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江別創造舎

活動コンセプト
「個が生き、個が活かされる地域(マチ)づくり」
「地域が生き、地域が活かされる人(ヒト)づくり」

講演「北海道埋蔵文化財行政の黎明期・苫小牧市」開催のご案内!

2011年01月31日 | イベント
このたび、講演「北海道埋蔵文化財行政の黎明期・苫小牧市」開催のご案内をいたします!

北海道埋蔵文化財センター主催冬季講演会「北海道埋蔵文化財行政の黎明期・苫小牧市」が開催されます。
講師は、元苫小牧市埋蔵文化財センター所長の佐藤一夫氏です。

北海道埋蔵文化財センター主催冬季講演会の日程は、下記のとおりです。
1.日 程   2011年2月5日(土)13:30-15:30
2.場 所   北海道埋蔵文化財センター2階研修室
3.講 師   佐藤一夫氏(元苫小牧埋蔵文化財センター所長)
4.題 目   「北海道埋蔵文化財行政の黎明期・苫小牧市」
5.定 員   先着150名
6.入場料   無料
7.問合先   北海道埋蔵文化財センター
          011−386−3231

写真:北海道埋蔵文化財センター玄関横に展示されている土器
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納税組合

2011年01月30日 | 歴史・文化

税金の収納が、行政の重要課題であることは、昔も今も変わりありませんでした。

特に町税が頼りのこの頃、収納率の多寡には大きな関心が払われました。
国税の収納率は、毎年95%を超え、大正4年度などほぼ完納に近かったのです。
「所得税営業税ノ如キハ毎期完納ノ好成績ヲ得、札幌税務署管内各町村中其冠タル成績ヲ現ハセリ、然ルニ地方税及町税ニ在ッテハ未ダ好成績ヲ挙グルヲ得ズ、甚ダ遺憾トスル所ナリ」(「江別町事務概況」大正5年)。
国税における「其冠タル」成績は肯けていましたが、肝心の町税については同年の地方税(道税)の収納率は92%、町税に至っては80%に過ぎませんでした。そこで町は、町内を10区に分け、職員が地区を受け持って督励することにしました。しかし、はかばかしい効果は上がりませんでした。

納税督励ハ反テ納税者ノ依頼心ヲ助長シ、納税思想ニ悪影響ヲ来スヲ以テ全廃シ、一面部長組長等ノ活動ヲ促シ、納税者ノ自覚ニ依リ成績改善ニ努力シタル(「江別町事務概況」大正10年)。

集団の強制力により自覚を促そうというものでした。
事実、道庁では、貯蓄奨励、税金滞納の矯正のため、貯金組合や納税組合の設立を強力に指導していました。
町もこれを受けて、地域ぐるみの納税思想普及や納税成績の向上を目指し、地区ごとに納税組合設立を呼びかけました。
納税組合の設立は、急速に進み、大正14年までに16組合、1,346人となり、大正15年に13組合、532人が新たに加わりました。
 そして、6年度以降、納税率が急速に高まりました。
8年度の町税収納率は、96%台に達しました。

根本的改善ノ方策ハ、納税組合ノ普及発達ニアル、而シテ本年度ニ於テ既ニ新タニ設立セルハ富士ニシテ、江別野幌両兵村納税組合ト共ニ、相当ノ成績ヲ収メつつあり(「江別事務概況」大正11年)。

