてしまえば、お腹一杯とは言えない・・・。
聞けば、店は暇だったらしく、仲間もみんなチップだけで帰ってきたらしい。
一緒にチャーハン食べて、一緒にシャワー浴びて、一緒に・・・。

朝はさすがにあまり食べられなかったが、チェックアウトをして手配してもらった
タクシーに乗り込む。 
もちろんエンちゃんも一緒に来てくれた。

「新幹線に乗るの?」
「いや、なんか在来線の寝台のチケットだね。」
「見送ってあげるね。」
「ありがと。」

金華の駅に到着すると、結構の駅舎。駅の前にはご多分にもれず、飲料・果物・土産物・菓子
などを売っている店がならんでいる。
こちらは昨日買ってきてくれたペットボトルがあるので、このへんは問題ない。
ホームを確認すると、4番線。
8:48AM出発の上海行き電車だ。 となりのレーンは9:05AM初の上海行き。
入場口のベンチに座って、ゲートが開くのを待つことになる。他のレーンは違う列車のものになるので、
わかりやすい。急にホームが変更になっても、そのレーンにいないときちんと伝わらないというのが
中国らしい。

「いろいろ有難う。」
「いいえ、楽しかったわ。ああ、そうそう。次回またエビ食べに連れてって欲しいって、みんなが言ってた。」
「おやすい御用だ。 次回はもうちょっと少なめにして、いろんな種類を食べよう。」
「次はいつ来るの?」
「2ヶ月くらい経ってからかな。暑いもんね、ここ。」
「2ヶ月かあ・・・」
「まあね。次はベストウエスタンかな?試しに。」
「あのホテルも静かだし、綺麗よね。よく寝れるわ。」
「悪くないね。あまり目立たないし。安くしてもらえるし。」
「来たら絶対連絡してね。」
「もちろん。行きそこなったところを今度一緒に行こう。湖とか、洞窟とか。」
「行こう、行こう!」
「おいしい料理屋を探しといて。」
「私たちが作ってあげるわよ。」
「それもいいねえ・・・。」

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たーさんの裏街道を行く 中国編 No.300

2012-02-09 | 中国編


ホテルのロビーに入って行くと、昨日から詰めているドアボーイ君が。
ビジネスセンターで頼んでおいた、明日の帰り便のチケットを持ってきてくれたのだ。
チケットを見てみると・・・、

「ありゃ?これ火車(電車)の切符じゃない?」
「バスのほうは満席だったので、こちらを買ったようです。」
「うーん、まあ、いいか。 じゃあ、明日の朝はタクシーを手配しておいて。」
「承知しました。」

もう一度しげしげと切符を見て見ると、どうやらこの座席、寝台のしかも一番上のようだ。
杭州までの2時間位の距離で上段って・・・。
確かに、このへんを走る列車は福州から来たり、武漢のほうからも来るだろうから、気を
遣って硬座ははずしてくれたのかも知れない。

今日の夕食予定ははホテルから近い(と言ってもタクシーでないと行けないが・・・)、ホテルの
女性従業員に教えてもらったレストラン。すぐ近くに足マッサージ屋もあるという。
まだ、時間も早いし、昨日鍋屋のおかみが教えてくれた市場っちゅうのを覗いてみようかね。
そのあと、金華市最後の晩餐は"一人”で寂しく、東坡肉とネギ抜き金華チャーハンでも
食べましょう!

