えーかげんなヤツじゃケー

いつ飽きるかわからんけどできるところまで

台風一過

2022-09-19 15:33:37 | 写真

台風ももうじき遠ざかっていくと思いますが

天文屋にとって台風というとどうしても思うことがあります

岡山県の津山市というところで新彗星を発見しようと毎夜星空を望遠鏡で覗いて限界ぎりぎり

の明るさしかないようなほとんど見えるか見えないかの瀬戸際の拡散状の光芒を探していた

多胡明彦さんというコメットハンターがいます今も現役で毎夜新彗星を探し続けていると思います

何かの記事で新彗星発見に至る逸話が紹介されていることを今でも覚えています

今回のような台風が過ぎ去った台風一過の夜に新彗星が発見さることが何度かあると

その理由は多胡さんが全盛期のころの彗星捜索は日本人の独断場であり日本には多胡さんの

ライバルであるコメットハンターが沢山いて池谷・関彗星で有名な池谷薫さん関勉さんほか

地球に接近して壮大な尾を見せてくれた百武彗星で大変有名な百武裕司さん等々有名な

アマチュアが沢山いて毎晩のように望遠鏡を駆使して競うように彗星を探しています

そんなライバルたちよりも少しでも早く澄んだ夜空を望遠鏡を使って捜索すればだれよりも

早く発見できると

台風が日本列島に上陸でもすれば風や雨で日本中誰も空を見ていないそんな中いち早く

晴れた場所で台風一過の澄んだ空で何日も誰も捜索されていない空を探すと彗星が発見出来る

確率が高いということです

今晩はまだ風も強く雲も多いようですがもし晴れたらどこかの誰かが新彗星を発見されているかも

 

彗星観測者と言えば本田實さんが誰よりも有名でとても大きな存在ですが私はお会いしたこと

が無いのが残念です

日本が戦後になり平和の時代になって来た時代天体観測にあこがれ小さな望遠鏡をのぞいて夢を

膨らませていた世代の人がアマチュア天文家として全世界に有名な本田さんの活躍に刺激を受けて

新彗星を発見したいと思ったものです

そして20世紀最大の長い尾を見せてくれた池谷・関彗星の出現で一気に彗星捜索がブームとなり

ました

本田さんは戦時中に戦地で小さな望遠鏡を自作までして夜空の星を見ていて戦地で新彗星を発見

することで内地で待っている家族に無事であることを知らせていたそうです

数々の新彗星や新星を発見したことで有名でそんな倉敷の本田さんに指導を受けてコメット

ハンターを始める事になるのが津山市の多胡明彦さんです彗星捜索や新星をいくつも発見していて

現在も精力的に彗星捜索をされていることと思います

一度お会いしたことがあるのですが時代の流れで写真による捜索が進化していても頑なに

眼視による彗星捜索にこだわりを感じました

最近は写真捜索というより人工衛星による超遠距離の超暗い彗星を一網打尽に捜索する近代と

なってアマチュアには歯が立たなくなっています

 

2015年1月に現れたラブジョイ彗星(C/2014Q2)

2015/1/10 20h10m59s 

59秒×38フレーム

NikonDf ISO1600 イプシロン160(D:160mm fl:530mm)

三鷹光機GN170で追尾 ステライメージ9でメトカーフコンポジット合成

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