三多摩の鐘

The Bells of San Tama -関東のキリスト教会巡り-

聖霊降臨後第6主日の聖餐式

2013年07月03日 | 聖公会の礼拝
ツタの緑が美しい立教大学モリス館
(住所:東京都豊島区西池袋3-34-1)

6月30日(日)、立教大学チャペル(日本聖公会)で聖霊降臨後第6主日の聖餐式に参列した。三位一体主日に続き、図書館旧館2階の仮チャペルに向かう。午前10時、振り香炉と行列用十字架を先頭に、司祭団が厳かに入堂。福音朗読はイエスが弟子の覚悟を説かれる場面(ルカ9・51-62)。八木正言司祭(立教大学チャプレン)は、「今日の福音のイエス様の言葉は厳しく聞こえますが、実は私たちへの愛のメッセージ。それを感謝と喜びをもって受け止めましょう」と話された。

聖餐となる。聖歌隊による奉献アンセム「O taste and see(味わい、見よ)」が歌われた。女子聖歌隊員のソプラノ先唱が美しかった。この気高い調べの聖歌は「グリーンスリーヴズによる幻想曲」で有名なヴォーン・ウィリアムズ(注1)の作曲。さらに、この日の陪餐聖歌「恵み深き主よ」(注2)は、キングス・カレッジ聖歌隊のCDを聴いて以来、私の最も好きな聖歌だった。これを思い出深い図書館旧館で歌ったのは大きな喜びだ。この日も聖歌を通して、私は豊かな恵みを受けた。

礼拝後、この日もキャンパスを散策した。古いレンガ造の門柱が建つ立教大学の正門。入口の幅は学生同士の肩が触れ合うほど窮屈なので、私たちは「六大学一の狭き門」と自嘲していたものだ。この正門から道路を渡ると、5号館という平凡な校舎がある。入学式後、ここでクラス別オリエンテーションが行われた。語学や体育を通してクラスに友人もできた。皆川達夫先生の音楽学を受け、またサークルのたまり場「コモンルーム」があったのも5号館だ。嗚呼、我が青春の5号館。


六大学一の「狭き門」、立教大学正門
(道路を隔てた後方に見える校舎が5号館)

(注1):Ralph Vaughan Williams(1872-1958年)。ヴォーン・ウィリアムズと言えば、元吹奏楽部員の私は「イギリス民謡組曲」を思い出す。ブラバン少年少女にとって永遠不滅の名曲である。
(注2):作曲は英国のパリー(Hubert Parry:1848-1918年)。パリーのもう一つの傑作聖歌「エルサレム」はロンドン名物「プロムナード・コンサート」の最終夜で聴衆が大合唱する定番曲となっている。『日本聖公会聖歌集』にも収録されている(426「希望と祈りと」)。

◆聖餐式で歌われた聖歌:
ミサ曲譜2(キリエ、大栄光の歌、サンクトゥス、アニュス・デイ)、入堂聖歌:521「主よ終わりまで」、続唱聖歌:514「主の声に応え」、奉献アンセム:ヴォーン・ウィリアムズ作曲「O taste and see」(聖歌隊奉唱)、奉献聖歌:261「神のみ子なる」、陪餐アンセム:ローズ作曲「Hear o my Lord」(聖歌隊奉唱)、陪餐聖歌:511「恵み深き主よ」、派遣聖歌:520「いつくしみ深き」。(番号は「日本聖公会聖歌集」による)

◆主な参考CDなど:
・CD「英国吹奏楽名曲選」 バンクス指揮/英国空軍中央軍楽隊(EMI:TOCE-6035)
・CD「キングズ・カレッジ合唱団の讃美歌集」 キングズ・カレッジ合唱団(London:POCL-5070)
・CD「ザ・ラスト・ナイト・オブ・ザ・プロムス」 ロッホラン指揮/BBC交響楽団(Crown:CRCB-6105)
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