市場は本当にせまいせまい通路の両側にびっしりと店が出ていて、少し高級な?部類は
テントの中に店を構えている。 ちかくの団地には、シャワー屋さん(1回2元)や、床屋さん(8元
など、庶民に優しいプライスが目白押しだ。

鍋屋のおかみが教えてくれた漬物屋も発見。
買い込みたいところだが、食べきれない量が単位なので、断念。
おばちゃんが高菜の漬けたやつと、昨日食べた江西スタイルの漬物を味見で分けてくれた。



どうしても避けて通れなかったのは、さくらんぼだ。
なにせい、1元だからねえ・・・。 歩きながら食べるには充分な量だ。



夕食に行ったレストランはフードコート風作りではあるものの、4人テーブルが中心の気軽な場所。
味も申し分なし。さすがにどこに行っても、女性に人気のレストラン(失礼、食堂)にはずれはない。
4-5分歩いた場所にある足マッサージ屋さんも丁寧な仕事ぶりで、繁華街でもないのに、お客がたくさん来ているのが頷ける腕前。
最終日のコースとしては充分満足。

足も軽くなったので、表通りまで古い街並みを見学しながらそぞろ歩き。
比較的すぐに空車がつかまったので、そのままホテルに戻る。
今日はもうシャワーを浴びて、メールをチェックして、早寝しちまおう。

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たーさんの裏街道を行く 中国編 No.299 番外編

2012-02-07 | 中国編



諸葛村ほか、1日ツアーの最高のパートナーお二人。

特別出演

午前の部担当のおばちゃん顧氏
一日中元気一杯!!



顧氏に惚れて金華にいついた徐さん
タクシーの運ちゃんは奥さんにまかせて、本人は実は携帯ショップを経営



二人のおかげでこれ以上ないほどの動きができた。

感謝!!

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たーさんの裏街道を行く 中国編 No.299

2012-02-05 | 中国編


さて、駐車場に戻ってみると、今回の鎮訪問の立役者のお二人がタクシーの横で、
若い二人と何やら話しこんでいる。

「やあ、どうでしたか?」 徐おじさんの問いかけに、
「非常満意!」と答えて、
「ところで、どうしたの?」と聞くと、
「いや、カネは払うから街まで乗せてくれってさ。」
「何人?」
「二人?」
「乗せられるんなら、乗せてったら?」
「いいの?」
「かまわないさ。おいらが前に乗れば乗れんじゃない?」
「おーい。いいってさ。」

てなやりとりで、若い男女二人が相乗りで計6人で蘭渓の街の手前まで。
聞けば、揚州から新婚旅行のつもりで蘭渓から金華にいくはずが、この間の雨で
足止めされ、ヒマなので村の見学に来たら、バスに乗り遅れてしまったとのこと。

6人乗りだと流石に馬力が足りないらしく、水温上昇でクーラーを切ることになってしまった。
(このあたりがまだまだ金華らしいということか・・・・)
若い二人は顧おばさんとエンちゃんにさんざん、子供はいつ作るんだとか、洪水で
やることない時には何してたんだとか、なれそめはなどとかまわれて、新妻は顔を赤らめてしまっている。

20分少々で街中までの交通が確保できるところで、日本人は初めてというお二人とはバイバイ。

ひとしきり、若い子たちはいいねえ。という話題で盛り上がり、話があっしとエンちゃんの関係に
移ってきてしまったので、このへんでこの話題は打ち切り。

商魂たくましい顧おばさんは、どうやらあちこちに電話して金華方面に向かいたい人間がいないか
メールを打っているらしい。徐さんには80元でいいよね?などと聞いている。
長距離のときには乗合タクシーとなることも珍しくないようだ。

「たーさん、途中から一人乗せてってもいいかい?」
「ああ、いいよ。」

途中のバス停(どうやら中距離のミニバスの発着所)でブリーフバッグを持ったスーツを着たセールスらしきお嬢さん
(お姉さんか)を乗せ、細い道に入りこんでいく。

「この道はどこへ行く道?」
「金華に戻る道だよ。昔からある道さ。」
「ふーん。」

とにかく、道の状態がひどいし、車も大したことがないので、ひどく乗り心地が悪いのだが、
ゆれがツボにはまったらしく、少し眠ってしまった。
道に開いた大穴を乗り越えた衝撃で目を覚ますと、くだんのお姉さんはすでに降りてしまっていて、
もう金華は目と鼻の距離になっていた。

