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勝海舟との出会いー原胤昭の場合

2010-12-23 08:06:11 | 日記
原胤昭という明治の時期に幕末には与力、明治に入ってからは教誨師としての経験を活かし出獄人保護に熱心に活動した人がいました。
この人が明治に入ってかなり経ってから、人の紹介を得て勝海舟に会っています。その時の勝海舟の対応が面白いので紹介します。
勝海舟と原胤昭の次のような対話がありました。

(勝海舟)「おまえは道楽者だよ。出獄人なんかを保護してやるなんて、それはおまえの道楽だ」
(原胤昭)「キリスト教信念のおかげで沈思黙考して一番大いに考え込んだ・・・左様ですねえ。道楽といえば道楽です。月給を貰って勤めたでも無し。誰に頼まれたことでもなし、ただ神の旨を心に体して斯うせねばらないと観念して行っているまでで、行ってみれば又そこに楽しみが湧いて、自ら喜び進んで斯んな事をやって来たものですから、道楽と仰言れば道楽ですね」
(勝海舟)「お前は本ものだ、お前ならばやれる。しっかりやって呉れ。今のように俺が罵倒すると大概の者は怒ってしまう。向きになって論じてくるがお前は怒らない。本当に道楽にして居るとしか思えない」
(「真理への途上」雨貝行麿・近代文芸社より)

原胤昭の持っている素晴らしいものを勝海舟らしい言い方で表現しています。また、この二人の対話は一見対立しそうでもお互いの深い理解の下に通い合っているようです。
現代はなかなか短絡的で、世間のそこらかしこで人の争いごとがおきています。人と人とのせっかくの出会いが争って分裂しています。
立場が違ったり考え方や生き方が違っても、また違っているからこそお互いの持っていないものを分かち合うことが素敵な社会を創りあげていく方法だと思います。

私は前に肝炎患者さんの支援活動を行っていて肝炎の患者会で言われたことがあります。
「あなたはお金にならない活動ばかりやっていて、かすみでもくっているのかね?」と
自分の足りなかったこと知らなかったことの気付きを支援活動を通して気付かされ大きな生きがいを生ませてもらって元気をいただきました。患者さんに元気をもらうというのもおかしいとおもわれるかもしれませんが、人それぞれにどんな人でも素敵なものを持っているとおもいます。人と人との出会いを通してお互いの素敵なものを分かち合って明るい素敵な社会を創っていきましょう。
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