大阪は梅田・阪急百貨店前の目抜き通りも、クリスマスの飾りつけが完了。歳末商戦(古い言葉?)のムードを高めて、皆さんの財布の紐を緩めようとしています。(笑)神戸では22回目のルミナリエが開催中。すっかり年末のムードが高まって来ました。
子供の頃は、12月に入ってからお正月にかけての雰囲気が大好きでした。クリスマスセールや歳末大売り出しの、商店街のくじびき!(米一俵当たったこともあります)くじ引きの補助券を真剣に集めたものです。末等でも今のように、ポケットテイッシュや飴玉1つなんてことはありませんでした。クリスマスプレゼントをもらい、月末のおこづかいをもらい、お年玉をもらい、一年で一番お金持ちになる時期が楽しみでした。
この時期の楽しみは、何も物欲だけではありません。クリスマスケーキ、御馳走、おせち料理と食欲も満たされたものです。僕は1人暮らしで、インスタントやつめたいお惣菜での食事をしたり、食事を温めることもできなかった時が人生の一時期にありましたので、子供の頃の家族そろっての温かい食卓が懐かしい。今も、温かいおかずとご飯の食事を取れる時が、すごく幸せを感じます。
でも、クリスマスも年末も、そういう街のムードは飾りつけからではなく、自分の気持ちから生まれるものだと思います。心落ち着いている時は、自然と今年を振り返ったり、何か買い物をしたりという前向きな行動になりますが、自分を見失っている時は、飾りつけにも気が付きませんし、人を妬ましく感じることさえありました。
行き交う街の雑踏の中、優しく人を見る目が持てる人は、心に余裕のある幸せな人ではないでしょうか。素敵な12月にしたいものですね!
リザ・メイ・オルコットの名作「若草物語」の有名な書き出しを知っていますか?
“Christmas won’t be Christmas without any presents,”grumbled Jo, lying on the rug.
(「プレゼントのないクリスマスなんて、クリスマスじゃない」。床敷に寝そべったジョーが不満そうに言った。)
若草物語(原題はLittle Women)。南北戦争に父親が行き、母と4人の姉妹がつつましい生活をしています。戦時下の為に、クリスマスプレゼントは無しにしようと母親に提案され、姉妹がクリスマスプレゼントについて、いろいろ考えを巡らすところから物語はスタートします。4人は自分の貯金で、自分の好きな小さなものを買おうと決めますが、最後は・・・というお話でした。古典にネタバレもないものですが、敢えて伏せておきます。人間の幸せや人生の意味はお金では測れない。そういうことを教えてくれた作品でした。