パンと珈琲日記~整形外科じゃなくて成形~

パン焼きと珈琲を趣味とするある整形外科医の日記

卵黄オイル(自作マヨ)でバターの代用に成功! バターなしでもふくらむイギリスパン

2007-12-09 08:01:59 | パン
クリスマス目前、ケーキどうなる 残暑響き生乳減産→バター不足(産経新聞) - goo ニュース

バターが入手しづらくなっている。
そこでバターを使わずオリーブオイルにかえて焼いたりしているが、ただ入れるだけでは油脂を入れないパンよりも膨らみがかえって悪い。色々調べてみると日本語のページでは乳化された油脂はバターやショートニングのような固形状の油脂はグルテンを断ち切るように働いて釜のびがいいが、液状の油脂はグルテンを保護するとよく書いてある。

でも、なんか変な感じがする。グルテンを保護するのなら釜伸びはよくはないか?

英語で検索してみたら、、、
For example, butter and shortening coat the flour strands and prevent moisture from reaching them,
とある。

グルテンの糸、脈構造を水から保護する、だったら意味がわかる。つまり1回出来たグルテンの梁?構造を油脂でコートして水分による崩壊から防いでいるのではないか?グルテンがよく出来た後から油脂を入れたほうが釜伸びがよい、と言われているのも説明できる。それに乳化されて水との親和性が高くなければグルテンにつかないのだろうから、バターやショートニングのような乳化された油脂の方が液状の油脂よりよいというのも説明できる。

乳化された油脂で簡単に手に入るものといったらマヨネーズだ。
ただ、マヨネーズを入れて焼いただけだと中に入っている大量の酢酸が生地を強酸性にするためグルテンを切ってしまうかもしれない。ただ、イーストは弱酸性のほうが発育がよろしいらしい。フランスパンにビタミンCがわりにレモン汁を少量入れたりするので酸度の低い自作のマヨネーズなら大丈夫そうだ。
ただ、自作マヨは時間がたつと分離しやすい。ただ、これはパン作りの都度に調整すれば問題ではない。

ということでバター代用、卵黄オイル(自作マヨ)で焼いてみた。
バターなしだと風味にも問題があるかもしれないので牛乳を入れて補ってみた。

驚くほど釜のびをして上につくかと心配してしまいました。

コツとしては卵黄レシチンの乳化作用は18度ぐらいで最高になるらしいのであらかじめ室温にしておくこと。それと普通のマヨネーズと同様にオイルを入れる前に卵黄を泡だて器でよくかき混ぜておくこと。

レモン汁、塩は自作マヨに使用しましたが、実際は卵黄とオイルだけでも十分乳化されます。

もうこれでバターはいらいない!?



卵黄オイル

卵黄   1個
オリーブオイル 30g
レモン汁 小1/2(なくても可)
塩    0.5g(生地に追加しても可)


生地

はるゆたか  400g
イースト  7g
塩     6g
きび砂糖  20g
水    200ml
牛乳   50ml

1.卵黄に塩、レモン汁を加え(なくても可)、泡だて器でよくかき混ぜてからオリーブオイルを少量ずつ加える。一気に加えると分離するので注意。

2.生地をこね。ある程度こね上がったら卵黄オイルを添加してなじむまでこねる。

2.あとは通常の発酵→焼成