(参考)
当ブログ2011年1月25日(火)「兵事と公衆衛生」
当ブログ2011年1月22日(土)「大正期の財政事情ー不況と増税」
当ブログ2011年1月21日(金)「石狩川架橋」
当ブログ2011年1月12日(水)「北海道道路令公布」
当ブログ2010年12月30日(木)「大正の風」
当ブログ2010年12月29日(水)「町村制の意味」
当ブログ2010年12月28日(火)「三村合併江別村トナス」
当ブログ2010年12月27日(月)「郡界の変更」
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当ブログ2010年 9月 2日(火)「三角測量の開始」
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当ブログ2010年 8月12日(水)「武四郎北海道国郡図の限界」
当ブログ2010年 8月11日(火)「国郡選定と地図作製の影響」
当ブログ2010年 8月 9日(月)「国郡選定と北海道国郡図」
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当ブログ2010年 6月20日(日)「集団移民の最初の冬」
当ブログ2010年 6月17日(木)「障害を乗り越えた集団移民の実現」
当ブログ2010年 6月14日(月)「独立移民入植」
当ブログ2010年 6月12日(土)「北越殖民社が越後と交わした互換約定書」
当ブログ2010年 6月11日(金)「殖民社の創立」
当ブログ2010年 6月10日(木)「野幌兵村と日露戦争」
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当ブログ2010年 6月 7日(月)「屯田兵二足の草鞋」
当ブログ2010年 6月 3日(木)「ラッパの響き」
当ブログ2010年 6月 2日(水)「江別村の設置」
当ブログ2010年 5月31日(月)「制度の変遷」
当ブログ2010年 5月30日(日)「屯田兵移住のみちのり」
当ブログ2010年 5月29日(土)「屯田兵設置の目的」
当ブログ2010年 5月26日(水)「屯田兵の設置」
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当ブログ2010年 5月23日(日)「組合事業」
当ブログ2010年 5月20日(木)「共救組合設立」
当ブログ2010年 5月19日(水)「廃使置県・保護の打ち切り」
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当ブログ2010年 5月10日(月)「小樽から対雁へ」
当ブログ2010年 5月 8日(土)「宗谷越冬と先遺隊」
当ブログ2010年 5月 7日(金)「日露樺太千島交換条約」
当ブログ2010年 4月30日(金)「対雁の市街地的発展から農村村形成」
当ブログ2010年 4月28日(水)「豊平川の流れ」
当ブログ2010年 4月27日(火)「幌内鉄道と村の衰退」
当ブログ2010年 4月22日(木)「函館・福山・江差」
当ブログ2010年 4月21日(水)「室蘭の状況」
当ブログ2010年 4月20日(火)「根室・釧路・厚岸の状況」
当ブログ2010年 4月19日(月)「小樽港の発展」
当ブログ2010年 4月18日(日)「札幌市街の発展」
当ブログ2010年 4月16日(金)「対雁駅逓所開設」
当ブログ2010年 4月15日(木)「対雁街道開設」
当ブログ2010年 4月14日(水)「ライマンが見た対雁」
当ブログ2010年 4月13日(火)「移民の挫折」
当ブログ2010年 4月12日(月)「最初の集団移民」
当ブログ2010年 4月11日(日)「従駕日録」
当ブログ2010年 4月10日(土)「開拓使の設置」
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当ブログ2009年 7月10日(金)「れんが100年」
当ブログ2009年 6月30日(火)「夕張鉄道接続駅ー野幌駅」
当ブログ2009年 5月10日(日)「明治期の製造業 木工場」
当ブログ2009年 4月 6日(月)「大正7年北海道食物百番附」
当ブログ2009年 1月13日(火)「郵便業務の開始」
当ブログ2008年12月19日(金)「人力軌道」
当ブログ2008年11月 9日(日)「通信の発達」
当ブログ2008年11月 3日(月)「野幌市街地」
当ブログ2008年10月28日(火)「野幌駅の開業」
当ブログ2008年10月17日(金)「北海道炭礦鉄道会社から北海道鉄道株式会社へ改称」
当ブログ2008年10月 3日(金)「江別市章制定と江別市民憲章」
当ブログ2008年 9月11日(木)「最初の機関車 義経号.弁慶号」
当ブログ2008年 9月 3日(水)「要衝 江別港」
当ブログ2008年 8月 1日(金)「上川丸の就航」
当ブログ2008年 7月21日(月)「江別村商家」
当ブログ2008年 7月19日(土)「北海道三県の諸事業分割」
当ブログ2008年 7月10日(木)「空知集治監の開設」
当ブログ2008年 7月 5日(土)「対雁郵便局から江別郵便局へ」
当ブログ2008年 7月 4日(金)「駅逓所開設」
当ブログ2008年 7月 3日(木)「教頭頭取兼顧問ケプロンの北海道開拓」
当ブログ2008年 7月 2日(水)「札幌ー対雁ー江別ー岩見沢道路開通」
当ブログ2008年 7月 1日(火)「榎本武揚 顕彰碑騎馬像」
当ブログ2008年 6月30日(月)「江別最初の学校ー対雁学校」
当ブログ2008年 6月28日(土)「対雁学校の教育」
当ブログ2008年 6月26日(木)「移民扶助規則2」
当ブログ2008年 6月24日(火)「石狩川沿岸」
当ブログ2008年 6月23日(月)「北越殖民社の開拓」
当ブログ2008年 6月22日(日)「国内3番目に開通した幌内鉄道ー江別駅の誕生」
当ブログ2008年 6月20日(金)「移民扶助規則設定」
当ブログ2008年 6月19日(木)「蝦夷地改称2」
当ブログ2008年 6月19日(木)「飛騨屋と石狩山伐木」
当ブログ2008年 6月16日(月)「蝦夷地から北海道へ改称ー蝦夷地は皇国の北門」
当ブログ2008年 6月12日(木)「村名選定ー江別村」
当ブログ2008年 6月11日(水)「江別屯田兵入地」
当ブログ2008年 6月10日(火)「地名解」
当ブログ2008年 6月 9日(月)「場所請負制の成立」
当ブログ2008年 6月 7日(土)「元禄御国絵図」
当ブログ2008年 6月 4日(水)「屯田兵制度の設置」

