勝海舟の人生に学ぶ

若い頃の勝海舟は幕臣でありながら無役の御家人でそうとうな貧乏暮しをしていました。剣術や禅で修行を積み重ね、蘭学を独学で身につけ、その苦労が実って幕府の役職についていったのですが、勝海舟の面白いところは、その苦労を楽しんでいるかのように、人から見ればそうとう大変なことを苦にせずやっているところです。好奇心が高かったのでしょう。貧乏で買えもしない高額な蘭学書を本屋に行って立ち読みするーそれを見た豪商が高額な書物を買って、勝海舟に貸与して勝海舟は夜どうし写本するーこういう苦労が後に幕府を動かすような力になっていたのです。やはり貧しさや苦しさは体験によって後に世の中のために動かしていくのでしょう。