三多摩の鐘

The Bells of San Tama -関東のキリスト教会巡り-

チマッティ神父の「命日」ミサ

2012年10月08日 | ミサ聖祭
尊者ヴィンチェンツォ・チマッティ神父
(Venerabile Vincenzo Cimatti:1879-1965)

10月6日(土)、調布サレジオ神学院のチマッティ記念聖堂で、チマッティ神父の取り次ぎを願うミサに与った。1926年、サレジオ会の宣教師として来日したチマッティ神父は、日本の青少年や貧しい人々のために教育・福祉事業を興し、サレジオ会の創立者ドン・ボスコの理想を実践。豊かな楽才にも恵まれ、名歌「アヴェ・マリア(作品番号191)」を含む900曲以上の作品を残した。毎月6日の「月命日」には、その遺徳を偲ぶ特別なミサが捧げられている。

午前10時30分、ミサ開祭。私は「月命日」のミサに与ったことはあるが、今回は年に一度の「命日」ミサだった。1965年10月6日、今から47年前のこの日にチマッティ神父は帰天された。当時、私はこの世に生を受けておらず、チマッティ神父と時代をともにすることはなかった。そんなことを考えているうちに、入祭の歌「刈り入れは」が始まった。ミサ曲を始め、主な歌はチマッティ神父の作曲である。司式はチマッティ資料館館長のガエタノ・コンプリ神父。

コンプリ神父は、「第2ヴァチカン公会議の開催から50年が経ち、間もなく信仰年が始まります。教会の使命は福音宣教ですが、そのためには信仰を知ること、公会議の趣旨を学ぶことが必要です。チマッティ神父は会期中に帰天しましたが、最後まで公会議の理解に努めていたのです」と話された。ミサ後、コンプリ神父と会衆は野外のルルドに移動し、ロザリオ一連を捧げた。この聖母像にはチマッティ神父の特別な思いが込められているという(注)


ミサ当日、調布サレジオ神学院のルルドにて


チマッティ記念聖堂、入口前の聖ドメニコ・サヴィオ像

(注):コンプリ神父は説教の中で、チマッティ神父が調布の神学院で綴った日誌を紹介された。それによると、この御像は1962年10月11日に祝別されている。その日は神の母聖マリアの祭日で(現在は1月1日)、第2ヴァチカン公会議の開会式が行なわれた。

◆この日のミサ中の主な歌:
チマッティ神父のミサ曲(1940年作の日本語ミサ曲)、入祭:「刈り入れは」、閉祭:「アヴェ・マリア」(以上、チマッティ神父作曲)。福音朗読は、イエスが派遣された72人が帰還する場面(ルカ10・17-24)。
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