註:江別市総務部「新江別市史」398-399頁.
写真:江別市章(江別市野幌公民館にて撮影)

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第62回さっぽろ雪まつり開催のご案内!

2011年01月29日 | 地域

このたび、第62回さっぽろ雪まつり開催のご案内をいたします!

1950年、札幌の中学生・高校生による6体の雪像が大通公園に設置されてから62回を迎えるさっぽろ雪まつりが、まもなく開催されます。
現在五つの大雪像をはじめ企業、団体等による各種雪像が製作中です!

本年の大雪像は、次の5体です。
観光王国宣言!北海道
ミュージカル『ライオンキング』
天壇祈念殿
国宝本願寺 飛雲閣
サザエさん

大雪像制作模様は、こちらでご覧いただけます。

第62回さっぽろ雪まつりの日程は、下記のとおりです。
1.期間   2011年2月7日(月)~2月13日(日)

2.場所   さっぽろ大通公園会場(西1丁目~西12丁目)
つどーむ会場(札幌東区栄町885番地1)
すすきの会場(南4条通り~南7条通り)
すすきの会場では、氷の祭典(氷彫刻)が開催されます。 

各会場には、現在の状況をご覧いただけるライブカメラが設置されています。こちらでご確認いただけます。

写真:2010年度さっぽろ雪まつり雪像「北の家族」

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世界寺子屋運動開催のご案内!

2011年01月28日 | 地域

このたび、世界寺子屋運動開催のご案内をいたします!

札幌市厚別(あつべつ)区所在厚別通小学校では、世界寺子屋運動開催中です。
世界寺子屋運動は、書き損じた葉書を回収し、ユネスコ協会に送付して、カンボジアに学校に行けない子どもたちのための学校を建設する活動です。

厚別通小学校ホームページによると、葉書1枚で下記が購入できます。
アフガニスタン ノート2冊 
インド     石盤1個
カンボジア   消しゴム2個
ラオス     チョーク35本
ネパール    鉛筆7本

現在1,881枚、目標1万枚です!
ぜひ、投函前の書き損じた葉書(年賀葉書も可)をお持ちの方は、ご協力ください!

厚別通小学校世界寺子屋運動開催については、下記のとおりです。

1.回収期間  2011年2月20日
上記期間以降(現6年生卒業後)は、後輩に受け継がれています。

2.回  収  先  厚別通小学校
札幌市厚別区厚別西四条三丁目10-30
厚別通小学校の他にも、下記にて回収支援を行っています。
厚別北中学校・厚別西保育園・厚別西児童会館・第二あつべつ幼稚園
西友厚別店・サンクス厚別西店・厚別西地区センター・厚別西二条郵便局・ファミリーマート厚別西三条店・NTTドコモショップ厚別西店・ツルハドラッグ厚別西店・ネッツトヨタプラザあつべつ などです。

3.問合せ先  厚別通小学校(011−892−7555)

厚別通小学校世界寺子屋運動については、こちらをご覧ください。

(参考)
当ブログ2010年2月22日(月)「世界寺子屋運動ー書き損じ葉書収集のご案内!」
当ブログ2009年2月 9日(月) 「書き損じた葉書の回収によりカンボジアに学校建設を!」

写真:2009年度札幌ホワイトイルミネーションの模様

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北海道開拓記念館連続講座「はじめての古文書」開催のご案内!

