仁淀川日記
土佐を流れる清流・仁淀川や、高知の自然、身の回りのできごと、日常の風景を写真で紹介




好天の中、稲刈りが進んでいます。
最近は、刈り取った稲はすぐに脱穀されて籾(もみ)となり、乾燥機に入れられます。良く乾燥すると次は籾摺り(もみすり)、お米の外を包んでいる皮が取り除かれて玄米となります。



(Photo with Nikon D200 Tamron SP 90mm F/2.8 Di Macro : f=90mm F6.3 1/160sec -0.3EV +PL ISO100 RAW)

私が子どもの頃は、庭で脱穀や籾摺りをしていました。
脱穀は足踏み式の脱穀機で、丸いドラムに”Uの字”型の金具が付いたものをぶんぶんと回します。それに刈り取って乾燥させた稲束を当て、籾をそぎ落としていきます。
あまり大きな束を差し込むと、引く力が強くて稲束が巻き込まれてしまうこともあり、注意が必要でした。


(Photo with Nikon D200 Tamron SP 90mm F/2.8 Di Macro : f=90mm F7.1 1/160sec -0.3EV ISO100 RAW)

当時は籾摺りが一番の大仕事だったような気がします。大きな籾摺り機と発動機がセットになってやってきてまず、位置決めをします。
籾摺り機は、発動機とベルトで繋がれて動きます。ベルトの長さに合わせて位置を決め、鉄棒を打ち込んで動かないように固定します。


(Photo with Nikon D80 SIGMA 10-20mm F/4-5.6 EX DC : f=10mm F4 1/50sec -0.7EV ISO100 RAW)

最初に、ベルトを掛けない状態で発動機だけを始動させます。圧縮弁を調節しながら、大きな弾み車をレバーでよいしょよいしょと回していき、ある程度回転数に弾みが付いたところで弁を離してやるとポンポンという音を立てて動き出します。
回転数が安定したところで、籾摺り機のプーリーに掛けたベルトを、回転している発動機のプーリーにあてがいながら一気に押し込みます。


(Photo with Nikon D200 Tamron SP 90mm F/2.8 Di Macro : f=90mm F5.6 1/400sec -0.3EV +PL ISO100 RAW)

クラッチがあるわけでなく、回っている発動機のプーリーにベルトを掛けるのですから、なかなかコツが要りました。時々はうまくはまらなくてすぐに外れたり、籾摺り機の負荷が大きすぎて発動機が止まったりすることもありました。


(Photo with Nikon D200 Tamron SP 90mm F/2.8 Di Macro : f=90mm F5.6 1/180sec -0.3EV +PL ISO100 RAW)

全てが動き出すと子どもの出る幕はありませんが、発動機の振動で冷却水の表面が揺れたり、丸い給油機の液面が徐々に下がっていく様子など、そして時々、ベルトの滑り止めに回転しているベルトに松ヤニを塗る作業など、大人の仕事にほれぼれと見とれたものでした。


(Photo with Nikon D200 Tamron SP 90mm F/2.8 Di Macro : f=90mm F5.6 1/320sec -0.3EV +PL ISO100 RAW)

しかし今は、それらもほとんどが一貫した作業になってしまい、刈り取って数日後には新米となって出荷されます。
我が家にも早ければ明日、新米が届く予定です。太陽の恵みと、農家のご苦労に感謝していただきたいと思います。

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