三多摩の鐘

The Bells of San Tama -関東のキリスト教会巡り-

立教学院諸聖徒礼拝堂(日本聖公会)

2012年12月15日 | 聖公会の教会
1918年竣工の立教大学モリス館
(住所:東京都豊島区西池袋3-34-1)

12月9日(日)、立教大学のチャペルで降臨節第2主日の聖餐式に参列した。ここは日本聖公会東京教区に属し、正式には立教学院諸聖徒礼拝堂という。私が聖公会の主日礼拝に参列したのは今回が初めてである。聖公会は「歴史的には16世紀、英国における宗教改革からはじまった教会で、ローマ・カトリック教会の伝統とプロテスタント教会の精神を併せ持つ教会」といわれる。1874年、立教大学は米国聖公会の宣教師ウィリアムズによって創立された。

午前10時、入堂聖歌「愛する民を」を歌う。パイプオルガンの壮麗な響き、聖歌の肺腑を衝く調べ、厳かな礼拝堂。私は英国の古教会を思わせる雰囲気に感極まってしまった。福音朗読は、カトリック教会の待降節第2主日と同じ個所(ルカ3・1-6)。佐藤忠男主教(立教学院チャプレン長)は、「降臨節第2主日を迎え、アドヴェントのローソクも2本目が灯りました。私たちは御降誕の救いの御業を待ち望み、その日を心から賛美したいと思います」と話された。

聖餐式の流れは、カトリックのミサとよく似ている。参入(開祭の儀)の後、み言葉を聞き(言葉の典礼)、聖餐(感謝の典礼)となる。振香する司祭、ひざまずく会衆、両形態による陪餐(拝領)。語弊があるかもしれないが、「カトリックよりもカトリック的」な礼拝様式だった。聖歌隊の歌声、アコライトギルド(祭壇奉仕者会)の所作も美しかった(何れも立教大学の学生団体)。しかし、何と言っても魂を揺さぶる聖歌の数々は格別である。明日への希望が湧く調べだった。


礼拝堂内観(1918年竣工)


礼拝堂外観

◆聖餐式で歌われた聖歌:
ミサ曲譜3-a(キリエ、サンクトゥス、アニュス・デイ)、入堂聖歌:61「愛する民を」、続唱聖歌:60「ヨルダンのほとり」、奉献聖歌:57「闇は消えて」、派遣聖歌:63「天からさばきの」。(番号は「日本聖公会聖歌集」による)

◆主な参考文献など:
・「Invitation, Rikkyo University Chapel 2012」(立教大学チャプレン室・2012年)
・「聖公会が大切にしてきたもの」 西原廉太著(聖公会出版・2010年)

<懺悔録>
かつて、私は立教の学生だったが、入学後1年で中退してしまった。久しぶりにキャンパスを散策すると、あの頃の思い出が次々と甦ってきた。在学中にチャペルの扉を開けていたら、浅はかな考えを改めただろうか。今となっては後悔だけが残っている。次回の主日礼拝も参列したい。
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