超級龍熱

香港功夫映画と共に

マニラに“偽猛龍”の怪鳥音が木霊する!呂小龍導演&主演『黄金喋血』

2008-11-24 13:21:00 | 作品レビュー
さてさて、この連休中はノンビリと過ごしていますが、そんな中先日届いた「映画秘宝」最新号を読んでいたら、何とあのジャスティン・リン監督の『死亡遊戯』完成を目指してのソックリさんキャスティングをテーマにしたコメディ映画『FINISHING THE GAME』が『阿呆遊戯~ブルース・リーを探せ!~』という邦題で来月国内でDVDリリースのようです。
私もこの作品は輸入DVDを持っているんですが、最初の部分を観ただけでストップしてしまったんですよ(苦笑)。
だってねえ・・何か最後まで観るのが気が進まないと言うか怖いと言うか。これで映画の最後に唐龍こと金泰中でも出て来て当時の思い出とか語ってくれたりとかだったら面白いんだけど(苦笑)。
まあもし興味のある方は、とりあえずは来月5日のリリース時にはチェックしてみましょう。

と言うわけでまたソックリさんです(笑)。連休中に久々にリーさんのソックリさん系列映画を1本観ました。
それが呂小龍導演&主演の『黄金喋血』(79)です。この映画は英語題名を『BRUCE THE SUPER HERO』と言うんですが、それこそ長い間中国語原題が不明の作品で、私もこの原題は89年に韓国で発売されていた「韓国ビデオ年鑑89」なる総頁700頁(!)の全作品ジャケット写真入りのカタログ本を観ていて、偶然同作の韓国版ビデオのジャケットに表記されている『黄金喋血』の原題を発見したというわけです。
でも韓国ビデオも勝手に中国語原題変えたりするし、製作年度の79年も呂小龍作品の場合はイマイチ怪しいケースが多々あるので一応は仮題名としておいた方が良いかも知れませんね(苦笑)。
私が今回レビューに使用したのは大昔にドイツのGLORIA VIDEOからリリースされていたVHS(PAL仕様)なんですが、嬉しいことにこのVHSはワイドスクリーン仕様なんです。全編ドイツ語吹き替えであの『燃えドラ』のチープなカバー曲(涙)に乗って始まるオープニングも、以前に出回っていた英語吹き替え版とは微妙に編集が異なり、呂小龍のスチール写真が何度もインサートされるオープニングでしたね。
映画的にはフィリピンはマニラを舞台に、それこそ隠された黄金の争奪戦なんですが、私が面白かったのが映画の中盤でのボロ・ヤンこと楊斯が猛牛と対決する“牛殺し”のシーンかなぁ。だってボロの闘っている牛ってもう相当のお歳の牛みたいで何かフラフラしてるし、最後に牛が倒れるのだってどうも唐突と言うか何と言うか(苦笑)。
でもそうは言いながらも、この頃の楊斯はもう筋肉隆々の上半身で超カッコイイなぁ!
最後は呂小龍vs楊斯戦の後に、もう呂小龍映画ではお約束の呂小龍vs江島戦があるんですが、今回の江島は右腕にコブラの頭が付いた改造ハンドを付けて登場し、呂小龍を苦しめますって・・お前は『仮面ライダー』のショッカー怪人コブラ男かい!(爆笑)。

最後に、呂小龍作品でよくスタッフとしてクレジットされているジョセフ・べラスコ、あるいはロバート・ジェフリーですが、恐らくこの2人は呂小龍の長年のビジネス・パートナーである江洪(ジョセフ・コン)の別名だと思います。
実際に私の友人が以前に呂小龍の事務所(かなり大きな事務所で部屋中に呂小龍の主演作品のポスターが貼ってあったとか)を訪れた際にも、そのオフィス内に江洪も自分の事務所を置いていたそうで、江洪は当時既に年配の男性で物静かな人だったそうです。稀代のソックリさん武打星である呂小龍に関しては、これからも当ブログで様々な角度から検証していきたいと思っています。
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