三多摩の鐘

The Bells of San Tama -関東のキリスト教会巡り-

チマッティ神父の「月命日」ミサ

2015年07月07日 | ミサ聖祭
調布サレジオ神学院前のドン・ボスコ像
(住所:東京都調布市富士見町3-21-12)

新国立競技場の無謀な建設計画が迷走している。アテネや北京五輪では、開催国の「無能」を罵っていた傲慢なニッポン人が、今や嘲笑の的となり、滑稽な「バベルの塔」を巨額の工費でこしらえようとしている。以前、某カリスマ神父は「(五輪よりも)『やるべきことあるだろう』とか文句言う人は、その『やるべきこと』をやっているのか」と言い放った。だが、この国に安倍晋三の大嘘が招いた五輪の「現実逃避」は必要ない。「やるべきこと」は、為政者の妄言に与(くみ)しない良識を養うことだろう。

7月6日(月)、調布のチマッティ記念聖堂で、チマッティ神父の取次を願うミサに与った。毎月6日はチマッティ神父の「月命日」で、その遺徳を偲ぶ特別なミサが捧げられている。この日はうっとうしい梅雨空にもかかわらず、聖堂は多数の会衆が集まっていた。午前10時30分、ミサ開祭。入祭の歌「刈り入れは」や荘厳なミサ曲など、“音楽家”チマッティ神父の名歌を歌う。司式はチマッティ資料館館長のガエタノ・コンプリ神父。福音朗読は「指導者の娘とイエスの服に触れる女」(マタイ9・18-26)。

「先月、教皇様が環境問題への回勅『ラウダート・シ(Laudato si')』を発表されました。神様が自然を創造されたのに、私たちはそれを軽んじている。自然破壊、人命軽視の風潮は、神様を理解していない証拠です。自然科学の博士号を取得したチマッティ神父は、自然界が神の家(ベテル)であることを分かっていました」。コンプリ神父の説教は示唆に富んでいた。いま、原発再稼働や戦争法案を強行せんとする極東の愚かな島国は、教皇様のメッセージをどのように受け止めるのだろうか。


チマッティ神父(左)とアントニオ・カヴォリ神父(右)
<昭和初期、宮崎・大分「独立宣教区」時代の写真>


チマッティ神父、愛用の眼鏡と懐中時計
<前掲写真と共に、チマッティ資料館で撮影>

◆この日のミサ中の主な歌:
チマッティ神父のミサ曲(1940年作の日本語ミサ曲)、入祭:「刈り入れは」、拝領:「輝ける聖母マリア」、閉祭:「アヴェ・マリア」(以上、チマッティ神父作曲)。
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