学生時代にゴルフ場に行くのは、本当にお金が必要で凄く高かった。アルバイトに精を出し、近所の河川敷で練習し、コースに年に3回くらい。打ちっ放し(打球場・練習場)に行くお金はないので、ティーショットが1番下手で、アプローチとパットだけでスコアを作っていました。それでも100を叩いたことは1度もありません。
今はゴルフ人口が減り、練習場も減り、コースも減り、残ったコースは格式の高かったコースでも誰でも行くことが出来るようになり、値段も激下がりして、ゴルフをするには最高の環境になりました。50年前より現在の方が格安の費用で楽しめます。テニスも同じようなものかも知れません。
高価なコースに行くことが出来ない時代、楽しませてもらったのがショートコースです。読売・さくらコース、柴島の淀川ゴルフ場、佃のゴルフ場、そしてこの神崎川ゴルフコースは僕の「4天王」でした。
神崎川ゴルフコースは、つるやゴルフセンター神崎川に併設されたショートコースとして現在も残っています。昔とはコースも随分変わりましたし、経営も変わりました。電車に乗って阪急・神戸線・神崎川駅で下車し、バッグを担いで橋を渡りました。自動車の免許を取ってからは車で行きました。
この神崎川ゴルフ練習場は昭和6年に出来た、当時としては珍しい施設でした。阪急電車は現在の大島町3丁目の神崎川河川敷を買収してゴルフ練習業を開設したのです。昭和9年には6ホールを設置。戦時中は一時農場に転用もされましたが、戦後スポーツ復興の気運に乗って再開。コースは9ホールが完成、アプローチショット、パッティンググリーン練習場がありました。ちょっとした歴史のあるゴルフ場だったのです。
現在は「つるや」の経営ですが、この昭和58年(1983年)のスコアカードを見ても、阪急電鉄の直営だったことが分かります。スコアも18ホールで3オーバー、難しいホールでのバーディが光っています。
現在に比べると当時は綺麗とは言えないコースに、小さなグリーンなのに砲台グリーンばかりで、スコアメイクには苦戦し、「こんなコースには二度と来ない」と悪態をつく中級ゴルファーが多かった。こういう場所で腕を磨いてこそ、本コースに行った時に簡単に感じたものでした。ただ、周囲に工場も多かったせいか、1年のいつ行っても、ここでプレーすると数ホールで鼻水が止まらなくて困ったものでした。原因不明ですが、僕を含め花粉症など患ったこともないのに、仲間数人も同じ症状に行く度に悩みました。
それが現在はこんな綺麗なコースになっています。本コースに比べて、こういう場所の料金は昔より現在の方が割高感がありますが。