Dr内野のおすすめ文献紹介

集中治療関連の文献紹介が主な趣旨のブログ。
しかし、セミリタイアした人間の文献紹介なんて価値があるのか?

ICUでのSMARTアプローチ

2014年09月07日 | 昔思ったこと
メールのコピペ第2弾。
誰との会話かは、分かる人はすぐ分かる。
ちなみにSMARTアプローチというのは、これね
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2008年8月8日 14:44:41
内野@慈恵ICUです。

>a-lineは滅菌したグローブ?(トホホと・・・汗をかく)私、a-lineは酒精綿でフキフキして、手袋はディスポのもの使ってます。みなさんの施設ではどうしてますか?
カテ感染の発生頻度はCVとA-lineでは変わらないようです。
Koh DB, Gowardman JR, Rickard CM, et al.
Prospective study of peripheral arterial catheter infection and comparison with concurrently sited central venous catheters.
Crit Care Med. 2008 Feb;36(2):397-402

”普通のやり方”(滅菌手袋・クロルヘキシジン)に比べてMaximal precautionをやったらどうなるかを比較してる人までいます。
Rijnders BJ, Van Wijngaerden E, Wilmer A, et al.
Use of full sterile barrier precautions during insertion of arterial catheters: a randomized trial.
Clin Infect Dis. 2003 Mar 15;36(6):743-8


>なかなか、Semirecumbent > 30°になってません(涙)。
semi-recumbent positionについて有名な文献と言えば、
Drakulovic MB, Torres A, Bauer TT, et al.
Supine body position as a risk factor for nosocomial pneumonia in mechanically ventilated patients: a randomised trial.
Lancet. 1999 Nov 27;354(9193):1851-8

ですが、これって0°と45°を比べてるんですよね。
どこから30°っていう数字が出てきたのか、どなたかご存じですか?

で、0°なんて実際にはしないだろうとケチがついて、10°と45°を比較しようとした人がいます。
van Nieuwenhoven CA, Vandenbroucke-Grauls C, van Tiel FH, et al.
Feasibility and effects of the semirecumbent position to prevent ventilator-associated pneumonia: a randomized study.
Crit Care Med. 2006 Feb;34(2):396-402

でも実際にはナースが45°にはしてくれなくて、結果的に30°と10°の比較になり、VAPの発生頻度に差はなかった、という結果でした。

以上、文献紹介でした。
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6年前も文献紹介とかしてたんだ。
やっぱ変わってないわ。
コメント
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