江別創造舎

活動コンセプト
「個が生き、個が活かされる地域(マチ)づくり」
「地域が生き、地域が活かされる人(ヒト)づくり」

10万都市の実現と足取り

2016年04月01日 | 歴史・文化

 平成3年11月5日、江別は人口10万人を突破し、北見市に次いで道内10番目の10万都市となりました。

 これは、道内では12年ぶりの朗報となりました。
しかし、江別にとっては、明治11年の開基から数え、113年目のことでした。
 この日、岡市長は市庁舎ホールにおけるセレモニーで「市民がいつまでも、故郷として住み続けたいと思う快適な街づくりに努めたい。そのため21世紀に向けて江別市の持つ自然環境の特性や諸条件を最大限に生かした魅力ある街づくりを目指したい」とその喜びと抱負を語りました。

 平成2年の国勢調査におき、北海道は大正9年の同調査始まって以来、はじめての人口減を記録、にわかに人口問題がクローズアップされていた時だけに、江別市関係者の喜びはひとしおといえます。

 江別市が、はじめて10万都市の実現を日程表に載せたのは、46年度策定の第2期江別市総合建設計画でした。
 同計画は10年後の55年に10万人を想定しました。
その要因として、過去10年間の人口の伸びに加え、
(1)第3期北海道総合開発で、札幌市を中心とした広域都市圏の形成が積極的に考えられること
(2)出生率が全道、全国平均を上回っており、この傾向は大麻(おおあさ)団地を中心に今後数年は続くと考えられる
以上の要因が挙げられました。

 当時、この55年10万都市実現は、無理な背伸びとは思われませんでした。
大麻(おおあさ)団地の開発を契機に、江別の人口は急激に増加し、その増加率を45年でみると、40年に上位にあたった札幌、苫小牧を上回る43.3%と、全道一の伸びをみせたからです。
 これを地域別にみると、増加ベスト3は、大麻(おおあさ)団地が16,952人と全体の増加数19,252人の約88%を占め、次いで同団地に連単する元野幌が3,106人、そして40年から東郊地区土地区画整理事業の始まった江別太の1,240人です。

 この間(40~45年)の年平均人口増加率は7.5%の高率でした。
しかし、大麻(おおあさ)団地の入居が一段落するとともに依然全道平均を大きく上回って入るものの、総体的に沈静化の傾向を示すことになりました。
ちなみに50年の国勢調査では人口77,624人でした。
45年調査時から13,862人の増、増加率は約21.7%と道内市では3番目の伸びを見ましたが、建設計画で想定した50年81,500人には約4,000人足りない状態での推移となりました。


註:江別市総務部「えべつ昭和史」778-779頁.
写真:平成3年11月5日人口10万人達成セレモニー
 同上書778頁掲載写真を複写し、江別創造舎ブログ及び江別創造舎facebookに掲載いたしております。

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