昭和38年9月、大麻(おおあさ)団地の開発計画の全体像が明らかとなりました。
約215haの広大な土地に、分譲住宅、公団住宅、公営住宅など、あらゆる建築方式による住宅焼く7,200戸を建設、27,000人を収容しようというものでした。
商店街も計画的には位置され、団地内の沢を活かした公園、そして多くの街路樹を配するなど、全体として緑豊かな快適ニュータウンを目指すものでした。
当然のこと、小・中学校や国鉄新駅など、公共施設の整備は不可欠でした。
また、道営とはいえ、江別市の少なくありませんでした。
この公共事業の整備については、39年5月12日、北海道知事と江別市長との間で交わされた大麻(おおあさ)団地開発事業に関わる協定書(第3項)中で次のとおりそれぞれの役割が定められました。
3.公共的施設及び公共施設等
(1)義務教育施設、市役所出張所、消防署等の公益的施設の建設は、道の宅地開発事業計画の施工の進捗に即応して、江別市において行うものとする。この場合において、これらの公益的施設の用に供する用地は、道が宅地開発計画に従って、江別市に優先的に有償譲渡するものとする。
(2)江別市は、大麻(おおあさ)団地と他の地域及び主要道路との連絡等に関する団地外周における大麻(おおあさ)団地の開発に必要な都市計画街路の整備を図るものとする。(後略)
(3)江別市は、大麻(おおあさ)団地開発事業の促進のため、用地取得に関する事務については、積極的に協力援助するものとする。
(4)新駅の誘致については、江別市においても最大の努力をするものとし、その駅舎等の設置に伴う必要な負担のうち、大麻(おおあさ)団地の利用に応ずる部分は、北海道が負担するものとする。
協定書で明らかなとおり、市の肩にかかるのは小・中学校、上水道、道路、保護衛生施設、社会福祉施設、消防支所等、各種施設の整備の他、急激な人口増に対応する一般行政費の増も相当なものになると予測されたのでした。
昭和39年12月、早くも4階建てアパート120戸、平屋及び2階建て156戸、計276戸が完成しました。
同22日から28日にかけ第1陣の団地入居が完了しました。
註:江別市総務部「えべつ昭和史」257-259頁.
写真:開発が進む大麻(おおあさ)団地
同上書258頁掲載写真を複写し、当ブログ掲載いたしております。