「僕は、かつて後藤男(後藤新平)からこういう話を聞いた。男が一日勝海舟を訪うた時、翁は『君は医学生なら首の筋肉作用ぐらいは知っているだろうね。ろくに知らネー奴が多いよ。首を横や縦に動かすことは知っているがね。何か事が起こった時に、チョイット首を延ばして向こうの先を見とおすことのできねー者が多い』と言われたという。真にしかり、事に当たればとかく昏迷狼狽して『はて、この先は・・・』と鶴首するはなかなか難い。されば古人も、『事窮まり、勢いすぼまるの人は、常にその初心をたずぬべし』と教えている。(新渡戸稲造「修養」より)
勝海舟から後藤新平へ、そして新渡戸稲造へ、物事の視点もまた、人物の出会いによって教えられ引き継がれいくのでしょう。古き良き教えは現代まで引き継がれているでしょうか?反省、反省・・・
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