■アニメ「とある魔術の禁書目録」---第11話「御坂妹(シスターズ)」
学園都市でも7人しかいない超能力者(レベル5)、その第3位である電撃使い(エレクトロマスター)---“超電磁砲”(レールガン)御坂美琴。
そんな彼女に瓜二つな少女が現れ、上条当麻は少女を美琴の妹=御坂妹として認識するように。
やがて街角にて再会した2人は、拾った黒猫の扱いに思案しながら、手近なチェーン店の古本屋の前に御坂妹と黒猫を待機させ、当麻はひとり店内へ向かったのだが、その時すでに、御坂妹の地獄は始まっていたのだった…。
という訳で、初となる科学サイドのエピソードである、原作3巻の真っ只中。
唐突に遭遇した白い少年によって追い詰められて行く御坂妹、そしてその少年の正体---美琴と同じ超能力者(レベル5)、しかして“最強の超能力者”一方通行(アクセラレータ)の存在が明確に描かれ、やがて御坂妹=御坂美琴(オリジナル)の体細胞クローンである事実が明らかとなり、物語は急展開を迎えた次第。
しかしこれ以前のエピソードでは、10万3000冊の魔道書だの必要悪の教会(ネセサリウス)、そして吸血殺し(ディープブラッド)や黄金錬成(アルス=マグナ)と、ディープな魔術サイドで物語が進んでいた分、いきなりオカルト色の欠片もない戦闘から幕を開け、更にはクローンが登場する展開には、個人的にも原作を読み進めていた際にちょっと驚きましたけど、こうして魔術と科学が交差しながら、やがてはそれが大きな流れに繋がって行くのが、この「とある魔術の禁書目録」の面白さのひとつだったり。
もっとも今回のエピソードも、純粋な科学サイドの物語かと言えば、実は其処彼処に魔術的なアプローチが仕掛けてあったりするのですけど…その最たる部分であった、小萌先生のアパートでの焼肉シーンにおける“超能力とは”という解説じみたトークと、其処に登場した魔術世界と繋がる概念、そしてかの錬金術師・アウレオルス=イザードの黄金錬成を引き合いに出し、魔術と科学の行き着く先を巡らせる---割と今後の伏線としても重要な意味合いがあった会話がバッサリと切られた上、前回にスルーされた分、今話で補完するのかなと思っていた“姫神の十字架”についても、もはや語られることは無く;
このあたりは脚本や構成の取捨選択の結果なのでしょうけど、伏線部分は仕方が無いとしても、姫神の十字架や、その後の彼女に起こった経緯を絵面で判断しろというのは無理があるだけに、此処はしっかりと描いて欲しかったかも。
とりあえず、前話の視聴感想記事にネタバレ(?)を置いておきましたので、差し支えない方はどうぞ。
バッサリ切られたと言えば、黒子が当麻に問い掛けをした後、更にその“殿方”について、そして美琴という人物のトークが展開されていたり、ベッドの下より発見したレポート『量産異能者(レディオノイズ)「妹達(シスターズ)」の運用における超能力者(レベル5)「一方通行(アクセラレータ)」の絶対能力(レベル6)への進化法』についての詳細、またこのレポートをどうやって美琴が入手したのかも語られないまま。
実験の内容含めた云々は、次回に持ち越している可能性が高いですけど、このままのペースだと4~5話分程度で消化しきりそうな進行具合に、此処はテンポよりもむしろ解説に時間を割いて、たとえ話数が嵩もうと、内容密度の肉付けをした方が良かった気がしないでも。
ただ、表現的にマイルドにこそなったものの、もしやジャミング満載、もしくは間接的にしか描かれないのではないかと思っていたグロテスクな部分もギリギリに、一方通行のキャラとして味付けも、原作から感じ取られたイメージ通りだったのは好印象でしたね。
更には、ちゃんと小萌先生のアパートの部屋が、インデックスの一件でボロボロな状態になっている点も抜け目なくw
ともあれ次回はいよいよ美琴本人に、当麻が実験の真相を問い詰め、そして---。
