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龍熱が“格闘王”前田日明のどこが凄いと思ったか?それは飛龍原爆固めことドラゴンスープレックスの元祖である藤波辰爾を逆にドラゴンスープレックスで投げて見せた殆ど唯一のプロレスラーだからである。
1度はあの伝説の大阪城ホール血戦で、2度目が両国の新日vsUWF5対5対抗戦で前田兄貴は藤波さんにドラゴンスープレックスを見事に決めているのだ。
特に大阪城ホール血戦では前田兄貴の戦慄の大車輪キックで藤波さんが顔面から大流血!
普通なら相手選手がアクシデントで大流血した場合「あっ!またやってもうたわ!どないしょ💦」とパニックになるはず。
しかし前田兄貴は一瞬戸惑った表情を見せたものの、そこから意を決したように闘いを続行!血ダルマの藤波さんの背後に回ると必殺のフルネルソン(ドラゴン)スープレックスを放つ!
当時TV観戦していた龍熱はこの前田日明の非情な攻めを見た時、藤波さんがドラゴンスープレックスで投げられた事に驚くと同時に、このまま藤波さんが前田日明に潰されてしまうのでは!?とひたすら息を呑んで画面に見入っていた記憶がある。
また藤波さんも自分の尋常ではない出血に内心動揺があったはず。それでもドラゴンは立ちあがると前田のバックを取り態勢を崩しながらもジャーマンスープレックスで格闘王を投げる!まさに白熱の攻防である!!
死闘の末に両者KOとなった試合後、リング上で握手を交わす藤波辰爾と前田日明に満員であるはずの大阪城ホールの観客から静かで、それでいて深い敬意に満ちた拍手が起こったのを覚えている。
前田「無人島に流れ着いたと思ったら仲間がいた。そしてその仲間とこれから大きな国を作っていく…そんな心境です」
いつか前田兄貴には藤波さんをドラゴンスープレックスで投げた瞬間の気持ちを直接訊いてみたいと思っています。
Akira Maeda only wrestler who tryed Dragon Suplex against Tatsumi Fujinami.