1970年代に放送された人気テレビシリーズ『チャーリーズ・エンジェル』などに出演した女優のファラ・フォーセット(62)さんが25日午前9時30分(日本時間26日午前1時30分)ごろ、米カリフォルニア州サンタモニカの病院で、がんのため死去した。62歳だった。
フォーセットさんは末期がんで長い闘病生活を送っており、恋人の俳優、ライアン・オニールさん(68)が先日、フォーセットさんと結婚することを明らかにしたばかりだった。オニールさんは「長く勇敢ながんとの闘いの末、愛するファラは逝ってしまった」とコメントを出した。オニールさんは、亡くなる間際まで、意識がなくなったり戻ったりを繰り返すフォーセットさんに付き添い、「愛している」と耳元にささやき続けていたという。オニールさんは、ABCテレビの26日放送予定のインタビューで、司会者のバーバラ・ウォルターズに「結婚して欲しいと、もう一度プロポーズしたら、合意してくれた。すぐにでも式を挙げたい。」と述べた。また「彼女がイエスと言えるようになったら結婚する。もしくは彼女の頭をうなずけるように動かしてもいい」と話した。
2人は80年から同居生活を送り、85年に一人息子レドモンドさん(24)をもうけた。レドモンドさんは、麻薬犯罪でカリフォルニア州の刑務所に入っており、母の臨終には立ち会えなかったが、死の直前に母と電話で話をしたという。交際から10年以上たってから挙式説も浮上したが、97年にオニールの浮気をきっかけに破局した。これまでオニールは2度、フォーセットも1度結婚に失敗している。破局後も2人は友人として良好な関係を築いてきた。フォーセットは06年に肛門(こうもん)がんと診断され摘出手術を受けたが、翌年に再発。オニールはドイツでの治療に付き添うなど、病魔と闘うフォーセットを献身的に支えてきた。
フォーセットさんは、『チャーリーズ・エンジェル』シリーズに出演した70-80年代にポップカルチャーのアイコン的存在になった。1973年にテレビシリーズ『600万ドルの男』で知られる俳優のリー・メジャースさんと結婚したが、1979年に離婚。1982年にはオニールさんとの交際が始まった。1990年代にオニールさんと別れたあとは、表舞台から姿を消していたが、2000年の『Dr.Tと女たち』で映画界に復帰した。2006年がんであることが発表されると、ファンなどから励ましの手紙などが殺到していた。