三多摩の鐘

The Bells of San Tama -関東のキリスト教会巡り-

四旬節第3主日のミサ

2012年03月12日 | ミサ聖祭
ある晴れた日のカトリック八王子教会
(住所:東京都八王子市本町16-3)

東日本大震災の発生から一年が経過した。死者は1万5千人を超え、今なお3千人もの人々が行方不明であり、34万人以上が避難生活を強いられている。原発事故の「収束宣言」にもかかわらず、放射性物質の飛散は止まっていない。そして、「なぜ神や仏は沈黙されているのか」という疑問も消えない(石原慎太郎によれば、「我欲への天罰だ」という)。無力無能な私は、ささやかな義援金を献げ、脱原発署名に賛同し、そして教会で祈ることしか出来ない。

3月11日(日)、八王子教会で四旬節第3主日のミサに与った。その前日は1945年の東京大空襲の日であり、米軍の無差別爆撃によって、10万人以上の尊い命が犠牲となった。この67年前の惨禍も忘れてはならないと思う。午前7時、ミサ開祭。福音朗読は、イエスが神殿から商人を追い出した場面(ヨハネ2・13-25)。主任司祭の稲川圭三神父は、「私たち一人一人が神様の神殿です。全ての人が神様の神殿であることを祈りたいと思います」と話された。

「震災で亡くなられた全ての方々は、神様が共にいてくださる命です。人間は神様のお住まいになる永遠だということを祈ってくださっています。地上に残された私たちも共に祈りましょう」。震災から一年の日のミサが終わった。私も神に「なぜ」を問いかけたいが、まず犠牲者の永遠の安息と、被災地の復興を祈り続けよう。「万軍の主はわたしたちと共にいます(詩編46・8)」(注)。きょうのミサでは、M神学生、いやM新助祭が、稲川神父の補佐をされていた。


カトリック鶴見教会の聖母子像
(住所:神奈川県横浜市鶴見区東寺尾中台37-6)
“ Pie Jesu Domine, dona eis requiem... ”

(注):この詩編の冒頭の一節「神はわたしたちの避けどころ」を基に、宗教「改革」者のマルティン・ルターが讃美歌「神はわがやぐら」を作詞・作曲。参考CD「なつかしの讃美歌名曲ベスト40」(Canyon:PCCL-00587)。

◆この日のミサ中の主な歌:
ミサ曲4(典礼聖歌215-217)、入祭:典礼聖歌42「神のおきてを喜び」、奉納:典礼聖歌171「わたしたちは神の民」、拝領:典礼聖歌139「すべての人の救いを(2)」、閉祭:カトリック聖歌391「聖なるかぞくの」。
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