超級龍熱

香港功夫映画と共に

北欧の地で少女の純愛が奇跡を起こす!中条あやみ&登坂広臣主演「雪の華」来年2月公開!

2018-11-23 13:56:12 | 作品レビュー

さて、昨日は都内某所で橋本光二郎監督、中条あやみ&登坂広臣主演「雪の華」(18)を試写で観て来ました。幼い頃から病弱だった女性美雪(中条あやみ)は、ある日検査の結果を聞きに訪れた病院で、かかりつけの医師若村(田辺誠一)から「残りの1年を悔いのないように過して欲しい」と事実上の“余命1年”の宣告を受けます。

病院からの帰り道、ショックと悲しみで呆然と歩く美雪を引っ手繰り男が襲い、美雪はなすがままにバッグを奪われます。その美雪のバッグを引っ手繰り犯から取り返し、打ちのめされた美雪に向かって不器用ながら優しく「おい、大丈夫か?声出していこうぜ!」と励まし立ち去っていった青年。それが悠輔(登坂広臣)でした。

数日後、美雪と悠輔はまるで赤い糸に引き寄せられたかのように悠輔がアルバイトとして働くカフェ「Voice」で再会を果たします。そして両親を亡くし、まだ学生の妹と弟の親代わりとして悠輔が働く「Voice」が経営難で閉店寸前である事を知った美雪は、目の前で激しく沈み込んでいる悠輔に思わず「こ、ここに100万円あります。これをあげます。だから・・1ヶ月だけ私の恋人になって下さい!」と悠輔に叫んでいたのでした。

この美雪の驚きの“契約”の申し出に悠輔は「何だよ、それ?分けわかんないし!」と戸惑いを隠せませんでしたが、自分が慣れ親しんだカフェ閉店を救うために美雪の提案を渋々受け入れるのでした。自分に残された時間が少ない事をその胸の奥に隠し、美雪はお気に入りのノートに書き留めていた昔からの憧れだった「デートでは彼と手を繋ぐ」「彼に手作りのお弁当を作る」「デートの最後は自分が見えなくなるまで彼が手を振っててくれる」と様々な事柄を悠輔に求めていきます。

そんな美雪のまるで“生き急ぐ”かのような様々な求めに最初は戸惑う悠輔でしたが、やがて悠輔は美雪の汚れのない純真さと輝くような笑顔に少しずつ心を許し、悠輔が亡き父から受け継いだ自作のガラス工芸を美雪にプレゼントするのでした。そんな美雪と悠輔の“1ヶ月だけの恋人”契約にクライマックスが訪れます。それが美雪の両親が出会ったフィンランドへの小旅行でした。この2人だけの楽しい旅行で、美雪と悠輔はもうお互いが決して離れられない事を悟ります。しかしそんな幸せの絶頂にいた美雪に病魔の影が忍び寄り、医師の田野から早急の入院を勧められた美雪は悲しみを振り切るかのように悠輔との別れを決意するのでした。しかし・・!

「先生、私・・お母さんたちが出会ったフィンランドでオーロラが見たい。それもそれを見た人に幸運が訪れると言われる赤いオーロラがどうしても見たい!」美雪はその固い決意と共に田野と母(高岡早紀)の制止を振り切り体力の消耗が激しくなる中、1人再びフィンランドに向かいます。同じ頃、悠輔は田野から美雪が自分に隠し続けていた病の事実を聞き激しく動揺しながらも、愛する美雪を追って同じくフィンランドに向かうのでした・・!

果たして悠輔は遠いフィンランドで無事に美雪と再会出来るのか?そして自分に残された時間と懸命に戦う美雪の前に伝説の赤いオーロラは現れるのか?いま美しい北欧の地で少女の純愛が奇跡を起こす・・!

年齢を問わず日本人なら誰もが1度は耳にした中島美嘉の名曲「雪の華」が悲しくも過酷な運命に懸命に立ち向かう恋人たちを優しく見守ります。また主人公の美雪を可憐に演じる中条あやみも勿論素晴らしいのですが、その美雪を不器用ながらも優しく見守る恋人悠輔を好演する登坂広臣のナチュラルな佇まいが印象に残りました。最後に、こういった“薄命美少女”映画はどうしてもエンディングが悲劇的になりがちなんですが、この「雪の華」の橋本監督は映画のラストに私たち観客が悲しみではなく希望を感じ取れるような“赤いオーロラ”の輝きを施してくれている事に感心しました。この「雪の華」は来年2月1日からロードショー公開となりますので是非!

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 今年もやります!「超級龍熱... | トップ | 黄金の70年代香港クンフー映... »
最新の画像もっと見る