次回---第12話「絶対能力(レベル6)」
学園都市でも7人しかいない超能力者(レベル5)、その第3位である電撃使い(エレクトロマスター)---“超電磁砲”(レールガン)御坂美琴。
そんな彼女に瓜二つな少女が現れ、上条当麻は少女を美琴の妹=御坂妹として認識するように。
やがて街角にて再会した2人は、拾った黒猫の扱いに思案しながら、手近なチェーン店の古本屋の前に御坂妹と黒猫を待機させ、当麻はひとり店内へ向かったのだが、その時すでに、御坂妹の地獄は始まっていたのだった…。
という訳で、初となる科学サイドのエピソードである、原作3巻の真っ只中。
唐突に遭遇した白い少年によって追い詰められて行く御坂妹、そしてその少年の正体---美琴と同じ超能力者(レベル5)、しかして“最強の超能力者”一方通行(アクセラレータ)の存在が明確に描かれ、やがて御坂妹=御坂美琴(オリジナル)の体細胞クローンである事実が明らかとなり、物語は急展開を迎えた次第。
しかしこれ以前のエピソードでは、10万3000冊の魔道書だの必要悪の教会(ネセサリウス)、そして吸血殺し(ディープブラッド)や黄金錬成(アルス=マグナ)と、ディープな魔術サイドで物語が進んでいた分、いきなりオカルト色の欠片もない戦闘から幕を開け、更にはクローンが登場する展開には、個人的にも原作を読み進めていた際にちょっと驚きましたけど、こうして魔術と科学が交差しながら、やがてはそれが大きな流れに繋がって行くのが、この「とある魔術の禁書目録」の面白さのひとつだったり。
もっとも今回のエピソードも、純粋な科学サイドの物語かと言えば、実は其処彼処に魔術的なアプローチが仕掛けてあったりするのですけど…その最たる部分であった、小萌先生のアパートでの焼肉シーンにおける“超能力とは”という解説じみたトークと、其処に登場した魔術世界と繋がる概念、そしてかの錬金術師・アウレオルス=イザードの黄金錬成を引き合いに出し、魔術と科学の行き着く先を巡らせる---割と今後の伏線としても重要な意味合いがあった会話がバッサリと切られた上、前回にスルーされた分、今話で補完するのかなと思っていた“姫神の十字架”についても、もはや語られることは無く;
このあたりは脚本や構成の取捨選択の結果なのでしょうけど、伏線部分は仕方が無いとしても、姫神の十字架や、その後の彼女に起こった経緯を絵面で判断しろというのは無理があるだけに、此処はしっかりと描いて欲しかったかも。
とりあえず、前話の視聴感想記事にネタバレ(?)を置いておきましたので、差し支えない方はどうぞ。
バッサリ切られたと言えば、黒子が当麻に問い掛けをした後、更にその“殿方”について、そして美琴という人物のトークが展開されていたり、ベッドの下より発見したレポート『量産異能者(レディオノイズ)「妹達(シスターズ)」の運用における超能力者(レベル5)「一方通行(アクセラレータ)」の絶対能力(レベル6)への進化法』についての詳細、またこのレポートをどうやって美琴が入手したのかも語られないまま。
実験の内容含めた云々は、次回に持ち越している可能性が高いですけど、このままのペースだと4~5話分程度で消化しきりそうな進行具合に、此処はテンポよりもむしろ解説に時間を割いて、たとえ話数が嵩もうと、内容密度の肉付けをした方が良かった気がしないでも。
ただ、表現的にマイルドにこそなったものの、もしやジャミング満載、もしくは間接的にしか描かれないのではないかと思っていたグロテスクな部分もギリギリに、一方通行のキャラとして味付けも、原作から感じ取られたイメージ通りだったのは好印象でしたね。
更には、ちゃんと小萌先生のアパートの部屋が、インデックスの一件でボロボロな状態になっている点も抜け目なくw
ともあれ次回はいよいよ美琴本人に、当麻が実験の真相を問い詰め、そして---。
次回---第12話「絶対能力(レベル6)」