「ホテルでいいのかい?」
「いや、エンちゃんを江南まで送りたいんだけど。」
「いいわよ。ホテルで。」
「ま、折角だから。」

彼女の自宅が近いであろう、今日ホテルに到着したのが、午後3時15分。
エンちゃんは「楽しかった。後で電話するね。」と言って、元気に手を振って帰っていった。

顧おばさんは先に帰って支度をすると言って、自宅が近いというバスターミナルのところで、バイバイ。
ちょっと待っててと言ったと思ったら、フルーツと水を買ってきてくれた。
ありがとう、おばちゃん。 朝おばちゃんのタクシーに乗らなかったら諸葛村には行けなかったかも知れない。

「今度は着いたらすぐに電話してちょうだい。迎えに行ってあげるしご飯もご馳走するよ。」
と元気な声を残して去っていく。

「いい奥さんだねえ・・・、徐さん。」
「ちょいと口うるさいけどね。」
「またまた、惚れちゃって金華にいるんでしょ?」
「あいつ、話したのか?」
「ま、徐さんを迎えにいく途中でね。」
「昔は可愛いかったんだよ。」
「今もでしょ。ハハハ。」

ホテルに到着した時には男二人。

「じゃあ、たーさん、また。」
「徐さん、ありがとう。 また。 奥さんに宜しくね。」
「それじゃあ、気をつけて。」
「ありがとう。」

ホテルに戻ったのが午後3時40分。 なかなかにいい道行きだった。

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たーさんの裏街道を行く 中国編 No.298

2012-02-03 | 中国編


蘭渓市への道すがら、おいら達は車中後席で、先ほど購入した弁当を摂る。

車を止めてみんなで食べようと提案するが、徐さんが言うには、見学している間待ってる時間に
食べるというので、お先に失礼。
高速だという道もこのへんに来ると、どこでも出入りができるようになっていて、危ないことこのうえない。
1時間ちょっと走ると車は蘭渓市内に入った。
やはり報道にあったとおり、相当水が出た様子で、あちこちに泥がついているし、
道路も欠落している箇所があるし、大穴が開いてしまっているところもあった。
それなりに混むという市内を迂回してまっすぐにお目当ての村を目指す。

そして、そして!
ついに念願の村に到着。

今回の旅の最大の目的、蘭渓市諸葛村。(ま、仕事のほうはこのためのついでみたいなもんか)

ご存知、三国時代蜀の名宰相として知られる諸葛亮(孔明)の子孫が住む村なのだ。
ここには諸葛さんという姓のかたが4,000人(43代目~55代目の計4,000人)も住んでいる。

ちょいとここで、諸葛村に関する蘊蓄を書いてみると、

諸葛亮の子・諸葛瞻、諸葛孫・諸葛尚は魏軍と戦って綿竹で壮絶な最後を遂げたわけだが、
現在の浙江諸葛氏は諸葛亮の別の孫・諸葛京の子孫にあたる。
南宋末年、諸葛亮から27代目の諸葛大獅がこの地に九宮八卦に基づいて設計し、八卦陣の
図式に村を建築したのが、今の諸葛八卦村。

村の外側は八つの山に囲まれ、外八卦を形成。
村の中は池を中心として放射状に八本の道が伸びて内八卦が形成されている。
1991年に家譜が発見され、正当性が認めらると注目を浴び、さらに、1996年に中国国務院から
「全国重点文物保護単位」に指定されたことで、中国国内はもちろん、現在一流観光地として認定されている。

その他の詳細はこちらをどうぞ。
http://www.zhugevillage.cn/index.asp

というわけで、ここまで連れて来てくれた徐さんと顧さんは車を村の外に止めてお弁当タイム。
あっし達は、入口で全部に入れる入場料を二人分払って見学をスタート。
ここに来たら買いたかったものが二つ。
諸葛亮孔明も愛用していたという百羽扇と、諸葛家の家訓が描きつけられている扇子だ。
土産物屋が続く道を抜けて入口に到着すると、いきなりあったのがこれ。

きたぁ!隆中飯店(すでにノックアウト)



