
先週、ズッと買うかどうか迷っていた「俺たちのプロレス」シリーズの「UWFインターナショナルの真実」を購入した事もあって、久々に高田延彦vs北尾光司戦を鑑賞してみました(注:本稿執筆当時)。
この試合、試合前から高田サイドと北尾サイドがルール含めて散々揉めたそうですが、私が思うに北尾サイドはラウンド制を使って判定ドロー狙い、高田サイドは北尾の試合前の発言「自分、打撃は全然OKですから!」を逆手に取って“入っちゃったらゴメン!”的勝ちを狙って双方が試合に挑んだと思われます。
つまり、お互いがプロレスラーにとって不可欠な最低限の信頼関係が良い意味でも悪い意味でも築けないまま試合に挑んだわけで、北尾は当初のワンマッチのみの参戦契約で山崎一夫を破り、そのまま“勝ち逃げ”を狙いましたが、高田率いるUインターは「勝ち逃げする気か?そうはいくかい!」とエースの高田が出て来て文字通りの必勝決戦だったんですね。
で、問題の第3ラウンドの高田が北尾の顔面に入れたハイキックですが、何度見てもかなり強烈な一撃で、北尾が腰から崩れ落ちるようにマットにダウンしてますね。これは完全に高田の“不意打ち”が成功したんでしょう(^。^)。
でもリング上は闘いの場なので、北尾がどんな言い訳をしようと自分たちのリングに北尾を再び強引に引き摺り上げて勝負を迫った高田たちUインター(宮戸&安生&鈴木健含む)の作戦勝ちでしょう。
この高田の勝利は新日での長州力に対する移動バス内での民族差別発言、SWSでのジョン・テンタに対する「お前なんか八百長野郎じゃねえか!?」など、数々の暴言でプロレス界を侮辱して来た“最凶の外敵”北尾潰しを願っていた多くのプロレスファンを狂喜させました。
ただ同時に自分たちの目的を達成するためにはリング上も含めて何だってやってやる的な行動で突っ走っていく高田&UWFインターは、後にその強引過ぎるスタイルのツケを“400戦無敗”の男との闘いで余りにも無残な形で払わされる事となるのでした。
Best match of Nobuhiko Takada against ex-Yokozuna Koji Kitao.