青春タイムトラベル ~ 昭和の街角

昭和・平成 ~良き時代の「街の景色」がここにあります。

昭和の下町代表 “文化住宅”

2024-04-18 | 昭和・懐かしい北摂の風景

桜の花がまだ残り、温暖でスポーツに適した季節。それが本来ならでした。4~5月は若葉の頃。秋と並んで大好きな季節でしたが、それが今や一体どこに行ってしまったのでしょう?

洗濯も出来ないほどの黄砂にPM2.5、そして4月中旬だと言うのに「熱中症」とは一体どこの国でしょう?確かに気候も変動しています。昭和の時代と違い、気温は確かに上がっています。でも、こんな気候になったのはそれだけでしょうか?

この写真は昭和45年(1970年)大阪万博のあった年の大阪府豊中市庄内栄町です。道の両側の家々には洗濯物が干してあり、下町風情が漂っています。庄内各地では高度経済成長の頃より、人口の増加に伴い密集して建てられた文化住宅が多く見られました。

ここに写っている建物は「文化住宅」と呼ばれましたが、今から思えばどこが文化的なのかよく分かりません。今も庄内~服部の辺りでは文化住宅を結構見ることが出来ます。

この頃は鉄筋コンクリートの建物も少なく、いわゆる「マンション」をまだ見かけませんでした。地面は舗装されていない所の方が多く、自転車もよく釘を踏んでパンクしていました。今では家の前の道で釘が落ちているなんて、若い人は見たことも聞いたこともないでしょう。雨が降れば地面はぬかるみました。

だからこそ、気温が今のように上昇しませんでした。木造家屋に土の地面。あちらこちらに溜池に雑木林。そういう環境が人に優しかったのでしょう。今は池は埋め立てられ、雑木林は宅地になり、「蚊」や「虫」も減りましたし、自転車も快適に走ることが出来、パンク修理も不要です。しかし、その代わりに春なのに「夏日」を過ごすことになりました。薬に副作用があるのと同じように、環境は毒にも薬にもなります。

また大阪万博がやって来ますが、その後に迎える生活環境はどうなって行くのでしょうか?

 



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