観光客は何故か少なく、普通の古い村を散策している感覚。
八卦の村は治水もしっかりしているらしく、この間の大雨でもまったく問題がなかった様子。

観光順路はそれなりに整備されているものの、一歩はずれて歩いてみると、当時そのままの
生活が垣間見える。

硬貨を使った八卦占いを、子孫の方にやっていただく。
難しくてわからないところが多かったけれど、あっしが大成功する日は近い!らしい。

ほんの短い時間だけれど、現在村で諸葛亮孔明にもっとも似ていると言われている(らしい)
おじさんにも街中で会うこと5回、「よく会うね。」と声までかけてもらい、大満足の1時間半ちょっと。

狙っていた土産も買い込み、待ち合わせの駐車場に戻る。
当時の料理を食べさせるレストランもあったが、高いし、まずいだろうから見たのみでパス。

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たーさんの裏街道を行く 中国編 No.297

2012-02-01 | 中国編


何かを買うという約束で車の張り番をしてもらったお店まで今度は傾斜の
きつい坂道を降りていく
約束通り、店で飲み物を購入し、山を下っていく。

「ああ、これで諸葛村に行ければなあ・・・。」
「蘭渓市の?」
「そう!」
「行きたいのかい?」とおばちゃん。
「行きたいけど、蘭渓が洪水で行けないんでしょ?」
「行けるよ。」
「へっ?」
「行けるさ。違う道を通ればね。」
「本当!? 行きたい!」
「あたしの運転じゃ無理だから、亭主に代わってもいいかい?」
「OK,OK.この料金の他に往復で200払うよ。」
「200じゃ無理だよ。」
「うーん。じゃあ、250に昼飯でどうだい?」
「いいよ。本当に行くのかい?」
「もちろん!」
「じゃあ、亭主を迎えに行って先に早い昼にしよう。」
「どれくらいで帰ってこれるかな?」
「見学の時間が1時間半として、4時前位には帰ってこないと家も用事があるんだよ。」
「てことは、エンちゃんも一緒に行く?」
「行く、行く。」

思わぬ収穫に欣喜雀躍。
エンちゃんも「よかったねえ。」と喜んでくれている。
おばちゃんは早速亭主に連絡を入れてくれている。待ち合わせのレストランの名前を聞き返している。
到着したレストランに登場したのは、これもいかにも人の良さそうなおじちゃん。

「老公の徐です。こいつは顧氏。」と自己紹介。
「や、たーさんです。こちらはエンちゃん。」
「ご夫婦で観光ですか?」
「いやいや、残念ながらご夫婦ではないんですがね。エンちゃんは同郷ですよ。」
「温州かい?」
「ええ。」
以後、ちょっと聞き取れない会話のやりとりが。おばちゃんを見ると、おばちゃんもクビを振っている。
どうやらお国の言葉で話をしているらしい。
このレストランで食べるのかと思っていたら、時間が勿体ないのでテイクアウトにするらしい。
確かにカフェテリア方式になっている。
自分たちでそれぞれ必要なものを頼むと、自動的にテイクアウト容器に入れてくれて、最後に
白いご飯とスープを受け取って会計を済ますと、お嬢さんたちがどんどん袋に詰めてくれる。
4人分で締めて62元。 安っ!!
弁当を買い込んだ後は、どこかに行くと言う。

「どこだって?」
「出入登記所さ。」
「なにするの?」
「これは金華のタクシーだから、他の街にいくときには届をださなきゃいけないのさ。」
「へええ。」

派出所のようなところに到着すると、徐おじさんが中に入っていく。
タクシーのメーターは念のために下ろしている。
「あなたはしゃべっちゃダメよ。」と顧おばさんがエンちゃんに。
「おいらは?」
「あんたは日本人だから大丈夫。」

