浅草の木材バカ四代

東京下町・浅草の材木屋。四代目社長日記

レバノン杉

2005-05-25 11:57:52 | 木の話題
私はレバノンには多少親近感があります。
なぜなら、十数年前にレバノンのすぐそばのイスラエルで働いていた経験があるからです。
それともう一つは、国旗に木(レバノン杉)の絵を使っているからです。
レバノン杉はマツ科の針葉樹で、高さ40m幹周り10mにもなる木です。
腐朽や虫に強い良材だったのですが、生育している場所が最古の文明といわれるエジプトとメソポタミアに挟まれている為に、ほとんど伐り出されてしまいました。
王家の谷で発見されたツタンカーメン王の金張り人型棺は、この樹を彫り込んだものだそうです。
今でもレバノン杉が残っているのはごくわずかになってしまったのです。
樹齢6000年の巨樹はわずかに一本。
樹齢数千年の巨樹は約30本です。
そのレバノンでは、この2月28日に親シリア派の内閣が、市民による民主化推進デモの圧力で総辞職しました。
名づけて「杉の革命(シダー・レボリューション)」といわれています。
レバノンが、はやく昔のような杉がたくさん生えている美しい国になるように祈っています。
コメント (2)
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