今日は予定もないので、一人で日本食でも食べに行こうか・・・。
手下達はトラブル解決のために、日本人スタッフとともに朝来た早々から南京に向けて出発すべくどたばたと準備をしている。
南京と聞いては、血が騒ぐので、思わず、
「俺も行ったほうがいいかなあ?」と尋ねると、すかさず営業の課長が、
「たーさん、今回は駄目です。どうなるかわからないので、決裁者が一緒だとまずいですよ。」とピシャリ。
「報告は入れますから、上海で構えていてください。」 営業部長まで・・・。
まあ、そうだよなあ・・・。俺行っちゃうと、結論ださないといけないしなあ。
でも、ちょっと行きたかったなあ・・・、南京となると。
南京駅裏のごちゃっとしたところに、うまい店あるんだよ。行くんだろうなあ・・あいつら・・・教えちゃったもんなあ。
そいでもって、話がうまく収まっちゃうと、お定まりのカラオケに行くんだろうなあ・・・。
後ろ髪をつんつん引っ張られた状態で、一日を終える。久々に今日は伊藤屋さんにでも行くか。
伊藤屋さんは、上海に1軒しかない頃から、教授のご紹介でお邪魔していたのだけれど、これだけ日本食屋が増えてくると、まあ、日本語を勉強したい気持ちはわかるけれど、メモ帳と鉛筆(シャープじゃなくて鉛筆)までテーブルに持ってきて話しかけられると、いい加減うざい。
単身で赴任していて、話相手もあまりいない駐在員にはもってこいの店なのだが、いかんせん、歳が若すぎる。
今では数あるこの店の中にも、意外と節度があって、もともと頭の回転が速そうなお嬢さんがいる店があって、そういえば、まだいるのかなあという軽い気持ちでタクシーに乗り込む。
10分もかからず、店の入っているビルの入り口に到着。
どうにも、ちょいと一人で食事という雰囲気のビルではないけれど、エスカレーターで上階にあがると、目の前が店。 例によって、“いらっしゃーいませー”というご挨拶を聞くと、日本食屋へ来たという感覚がある。
一日オフィスにいたので、そんなにお腹も空いていない。
適当につまみ系のメニューを頼んで、ビールを一本。
えーと・・、やっぱり随分時間がたってるから、例の頭の良い子は辞めてしまったかのか、見当たらない。
ま、そんなもんだと妙に納得しつつ、ご飯と味噌汁をもらって食事を終えて茶を飲んでいると、携帯が鳴った。
南京に赴いている、皆さんから報告の電話で、案の定、たいしたことにはならなかったらしく、これから食事に行きますという。“たーさんも来られれば良かったですね。”とフォローはされたものの、今の時点となっては、“ケッ!”てなもんで、ゆっくり食事して明日帰って来いと伝える。
電話を終えたところで、お茶を挿しに来たお嬢さんに気がついて、顔を上げると。
「お久しぶり。」
「ありゃ。まだいたんだ?」
「いますよー。全然来ないんですね。」
「いやあ、日本食もあんまり食べてないからね。ところで、日本語上手になったねえ。」
「おかげさまで。で、良いんでしたっけ?」
「それであってるよ。」
「すっかり中国語上手になりましたね。彼女のおかげ?」
「何で?」
「さっき携帯で中国語だったでしょう?」
「ああ、あれくらいはね。不自由しなくなった。」
「いつまでいるんですか?」
「あと、1週間くらいかな。」
「あと、1回くらいは来れますか?」
「多分ね。」
「来るときは知らせてくださいね。これ。」
電話番号の書かれた切れ端を置いていく。
たまーに来ると、いいことがあるもんだなあ。
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