と、そこへしかめつらしい制服のあんちゃん達が登場。
あっしはというと、タバコを吸うために車を降りていた。

「パスポートを出して下さい。」
「はあ?」
「パスポートをチェックする。」
「なんで?」
「金華から他の街で行くからだ。」 こいつ、墓穴を掘ったな。
「おいらは中国に入国するときにもう許可をもらっているから、どこへ行こうが問題ないだろうが?」
「パスポートを控える。」
「パスポートなら物騒だからホテルの金庫においてある。コピーなら持ってるけど。」
「現物を確認したい。」
「だから、持ってないって言ってるだろ。」

しばらく押し問答をしていたが、結局徐さんと顧さんの身分証をコピーすることで決着。
捨て台詞が決まっていた。

「今回は本官の権限でOKとする。」 関係ないだろ、お前の権限なんか。
徐さんも、
「外国人は関係ないはずなんだ。何回もやってるしね。おかしいよ。」

まあ、こんな些細なトラブルなんぞもあって、一路蘭渓市にある諸葛八卦村へ。
4人もいるとちょっとした遠足気分だ。

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たーさんの裏街道を行く 中国編 No.296

2012-02-01 | 中国編


まわりが静かでぐっすり眠れるせいか、朝は意外と寝起きがいい。
7時には目を覚まして、食事。
一人だと面白みもなにもないけれど、まあ、正面に話し相手がいるというのはいいもんだ。
カードキーが2枚あったので、それぞれ一枚ずつ見せて、こちらも余計な出費はなし。

「さあて、じゃあ出かけるとしますか?」
「先にどっちに行く?」
「赤松古鎮という古い村を一通り見てから、黄大仙、それから双龍洞の順だな。何時に戻る?」
「5時位に戻れば大丈夫。」
「OK」

早速表に出て、タクシーをば。
「先に赤松古鎮に行って、黄大仙へ。」
珍しく、おばちゃんの運転するタクシー。おばちゃんはきさくで良く喋る。

「古鎮行ってなにするの?」
「観光」
「変わってるね。古い家見て楽しいかい?」
「このへんの古いってえのは、気合いが入ってるからね。」
「黄大仙は香港の客が多いね。さっきも送ってきたとこさ。」
「あっしは日本人じゃ。」
「あいやー!ほんと?」

エンちゃんは隣でクスクス笑っている。

「あんたは金華人かい?」
「私は温州。」
「やっぱり。うちの亭主と言葉が似てると思った。」
「旦那さんは温州人なの?」
「そっ!金華に働きに来て、あたしに惚れて金華に住みついたってわけ。ハッハッハッ。」

オモロイおばちゃんだ。
黄大仙は自分も時々お参りに来ていると言って、村を一通りみたあと到着した現地では
自ら案内人を買って出てくれた。
古鎮は古鎮だけあって、相当古い。人が今でも住んでいるのが不思議な位だ。
壁は例によって、薄いタイル状のものを積み重ね、その上から土で固めてあるので、
苔むして傾いているにもかかわらず、当時の道の広さのままで存在している。

「駐車場は大丈夫?」
「あとで水か何か飲み物を買うって言ったら、見張っててくれるってさ。」
「へええ。」

知らないというのは罪でしかないが、赤松古鎮は晋朝からある村で、なんと黄大仙が
まだ人だったころ、黄初平の時に赤松山(金華山)で仙人に出会って修業したんだそうな。
それで、赤松黄仙とも言われている。 山には確かに赤松も多いが。
赤松というキーワードが中国古代の赤松子と関連があるのかも。
香港の黄大仙は有名だけど、ここが全てのルーツだったのね。
寺には黄大仙がつれていた山羊、と同種の山羊も買われていて、ちょっとした触れ合い
動物園的に仕立てられている。 ひときわ高くなっている場所に古い建物があったが、こちらは
暑さの急こう配のため、あえなくパス。

山間にある黄大仙の景観は雄大の一言。
さすがは、村から山二つ越したところにあるだけはある。
水庫を正面にみた門には”迎神”の文字と太極のシンボルが。

山を下って駐車場に戻るのが惜しいくらいだが、次もあることなので、このあたりでよし。

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