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黄金の70年代香港クンフー映画⑨ 遂に発掘された幻の北京語版!「怒れ!タイガー必殺空手拳」

2018-11-26 17:19:29 | 作品レビュー

さあ、いよいよクライマックスが明日に迫って来ました“猛龍生誕祭”スペシャルコラム「黄金の70年代香港クンフー映画」ですが、その第9回は徐大川監督、チャーリー・チャンこと陳恵敏主演「怒れ!タイガー必殺空手拳」(74)です。
実は今回私がリーさんこと李小龍の生誕祭特別企画として、いま1度70年代香港クンフー映画を振り返ろう!と思い立った理由の1つが本作「怒れ!タイガー」の北京語版を入手する事が出来たからでした。
この「怒れ!タイガー」は昔から英語版は出回っていたものの、恐らくは現地公開版と同じ音声プリントであろう北京語版は超激レアVHSで、あのイギリスの某映画監督😉も所有していないほどのガチレアなアイテムだったんです。
しかしその「怒れ!タイガー」北京語版を何とFacebook朋友のS.Yさんが所有していたんです!!Sさんは私のトレードの申し出に快く応じて下さり、現在私の手許に「怒れ!タイガー」の北京語版DVDRがあります😃。Sさん、改めて貴重な映像を本当にありがとうございました。
さて、こうして北京語音声で観直してみた「怒れ!タイガー」ですが、私は主演武打星のチャーリーが劇中で鼻ピンや手招きポーズなど李小龍を強く意識した佇まいを披露しているのに改めてちょっと意外と言うか驚きました。
また他の出演者陣も、袁小田や白鷹を初め「死亡の塔」韓国バージョン幻のキャストだった陳耀林や、黄正利と公開デスマッチを行う寸前だった鄭麒膺など中々興味深い面子が顔を揃えています。
ただ本作「怒れ!タイガー」のキャストで最も興味深いのがフィリピンの真正武道家トラヴァドール・ラモスの出演でしょう。
ご存知の方も多いと思いますが、ラモスはリーさんが「死亡遊戯」出演をラモスに要請した際「お前が俺とスパーリングして勝ったら「死亡遊戯」に出てやる!」と豪語し、何とそのスパーリングでリーさんを圧倒した、との未確認情報が以前から伝えられる伝説の強豪です。
そのラモスとチャーリーの一騎打ちはチャーリーが手拭い、ラモスがヌンチャクを駆使した激闘となり、最後はラモスがチャーリーを池に投げ込み主人公のチャーリーが敗北!
何とそのままストーリーが進行するという驚き、いや実に斬新な物語展開となっていました。

この「怒れ!タイガー必殺空手拳」が公開された1974年をピークとし、日本中を席巻した“ドラゴンブーム”は徐々に沈静化していきます。そして“最後のブルース・リー”作品「ドラゴンへの道」(72)や譚道良主演の3D映画「空飛ぶ十字剣」(77)が公開される頃には明らかに日本におけるクンフー映画ブームは、まるで波が引くかのように終焉を迎えようとしていました。
さて、こうして迎えた1978年。私たちドラゴン少年たちを4年間に渡って熱狂させた“ドラゴンブーム”を華麗に、そして大いなる感動と共に幕引きせんと1本の大作が公開されます。
それは香港クンフー映画ファンに限らず、全ての李小龍信者が待ちに待った作品でした。
その作品は“猛龍”の急逝によって未完成となっていたアクションシーンを“猛龍”を愛し敬う者たちが全身全霊を込めて完成させた、文字通り“猛龍”、いや銀幕に甦った“世紀の闘神”が最後に挑む命懸けのデスゲーム!
そう「黄金の70年代香港クンフー映画」第10回にして大結局こそ「ブルース・リー死亡遊戯」!そしてその合言葉こそ・・BRUCE IS BACK!!

Chen Hui Man in Martial Arts Japanese theatrical poster.

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