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そんな独り言
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流浪

2013年07月06日 10時16分42秒 | Weblog

昨日の朝の事。
駐車場から会社に向かう際に、
ベイブリの下を潜るのだが、
その通路に、
二人の老婆が座り込んでいた。

よれよれのビニールカッパを着、
二人寄り添って座っている。
微動だにしない。

周りに荷物が。

小さなリアカーに溢れ出している荷物。
そして、
背負ってきたのだろうか、
二人分の荷物。
これも、うず高くそびえている。

リアカーだけで、100kgはありそうだ。
その他の荷物も30kg以上×2だろう。

小柄も小柄。
小学生ほどの身丈。
70歳は過ぎているだろう。
よく持ち運んでいるものだ。

これだけの装備だ。
随分遠くから、または、長期間移動しているのだろう。

すぐ傍を通っても、
ピクリとも動かない。

この雨だ。
雨宿りなのだろう。




午後になって、
第2工場のスタッフに聞くと、
まだ居ると。

朝から雨も降り止まない。
動けないのだろう。

第2工場に用があり、通りかかると、
二人とも横になっていた。

ぴくりとも動かない。


少し不安になった。

別に悪い事をしている訳ではない。

しかし、
この雨に打たれ、寒さで体調が思わしくないとしたら。
もう既に、動けなくなっていたとしたら。

私は物事を悪い様に考えてしまう癖が有る。

明日もそのままの状態で、
そして、
その次の日も・・・・・・・


彼女等には悪いが、
大事とって交番に相談してみた。


暫くしてお巡りさんが来た

聞けば、
二人は姉妹で新潟から来たという。
健康状態は良好なそうだ。
お金も多少あるのだが、フェリーに乗る程ではないので、
これから戻るという。
今日一日ここに居たら、
明日には発つという。

まあ、
ここから救急車を呼ぶ必要は無くなった。



何故こういう旅を続けているのだろうか。

新潟で何かあったのだろうか。
家はあるのだろうか。
家族はいるのだろう。
戻ったとして、それからどうするのであろうか。

勝手に老姉妹の境遇を想像してしまう。
お節介な事だが。


もし自分が歳をとり、
家族も居なくなり、
住む場所すら儘ならなくなったら。

故郷を捨てて、
流浪の旅にでるのだろうか。


どうだろうか。


今まで、
どんな所に泊まってきたのだろうか。
どんなものを食べてきたのだろうか。
そして、
どんな景色を見てきたのだろうか。


失礼な話だが、

少し、楽しいかも、

なんて思ってしまった。


ちょっとだけ、
気持ちが判る様な。


いや、
妄想だな。








今朝、

二人の姿は無かった。

コメント
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