青春タイムトラベル ~ 昭和の街角

昭和・平成 ~良き時代の「街の景色」がここにあります。

その場で「お持ち帰り」できる自動車!

2021-10-04 | 地球を歩く

アメリカに来れば、いろいろな驚きがあります。文化の違いと言ってしまえば一言で終わってしまいますが、人によって驚く内容と、その大きさは千差万別。ぜひ1人でも多くの人にアメリカに来て、できれば観光でお決まりのコースに行くのではなく、生活に密着してアメリカを見てほしい!

お母さんなら、子供の育児の日米の差について驚くでしょうし、学生なら自分の日々を恥じるくらいのショックを受けます。コロナ禍が終わり、以前のように海外を自由に行き来出来る時間が、早く戻って来て欲しいと願うばかりです。

さて、僕がもう随分前に驚いたことは、アル・パチーノ主演の映画「セント・オブ・ウーマン/夢の香り」(原題: Scent of a Woman / 1992)の中でも見ることができる光景です。

それはディーラーでの、自動車の購入です。その昔、僕は自動車会社から社会人のスタートを切ったので、アメリカでも販売ディーラーを見に行きました。英文科でアーサー・ミラーの「セールスマンの死」という作品に触れていた・・ということも、ディーラーに足を運んだ理由の1つでした。

日本では、自動車ディーラーの社会的地位は低い。営業マンは米搗きバッタのようにペコペコして、自動車を買って下さいという姿勢です。ところが、アメリカでは違う。まるで弁護士のように威張っている。「私から買えば、事故の時も安心ですよ。全て私が面倒を見てあげますから」という調子で、日米ではディーラーの地位が真逆だったのです。帰国してから誇りを持って仕事をすると、成績も一変し、お客様からも感謝されるようになりました。

日本だと新車を買う時は、普通ディーラーに行き、見積もりを取り、車種や色を決定し、オプションを選んでオーダー。登録書類にサインや捺印をして、数日経って納車となります。

ところが・・・アメリカではディーラーに行って、気に入った車がそこにあれば、その日に支払を済ませて、その足で「お持ち帰り」、いや、乗って帰ることができます。ナンバープレートなんかありません。フロントガラスに登録の紙を貼るだけ。冗談のようですが本当です。そして、後日ナンバープレートが自宅に送られてくるので、自分でそれを取り付けます。日本のように封印も何もありません。

だから景気のいい時は、衝動買いする人もいますし、簡単に乗り替えもできます。そもそも日本と違ってアメリカでは、自動車は1人に1台の足です。日本人のように自動車を財産のように考えて、変な意味で飾り物のように大切にしません。細かいキズ1つを気にして乗るのではなく、使ってなんぼの完全な消耗品なのです。

ご主人の車に傷をつけて怒られた子供たちや奥様は、ぜひアメリカ人の友人を作って、ご主人のその行いを話してみましょう。その友人が、ご主人に何たる愚行であるかを説明し、車より家族を大切にするよう説教をしてくれますよ。(笑)



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