Dr内野のおすすめ文献紹介

集中治療関連の文献紹介が主な趣旨のブログ。
しかし、セミリタイアした人間の文献紹介なんて価値があるのか?

救急室でTeleICU

2019年09月02日 | ICU・システム
TeleICU関連の文献は、日本で今後どうなっていくんだろうとか興味があるので、見かけたらPDFをダウンロードすることにしている。その流れでこの文献もゲット。

Kadar RB, Amici DR, Hesse K, et al.
Impact of Telemonitoring of Critically Ill Emergency Department Patients Awaiting ICU Transfer.
Crit Care Med. 2019 Sep;47(9):1201-1207. PMID: 31162198.


アメリカではICUが混んでいて救急外来で長期に待ってもらうことがあり、そういう患者さんは死亡率が高いことが知られているので、ある病院の内科ICUに来る予定だけどまだ来れない患者さんに対してTeleICUを導入したら、死亡率が低下したりICU入室の必要性がなくなったりした、と。

この病院では、救急外来でICU入室を待っている患者さんに重篤な安全管理上の問題が起こったので、このシステムを導入したのだそうだ。でも、外傷ICUや外科ICUでは集中治療医が救急外来で患者管理をするシステムがあるので、内科ICUだけ導入したのだそうだ。

なんか、気持ち悪い。
人手が足りないから仕方ないのかもしれないけど、医療ってそういうもんじゃない気がする。

Editorialに、
"The study...is important because it provides a new flexible support solution for patients awaiting admission to an ICU from an ED."
とか書いてあって、もっと気持ち悪い。

それとも、僕の考え方が古いのだろうか。
うーん。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする