アーバンライフの愉しみ

北海道札幌近郊の暮らしの様子をお伝えしています。

心地良い~北原亜以子著「深川澪通り燈ともし頃」

2014年09月25日 | 読書三昧
過日、北原さんの人気シリーズ「深川澪通り木戸番小屋」の初巻をとても楽しく拝見したので、引き続き第2巻を借りて来た。



この巻は、「藁(わら)」と「たそがれ」の中編2編から成っている。

物語~「藁」:しがない塩売りから煙草屋に出世し、挙句に江戸でも五指に入る狂歌師となった政吉は、野心のあまり仕事と家庭をおろそかにして妻に逃げられ、それが引き金となって転落の途を歩むことになる・・・。

時代が異なるとは言え、日々の暮らしに一喜一憂する現代の私たちと等身大の登場人物が、暮らしに困り、また、人生に悩み、それを周囲の人々の暖かい励ましの中で人間として生きる途を見出して行く。

その庶民の暮らしぶりは、隣家から差し入れのあったブリの照り焼きと、大根の漬物に棒葱を入れた味噌汁で一人寂しく夕餉に向かう様などと綴られ、そのリアリティーに圧倒される。

思わず物語に引き入れられて、一気呵成に読んだ。読了後の余韻も心地良い。

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2 コメント

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本当に (A・S(たわごと的オピニオンの))
2014-09-25 13:48:40
ここの処、強引で性急な施策に危うさを感じています。もう、自分としては一線から退いて自由気儘に過ごせたらという思いですが今が有るのはその前からの延長上ですので責任を感じない訳には行かないのでしょうね。

今、肩こり解消体操などWEBで探しています。

小説の紹介も楽しみにしています。今度「北原亜以子」作品を図書館で探してみたくなりました。

何時もブログ楽しみに拝見しています。
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A・Sさん (エゾフウロウ)
2014-09-26 09:04:07
こんにちは。
コメントありがとうございます。

今回の神戸の事件もそうですが、どうも、最近の事件は
昨今の殺伐とした世相を反映しているのではと思わずに
いられません。

何もかも政治の責任とは言いませんが、強い者、
富める者中心の施策だけでは、世の中の歪を一層
拡大させるのではないでしょうか。
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