浅草の木材バカ四代

東京下町・浅草の材木屋。四代目社長日記

ノビの世界

2014-07-14 00:00:00 | 木の話題
木材を売る際、例えば下記のように表記します。
幅910ミリ×長さ1820ミリ。
でも実際に採寸してみると、幅915ミリ×長さ1825ミリだったり、
幅908ミリ×長さ1818ミリだったりします。
どうしてかと言うと、下記の三つが挙げられます。

・木材の収縮対策
・製造機械の性格
・輸送中の傷対策

木材は大気中の湿気を吸ったり、自らの含水率を吐いたりする性格があります。
湿気を吸えば大きくなり、吐けば小さくなります。
(その際に反りというまた別の問題が発生します)
そのため、製造時には少し大きめにカットしておかないと、使う時にサイズが違ってしまう可能性があるのです。

次に、木材の規格サイズは量産します。
製造機械は大きく、カットする刃も厚いものを使います。
一枚一枚が多少ずれることがあります。
正確には直角も出ていません。

あと、お客様の手許にお届けするまでに、サイズが大きいので傷つけてしまう可能性があります。
現場で大工さん等がカットして使うことをメインに想定しているため、大きめにしておくのです。
また、カットする際には鋸目が削られるため、少し大きめにしておきます。

そうは言っても、エンドユーザー様にお使いいただくケースが増えています。
ジャストサイズだと思われて購入される方もいらっしゃいます。
あらかじめお伝えしておかないといけませんし、今後はジャストサイズが主流になってくると思います。

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