2011年01月27日 | イベント

このたび、北海道開拓記念館連続講座「はじめての古文書」開催のご案内をいたします!

北海道開拓記念館古文書講座3回連続講座が開催されます。
本講座は、初心者対象とし、用例等を用いて古文書の基礎について分かり易く解説されます。
なお、本講座は先着100名限定です。

北海道開拓記念館古文書3回連続講座「はじめての古文書」の日程は、下記のとおりです。
1.日 程   2011年1月29日(土)・2月12日(土)・2月26日(土)
いずれも13:30~15:30
2.場 所   北海道開拓記念館講堂

3.講 師   三浦泰之氏・東敏佑氏(両氏共に同館学芸員)
松本あづさ氏(藤女子大学)
4.参加費   無料
5.問合先   北海道開拓記念館行事受付専用ダイヤル
011−898−0500

写真:北海道開拓百年記念塔

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ふるさと講座江別の歴史文化遺産開催のご案内!

2011年01月26日 | イベント
このたび、ふるさと講座江別の歴史文化遺産開催のご案内をいたします!

本日(1/26)、江別市郷土資料館友の会とユネスコ協会共催ふるさと講座「江別の歴史文化遺産ー街歩きのヒント、味わい方」が開催されます!

国指定有形文化財北海道林木育種場旧庁舎をはじめ北海道指定有形文化財野幌第二中隊本部などのスライドをご覧いただきながら、江別の街の歩き方や味わい方が紹介されます。

江別市郷土資料館友の会とユネスコ協会共催「江別の歴史文化遺産」の日程は、下記のとおりです。
1.日 程  2011年1月26日(水)18:30からスタート
2.場 所  野幌公民館
3.講 師  石垣秀人氏(江別市郷土資料館館長)
4.参加費  無料

写真:北海道指定有形文化財野幌第二中隊本部
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兵事と公衆衛生

2011年01月25日 | 歴史・文化

町制が施行されたといっても、村役場当時と変わりのない13人体制であり、農会の事務を行わせるために臨時職員1名を雇うのがやっとでした。
その後、国勢調査、市街地汚物掃除法令準用地指定などを機に職員数を増やしました。

大正13(1924)年には、処務規則が改正され、庶務・勧業・経理・出納の4課が置かれ、各課に課長と主任が配置されました。
役場事務にあって、戸籍と兵事は、教育と並んで重要な柱でした。
取扱件数は、戸籍関係で大正5年度3600件、一日150件程でした。前年は、寄留法の改正で多忙でしたが、ようやく落ち着きました。口頭申告を可として、相当数に昇りました。文字の読み書きに不自由な人々のいたことが推測されます。

徴兵検査は、毎年農作業が一段落する6月末、江別小学校を会場に行われました。恵庭、千歳、広島、当別、新篠津からも受検者が集まりました。
集合時刻は、午前6時でした。遠隔の者は、宿泊を要した事でしょう。大正5年の場合、123名の受検者のうち甲種36名、乙種18名の合格者でした。
後日行われた抽籤で、現役兵18名、補充兵23名が決定しました。光栄にも現役兵に選出された者は、この年12月から3年(ただし1年は帰休)の勤めとなりました。
補充兵は、その現役兵に事故があった場合、直ちに代わりに入営しました。

徴兵を何とか逃れようと試みる者もありました。
この年も不参加者1名でした。所在不明で処分未決となっている者も少なくありませんでした。
「徴兵適齢ノ壮丁ニシテ、所在不明ノ為メ未タ徴兵上ノ虜分ヲ受ケサル者、比年累加シテ(中略)右失踪者ニ関スル報告ハ、適スル如ク速ニ之ヲ致スヲ要ス」(「江別町事務概況」大正5年)。

公衆衛生は、市街化の進行と並行して重要な課題になりました。
コレラは、明治35(1902)年の流行を最後に、羅漢・志望ともめっきり少なくなかったのですが、腸チフス、ジフテリアの患者が絶えることはありませんでした。さらに、種痘とトラコーマ対策が急務で、道庁の補助もありました。
大正7年、感冒が大流行し(スペイン風邪)、死者も出る大騒ぎになりました。

