確かに「燃えよドラゴン」は当時の香港クンフー映画の定番である主人公による妹の“復讐”がテーマの作品であった。この定番を打破するのは翌年公開の「帰って来たドラゴン」まで待つ事となる。だが「燃えドラ」にはもう1つ、それまでの香港クンフー映画には見られなかった、ある意味崇高にして特殊な作品テーマが存在した。それが主人公にして少林寺の武僧である李振強が“少林寺十三番目の掟”に背いた叛徒であるハン粛清の命を託されるという、言わば“少林寺の名誉回復”であった。
そう、この「燃えよドラゴン」こそは私たち日本人が初めて見た香港クンフー映画であったのと同時に、日本人が初めて見た少林寺映画でもあったのである。
Enter the Dragon almost first world wide HongKong kung-fu movie and also first shaolin temple movie for us Japanese.