とかく勝海舟というと江戸城無血開城で政治的な場面が思い出されることが多いでしょう。勝海舟は幕末から明治にかけていくつもの国難を自ら創ってきた人間関係で敵味方関係なく交流し争わずして平和裏に対応してきました。その基礎をつくったのは親爺勝小吉に母お信、妹お順、妻民子の家族愛。貧乏旗本の無役の御家人出身で武士の格式に関係なく江戸下町の庶民の中で育ち芸者と結ばれ家族で若き日の麟太郎を励ました光景は親子鷹に出てきます。どんなに貧乏しても、どんなに苦労しても家族の愛が力となり難関を乗り越えてきました。この体験が沈みかかった徳川幕府の中で14代将軍家茂や13代将軍家定の正室天璋院篤姫をも信頼関係をつくり幕府と対峙した薩摩・長州とも人間関係をつくり、それでいて江戸庶民のため、日本のために動いた勝海舟。この基本は家族愛にはじまる人間愛にほかなりません。
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