(参考)
当ブログ2011年1月22日(土)「大正期の財政事情ー不況と増税」
当ブログ2011年1月21日(金)「石狩川架橋」
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当ブログ2010年12月30日(木)「大正の風」
当ブログ2010年12月29日(水)「町村制の意味」
当ブログ2010年12月28日(火)「三村合併江別村トナス」
当ブログ2010年12月27日(月)「郡界の変更」
当ブログ2010年12月26日(日)「役場と兵村」
当ブログ2010年12月15日(水)「警察の権限」
当ブログ2010年12月14日(火)「口語歌人 伊東音次郎」
当ブログ2010年12月13日(月)「1級町村施行」
当ブログ2010年12月11日(土)「町村制の意義」
当ブログ2010年12月 8日(水)「小作問題の浮上」
当ブログ2010年12月 3日(金)「金肥の導入」
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当ブログ2010年11月16日(火)「江別の酪農」
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当ブログ2010年11月 2日(火)「札幌製糖会社設立」
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註:江別市総務部「新江別市史」395頁.
写真:江別小学校校舎と卒業生

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洞爺湖スノーチューブ無料コースオープンのご案内!

2011年01月24日 | 地域

このたび、洞爺湖スノーチューブ無料コースオープンのご案内いたします!

洞爺湖温泉のイベント情報と写真が届きましたので、皆様にご案内いたします!
洞爺湖温泉恒例のスノーチューブ無料コースが今年もオープン(1/21~)をいたしました。
チューブに乗って、コースを楽しむイベントです。
スタート地点高さ3メートルと5メートルの2コース、長さ3メートル、50メートルが設定されていますので、大人でも子どもでも楽しめるようになっています。

なお、お怪我には充分留意して、お楽しみください!
洞爺湖温泉からのメッセージ、怪我とお弁当は、自分持ち!です。

洞爺湖温泉スノーチューブについては、こちらをご覧ください。

(参考)
当ブログ2010年11月18日(金)「洞爺湖グデングデンヘブンツアー開催のご案内」
当ブログ2010年10月17日(日)「洞爺湖温泉誕生100年記念ファイナルイベント2ー秋の味覚まつり開催のご案内!」
当ブログ2010年10月 2日(土)「洞爺湖温泉誕生100年記念ファイナルイベント1」
当ブログ2010年7月20日(火)「洞爺湖温泉誕生100年事業(1)ボランティアスタッフ急募!ご案内!」
当ブログ2010年7月20日(火)「洞爺湖温泉誕生100年事業(2)ボランティアスタッフ急募!ご案内!」
当ブログ2010年4月26日(月)「緊急企画!洞爺湖で感じる贅沢な時間!開催のご案内!」
当ブログ2009年9月3日(木)「洞爺湖有珠山ジオパークを知るフットパス巡りモデルツアーのご案内!」
当ブログ2009年5月6日(水)「洞爺湖アロマセラピー・リフレクソロジーサロンのご紹介!」
当ブログ2009年5月5日(火)「洞爺湖ホーストレッキングのご案内!」
当ブログ2009年3月2日(月)「TOYA~心の旅路」
当ブログ2009年3月1日(日)「支笏湖洞爺国立公園ご案内!」
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当ブログ2009年5月5日(火)「洞爺湖ホーストレッキングのご案内!」
当ブログ2009年3月2日(月)「TOYA~心の旅路」
当ブログ2009年3月1日(日)「支笏湖洞爺国立公園ご案内!」

写真:洞爺湖温泉スノーチューブのコース(洞爺湖温泉観光協会から提供)

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北海道中小企業家同友会札幌支部江別地区新年交礼会参加ー御礼

2011年01月23日 | 地域

このたび、北海道中小企業家同友会札幌支部江別地区新年交礼会参加のご報告をいたします!

昨日(1/22)、江別市民会館にて北海道中小企業家同友会札幌支部江別地区の新年交礼会が開催され、北翔大学キャリア支援センタ−長としてセンター課長と共に出席をさせていただきました。

北海道中小企業家同友会札幌支部江別地区は、1980年12月8日江別市民会館にて第1回江別地区例会が開催され、株式会社札幌白衣代表取締役でいらっしゃった山内幹生氏が講演されました。
そして、江別地区は、30周年を迎えました。

