超級龍熱

香港功夫映画と共に

黄金の70年代香港クンフー映画⑧ 四大天王ここに揃い踏み!「怒れるドラゴン不死身の四天王」

2018-11-26 17:15:06 | 作品レビュー

「怒れるドラゴン不死身の四天王」(74)日本劇場公開時ポスターです。
これまた1974年に劇場公開されていますが、本作の売りである「豪華!四大功夫スター大集結!」の本当の意味と価値が果たして当時のドラゴン少年たちにどれだけ理解されていたか私はかなり疑問だったりします😉。何故ならヒット作品「片腕ドラゴン」(72)の王羽はまあ別としても「危うし!タイガー」(72)以外主演作品が公開されていなかった陳星、超地味系クンフー映画「ドラゴンの逆襲」(72)主演者の張翼、悪役を何度も演じている成龍作品がまだ公開されていなかった金剛と、香港&台湾の観客ならまだしも、この当時は香港クンフー映画“修行中”だった日本のファンには「王羽以外は只の厳ついオッチャン武打星3人」でしかなかった、が龍熱少年の正直な印象でした😉。
その「豪華!四大功夫スター」たちの馴染み薄さを補って余りあったのが本作で異様な迫力で悪役を演じ切った日本人武打星の鹿村泰祥さんでしょう。
この「不死身の四天王」と鹿村さんに関する実に興味深い数々のエピソードは私と鹿村さんがオーディオコメンタリーを担当しましたキングレコードさんリリースの「不死身の四天王」DVDを是非ご覧(お聴き)になって頂きたいと思います。恐らく60年代後半から90年代に至るまで香港&台湾、さらには世界各国で武打星だけでなく名武術指導家として素晴らしい足跡を残した鹿村さんが唯一ご自身の肉声でその激動の人生を振り返ったのがこの「不死身の四天王」DVDのオーディオコメンタリーです。
余談ですが、鹿村さんは私とのオーディオコメンタリー収録後の夜に私の自宅にお電話を下さいまして、その際鹿村さんはご自身が武術指導を担当した某忍者映画の裏話を延々と語って下さいました。その某忍者映画には邵氏公司の“女帝”方逸華も深く関わっているのですが、それはまた別のお話😉。
そう、倉田保昭さんと共に日本人武打星として長きに渡り偉大な足跡を残した鹿村泰祥さんこそその実力が改めて高く評価されるべき日本、いやアジア界の功労者なのです。
また以前に私が初めて発見した事実ですが、本作「不死身の四天王」の劇中に使用されているテーマ曲は日活映画「赤い荒野」(61)から流用されています。
その勇壮なテーマ曲に乗ってクライマックスで繰り広げられる4人のドラゴンvs鹿村泰祥の大乱戦は、確かに1974年に日本を席巻したあの“ドラゴンブーム”の一つの象徴として、今も私たちの脳裏に刻み込まれている懐かしのクンフー映画と言えるのかも知れません。
さて、好評連載中のコラム「黄金の70年代香港クンフー映画」も、残すところあと2回となりました。フィナーレとなる明日11月27日の“世紀の闘神”生誕日まで、皆さん、何卒よろしくお願い致します‼

Four Real Friends Japanese theatrical poster.
Japanese kung-fu star of this film Shikamura and me did audio commentary for King Records Four Real Friends Japanese DVD.
Shikamura is real deal kung-fu star same as Yasuaki Kurata.

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