水と緑に抱かれた江別の街は、幾多の文化の流れの中で産業を生み出してきました。
明治15(1882)年6月、幌内鉄道・札幌ー江別間試運転が開始され、同年11月3日には手宮ー幌内間約90キロメートルが開通しました。
これは、新橋ー横浜間(明治5年)、京都ー神戸間(明治10年)に次ぐ国内3番目の鉄道開通であり、先進府県を飛び越えてのものでした。
石狩川をのぞむ江別は、農産物や木材集散など水陸運輸の結節点となり、鉄道敷設と開駅は街区の形成と発展へと繋がっていったのです。

激動の21世紀社会を生き抜く江別地区中小企業家の方々が集うこの場にあって、起業家精神を強く感じた次第です。

北海道中小企業家同友会に加盟される企業数は、2010年12月末日現在で5,533社です。同友会は、「共育」を考え方の基本におかれ、
「知り合い、学び合い、援け合い、共に繁栄を目指しましょう!
きばらず、せかず、諦めず、私たちの要望を実現しましょう!
激動をよき友とする経営者になりましょう!」
を、合い言葉に活動をされていらっしゃいます。

江別市に所在する教育機関として、産官学連携による活動を通じて、共に、学び、援け合っていきたいと考えます。

北海道中小企業家同友会専務理事細川氏をはじめ、江別市長、江別市商工会議所会頭、市内企業の方々のご講話を拝聴させていただき、盛況のうちに江別地区30周年記念2011新年交礼会は終了いたしました。

皆様、お疲れ様でございました。
そして、今後共よろしくお願いいたします!

写真:江別市商工会議所賀詞会の模様(2011年1月撮影)

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大正期の財政事情ー不況と増税

2011年01月22日 | 歴史・文化

大正期の財政事情は、世界大戦をはさんで急激な物価の高騰があり、財政規模が膨らんでいました。
支出もまたそれに並行し、厳しい遣り繰りが続いていました。歳入の中心になったのは、村(町)税です。

大正3(1913)年度、歳入総額2万5千円余りの85%を占めていました。
国税や道税の一定割合(付加税)が村税になります。例えば、所得税1円に付き15銭、国税営業税割1円に付き30銭といった具合です。
歳出では、教育費が5割以上を占めていました。役場経費が約5分の1、土木費が約10%、他の費目は合計1割も満たしていませんでした。役場を維持し学校を切り盛りし、橋や道路を補習し、消防団を維持すれば、それで手一杯でした。

第一次世界大戦の物価高騰は、役場の財政を直撃しました。
大正9年度の予算は、前年度の2倍近くになりました。ところが、歳入に占める町税の割合は、両年度とも80%程度で大差はありませんでした。つまり、この年大幅な増税が行われたのです。
この背景には、政府の「時局の影響に因る地方税制度拡張に関する法律」(大正8年法律第29号)があります。つまり、市町村財源の確保のため、等分の間「地租、営業税及び所得税の付加税並に団別割税を、道府県は既定生下ンの百分の八十、市(区)町村は百分の六十まで制限を超過して課税しうる」としたのです。

こうして、大正9年1月町会は、増税議案が目白押しとなりました。
提案理由は、判で押したように同じでした。
すなわち、「諸物価益々昂騰ノ結果、一般経費著シク膨張ヲ来セリ。之レカ賦課ハ主トシテ町税ニ俣ツノ外ナキ状態ニアリ、依て大正8年3月法律第29号制限課率拡張ノ趣旨ニ基キ」云々です。

(参考)
当ブログ2011年1月21日(金)「石狩川架橋」
当ブログ2011年1月12日(水)「北海道道路令公布」
当ブログ2010年12月30日(木)「大正の風」
当ブログ2010年12月29日(水)「町村制の意味」
当ブログ2010年12月28日(火)「三村合併江別村トナス」
当ブログ2010年12月27日(月)「郡界の変更」
当ブログ2010年12月26日(日)「役場と兵村」
当ブログ2010年12月15日(水)「警察の権限」
当ブログ2010年12月14日(火)「口語歌人 伊東音次郎」
当ブログ2010年12月13日(月)「1級町村施行」
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当ブログ2010年12月 8日(水)「小作問題の浮上」
当ブログ2010年12月 3日(金)「金肥の導入」
当ブログ2010年12月 2日(木)「兵村の地殻変動」
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第一次世界大戦終結後は、増税の季節となりました。

註:江別市総務部「新江別市史」394頁.
写真:江別小学校遠景
同上書写真6-3を複写・掲載いたしております。

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